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  • Claude Opus 4.7 ー 同じ料金のままなのに、Claudeの口数まで変わっていた

    Claude Opus 4.7 ー 同じ料金のままなのに、Claudeの口数まで変わっていた


    軽い気持ちでポチッとしたら、Claudeの口数まで変わってた

    軽い気持ちでモデル選択を押した日の話だ。Opus 4.6 で別に困っていなかった私が、Opus 4.7 を選ぶ気になったのは料金が据え置きと聞いたから。「ならとりあえず変えとくか」くらいのテンションでクリックした。

    その日からClaudeの返事の温度がうっすら違って、絵文字は減り、相づちは消え、代わりに「いま3ファイル目を直しています」と進捗を勝手に喋り始めた。料金は同じなのに、人格設定だけ更新されたみたいな違和感だった。


    結局Opus 4.7は何が変わったのか

    Opus 4.7 は、Anthropicが2026年4月に出した最新のClaude最上位モデル。私が4月20日に書いた「モデルの種類 ー Opus・Sonnet・Haiku、3つもある理由が今日わかった」の「Opus」枠が、4.6から4.7に世代交代したと思えばいい。役割は前と同じで「いちばん難しい仕事を任せる脳」担当。違うのは、その脳の作りと気質。

    ざっくり言うとこういう違いがある。

    項目Opus 4.6(前世代)Opus 4.7(いまここ)
    料金(1Mトークンあたり)入力$5 / 出力$25入力$5 / 出力$25(据え置き)
    コンテキストウィンドウ1M(拡張モード)1Mがネイティブ標準
    思考レベル(effort)low / medium / high / maxxhigh が新設(high と max の間)
    指示への忠実さわりと緩く解釈してくれる書いた通りに、文字通り動く
    文章のトーン相づち多め・絵文字多め端的・絵文字少なめ・進捗を逐次報告
    画像の最大解像度1568px(約1.15MP)2576px(約3.75MP)

    「料金は同じ・コンテキストは1Mが標準・思考レベルは1段増えた・口は固くなった」と覚えておけば、まず外さない。


    裏側でAnthropicが何を仕込んだのか

    Opus 4.7 の中身でいちばん面白いのは、トークナイザー(文章をAIが読める単位に切り分ける仕組み)が新しくなった点だと思う。同じ日本語の文章を渡しても、4.6に比べて最大1.35倍のトークン数を消費する。「料金は同じ」と言いつつ、ここだけは静かに変わっている。請求額が思ったより伸びる人もいるはずなので、長文を毎日投げる用途の人は最初の数日で実費を見ておいた方がいい。

    ベンチマーク的には、Anthropicが社内で行った93タスクのコーディング評価で、4.7 は 4.6 より13%多くタスクを解いたそうだ。CursorBench という「AIが本当に実用コードを書けるか」を測る指標では、70%(4.6 は58%)。数字だけ見ると派手じゃないが、コードの世界で12ポイント差は「壁を1枚抜けた」感覚に近い。私のような非エンジニアが一番恩恵を受けるのは、長い指示書をちゃんと最後まで守ってくれるようになったところ。4.6 は途中で「ここは省略していいだろう」と気を利かせてしまうことがあった。4.7 は気を利かせない。書いた通りにやる。良くも悪くも。


    切り替え手順(CoworkとClaude Codeで別々に)

    私が実際に切り替えたときの手順を書いておく。Coworkとデスクトップは別々に設定する必要があることに気づくのに5分かかった。

    1. Coworkの場合:チャット画面右下のモデル名(「Opus 4.6」と書いてある場所)をクリック、リストから「Opus 4.7」を選ぶ
    2. Claude Codeの場合:ターミナルで claude --version を打って v2.1.111以上であることを確認する。古ければ npm i -g @anthropic-ai/claude-code でアップデート
    3. Claude Codeの設定で /model opus と打つ(または ~/.claude/settings.json の "model" を "claude-opus-4-7" に書き換える)
    4. APIを直接叩いている人(Claudeを自分のプログラムから呼び出している人)は、モデルIDを claude-opus-4-6 から claude-opus-4-7 に書き換える。Enterprise(法人向けの上位プラン)の従量課金とAPI利用者は、2026-04-23から自動でデフォルトが4.7に切り替わっているので、明示してなければ既に4.7を使っている可能性が高い
    5. (任意)思考をさらに深くしたいときは effort(思考の深さレベル。ざっくり言うと「どのくらい時間をかけて考えるか」のダイヤル)を xhigh に設定する。私はやめた。1リクエストの待ち時間が体感で2倍になった

