xlsxスキル ー Excel、頼んだら関数まで生きていて二度見した

Computer monitor showing a data log spreadsheet with flowing digital data streams representing data processing and analytics

このブログについて: 開発経験ゼロの私(セルシー)が Claude を毎日1つ試して記録する学習ブログ「zeroCC」です。


「集計、今日中にお願いします」の朝に試した

「先月の売上、Excelで集計しておいて」――この一言で頭の中の電源がスッと落ちる人、私だけじゃないと思う。SUMIFがどっちが範囲でどっちが条件だったか、毎回ググる。VLOOKUPに至っては「なぜか1列ずれる」を半年に1回はやらかす。先月の私の話だ。

その朝、昨日のpptxスキルでスライドが本物の.pptxで出てきた経験を思い出して、ダメ元でClaudeに「.xlsxで来店データの月次集計を作って」と頼んだ。返ってきたのは、本物の .xlsx ファイル。Excelで開いたら、SUMIFがちゃんと範囲と条件を取って、合計セルが生きている。手で打ち直したわけじゃなくて、関数として動いている。「お前、関数まで仕込めるのか」と画面に向かって言ってしまった。


結論マップ(ビフォー/アフター)

項目xlsxスキルを知る前xlsxスキルを知ったあと
月次集計表の初稿白紙のシートを開いて固まる、SUMIFの引数で30分「.xlsxで関数入りで作って」で本物の.xlsxが出てくる、3分
表のフォーマット列幅・罫線・桁区切りを毎回手作業で設定「金額列はカンマ区切り、太字、薄い罫線で」と頼むだけ
修正の渡し方修正点をメモしてExcelを開き直す「3列目に前月比の列を追加して」で差分版.xlsxが返る

xlsxスキルって何

xlsxスキルは、Anthropicが公式に配布しているClaudeの組み込みスキルのひとつで、Excelファイル(拡張子 .xlsx)を生成・編集するためのもの。スキル、と聞くと身構えるが、ここでは「Claudeに『○○の機能』を追加する小さな取扱説明書」くらいに思えばいい。xlsxスキルが入っていると、Claudeは「セル参照とは何か」「数式と値の違い」「シートをまたぐ参照」を理解した状態で動き、Excelがちゃんと開ける形のファイルを作って渡してくれる。

公式の組み込みスキルは現時点で4種類ある:

  • docx ー Word文書(.docx)の生成・編集
  • xlsx ー Excel(.xlsx)の生成・編集 ← 今日の主役
  • pdf ー PDFの作成・読み取り・編集
  • pptx ー PowerPoint(.pptx)の生成・編集

特別なインストールは要らない。ファイル作成(コード実行)が有効な環境なら、最初から使える。Coworkモードもこの条件を満たしているので、私は何も設定しないまま動かせた。私と同じMaxプランでなくても、Free・Pro・Teamいずれのプランでもファイル作成が有効になっていれば呼び出せる、と公式ドキュメントには書かれている。


裏側でClaudeが何をしているか

ガリレオが「自然は数学の言葉で書かれている」と言ったらしいが、Excelは数学の言葉で書かれた小さな世界そのものだ。ここはちょっとだけ仕組みの話を。

.xlsx ファイルは中身を覗くと、ZIP圧縮されたXMLの集合体だ。シートの構造・セルの値・数式・書式の一つひとつが、構造化されたタグで書かれている。手書きでXMLを綴ることもできるが、タグの閉じ忘れひとつでExcelが「ファイルが破損しています」と言って開かなくなる。地味に詰む。

xlsxスキルは、内部で openpyxl(複雑な書式・数式・Excel固有機能の専門係)と pandas(大量データの整形・分析の専門係)という2つのPythonライブラリを使い分けてこの面倒な部分を肩代わりしてくれる。私が「来店データの月次集計を作って」と頼むと、Claudeはまず構成を組み立て、pandasに「データをこう並べ替えて、合計をこのセルに置け」と命令を出し、openpyxlに「金額列は太字でカンマ区切り、ヘッダーは薄いグレー背景」と命令を出して、最終的に1つの .xlsx を生成する。

「Excelを開くソフトすらClaude側にはない」のに、関数まで生きたExcelが返ってくる。これが今日の私のコペルニクス的転回だった。AIはチャットでテキストを返すだけ、と思っていた地動説が、もう一回ひっくり返された。


5分でできること

私が初めてxlsxスキルを使ったときの流れを、そのまま書いておく。Coworkモードで実行している。

  1. Coworkのチャットで「Excelで」「.xlsxで」「スプレッドシートを」のようなトリガー語を含めて依頼する(これでスキルが自動で呼ばれる)
  2. Claudeが必要な情報を聞いてくる(シート構成・行数・関数を入れるか・既存ファイルを上書きするかなど)。AskUserQuestionで選択肢が出ることもある
  3. 下書きが完成すると、チャット欄にダウンロードリンクが表示される
  4. Excelで開いて、関数バーをクリックして「数式が値ではなく式として入っているか」を確認する。これが今日いちばん大事な一手
  5. 修正したい箇所があれば「3列目に前月比の列を追加して」「合計行を2行目から最終行までに自動で広がるようにして」と続けて頼む。差分が反映された新しい.xlsxが返ってくる

ここのコツは、ステップ1で「Excel」「.xlsx」「スプレッドシート」のいずれかの単語をきちんと入れること。「表を作って」だけにすると、Claudeはチャットの中にMarkdownの表をだらだら書き出して終わってしまうことがある。鍵はトリガー語にあった。


私が使ったプロンプト

実際に私が試したプロンプトを3つ。固有名詞は架空のものに差し替えた。

【プロンプト1:来店データの月次集計】
2026年4月分の来店ログを集計するExcelを.xlsxで作って。
シート1「raw」: 日付・店舗名・来店人数・売上の列を、ダミーで30行入れる
シート2「集計」: 店舗ごとの来店人数合計(SUMIF)と売上合計(SUMIF)
シート3「グラフ」: 集計シートの売上を棒グラフで可視化
金額列はカンマ区切り、ヘッダー行は太字、薄いグレー背景で。
【プロンプト2:請求書テンプレート】
小規模事業者向けの請求書テンプレートを.xlsxで作成してください。
- 上部: 宛先・自社名・発行日・請求書番号
- 中央: 品目10行ぶんの空欄(数量×単価=小計の関数を仕込む)
- 下部: 小計・消費税10%・合計(すべて関数で連動)
A4縦で印刷したときに1枚に収まる列幅にしてください。
【プロンプト3:既存ブックへの追記】
添付した「2026Q1_実績.xlsx」と同じフォーマットで、
新しいシート「2026Q2_予定」を追加してください。
列構成・書式・関数の組み方は寄せて、値だけ空欄でお願いします。

💡 ポイント:「関数を入れて」と明示すると、SUMIF・VLOOKUP・IF などが値ではなく数式として入る。明示しないと、Claudeが計算済みの値だけを書き込んでくれる場合があり、あとで数字を直すと合計が更新されなくなる。

プロンプト3のように、既存の.xlsxを添付して「このフォーマットで別シートを追加」と頼むやり方が、私のなかでは最強だった。ゼロから作ると書式がバラつくが、ベースを渡せば寄せてくれる。


ここで止まった

2週間ほど使ってみて、私が引っかかったポイントを3つだけ。

  • 「合計を入れて」だと値で入ってしまうことがある: 「集計」と頼んだだけだと、Claudeが裏で計算した結果の数字(値)だけセルに書き込まれることがあった。あとで元データを直しても合計が動かない、という現象でしばらく混乱した。「SUMIFで関数として入れて」「数式で残して」と明示したら解決した。Excelを使う側の私が「関数で残してほしい」と思っているとは、Claudeにとって自明じゃなかった。
  • 会社のテンプレートが反映されない: 「うちの請求書フォーマットで」と頼んでも、Claudeはうちの会社のフォーマットを知らない。テンプレ.xlsxを先に添付して「これと同じレイアウトで別の月のシートを追加して」と頼むやり方に切り替えたら、ようやく雰囲気が寄った。スキル本体ではなく、与える材料の問題だった。
  • 巨大データはチャット添付に向かない: 数万行のCSVをそのまま添付して「集計して」と頼むと、添付サイズの上限に引っかかったり、処理が遅くなったりした。大きいデータは、Claudeに「集計の手順とExcelの組み立て方」を作ってもらって、データ自体は自分のPCのExcel側で読み込ませる、という分業に切り替えたら現実的に回った。スキルは万能ではないことに気づくのに、3日かかった。

使ってみての正直な感想

「AIにExcelを作らせる」と聞くたびに、私は「どうせ最後はExcelで関数を打ち直すんでしょ」と思っていた。xlsxスキルはその打ち直し工程をなくしてくれた。完璧な集計表が出てくるわけではない。けれど、0→30%のたたき台が、関数まで動く状態で3分で出てくる、というのが正味の体験だ。残りの70%を私が磨く。それでも、白紙のシートを眺めて固まる時間が消えただけで、毎回30分以上は得している。

昨日のpptxスキルの記事で、私は「PowerPoint、頼んだら本当に出てきて二度見した」と書いた。xlsxスキルの今日も、感想は系統が同じだ。Claudeは話しかけられた言葉から、Office文書を本物のファイル形式で、しかも関数まで生きた状態で出してくる。docx・xlsx・pdf・pptx の4兄弟、明日からは「どれを呼ぶか」だけ意識すれば、月曜の朝の電源落ちが少しだけ減る、と思う。


関連リンク

この記事について

本記事はAI支援を経て作成しているため、内容に誤りが含まれる可能性があります。実行前に公式ドキュメントをご確認ください。
情報は公開日時点でのものです。Claudeの機能は頻繁に更新されるため、最新情報はAnthropic公式サイトをご参照ください。
本記事の内容は筆者個人の学習過程であり、いかなる保証もするものではありません。


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