    ProとMaxプランの普通のチャット利用なら、ステップ1と3だけで終わる。


    実際に投げたプロンプトと、返ってきた違い

    切り替え前後で同じプロンプトを投げて比較してみた。架空の「町内会のお知らせ」を直してもらう設定。

    あなたは校正者です。以下の文章の冗長な表現を3箇所だけ削ってください。
    理由は付けず、修正後の文章だけを返してください。
    【元の文章】
    このたび、当町内会では、夏祭りに関する大変重要なお知らせを
    皆様にお伝えさせていただきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

    Opus 4.6 の返事(要約): 「もちろんです!😊 以下、ご提案の修正です。理由も少し添えてお伝えします(後略)」

    Opus 4.7 の返事: 「夏祭りに関するお知らせをお伝えします。」

    違いがすべてここに出ている。「理由は付けず」「修正後の文章だけ」と書いた指示を、4.7 は文字通り守った。4.6 は気を利かせて理由も足した。どちらが正解、ではなく「4.7 は書いた通りに動く」ことを知っておかないと、急に冷たくなったように感じてしまう。


    つまずいた点・知っておいた方がいいこと

    私が乗り換え初日にぶつかった3つを置いておく。

    • 「やわらかく書いてくれる」前提のプロンプトが急に冷たく感じる: 4.6で動いていた「お疲れ様です。〜していただけますか?」のような遠回しな指示を、4.7 は「で、何を?」と最短距離で返してくる。プロンプトの書き方を「お願い」から「指示」に変えるとちょうどよくなる
    • トークン課金が静かに膨らむ: 同じ会話量でも消費トークンが2〜3割増える月がある。月初に「あれ、いつもより多い」と思ったらまずトークナイザー変更を疑う。Anthropicの管理画面で前月比を見ておくと精神衛生上いい
    • APIを直接呼んでいる開発者は破壊的変更に注意: Opus 4.6 のレスポンス形式に合わせて作ったコードがそのままでは動かないケースがある。公式アナウンスに「breaking changes」と明記されているので、API経由で本番運用している人は、まず開発環境で動作確認してから本番を切り替えること(私のような非エンジニアのチャット用途では、この心配はない)

    同じ料金で性格が変わった、と思って付き合う

    Opus 4.7 への乗り換えは、お金の話としてはノーリスク(料金据え置き)、使い勝手の話としては一度の慣らし運転が必要、というのが私の結論だ。指示は文字通り、相づちは控えめ、画像は高精細、思考は1段深くできる。Opus 4.6 が「気の利く先輩」だったとすれば、4.7 は「言われたことを正確に最短距離で仕上げる職人」に世代交代した感じ。

    ちなみにAnthropicの「Sonnet」と「Haiku」も4.6・4.5世代にいて、3つ並べて使い分ける構図は変わっていない。私は「重い思考は4.7、毎日の雑談は Sonnet 4.6、急ぎは Haiku 4.5」を続けながら、Opus 4.7 の冷たさにじわじわ慣れているところ。

    「優しい返事が恋しくなったら4.6に戻すボタン、ないかな」とは1回だけ思った。が、たぶん戻さない。仕事を頼む相手としては、4.7 の方が信用できる。


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  • /resume ー 「昨日の続き、もう一度ここから」と打てる魔法

    /resume ー 「昨日の続き、もう一度ここから」と打てる魔法

    知らなかった話

    /clear を覚えてから1週間、私は毎朝「昨日の続き、もう一回ぜんぶ説明し直してます」をやっていた。プロジェクト名、ファイル構成、何をどこまで進めたか。Claude は素直に聞いてくれるけれど、私は3日目には「同じ口上、3回目です」と心の中で謝っていた。歌舞伎の口上ならいいけれど、こちらは技術相談である。

    そんな私の前に /resume というコマンドがいた。「昨日のあれ、続きから」が、たった6文字で済む世界。先に言っておくと、知った瞬間、過去の自分の3日分の口上を返してほしくなった。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面これまで/resume
    翌日の作業プロジェクト概要から再説明セッション選んで Enter
    Claude の記憶毎朝リセット前日の続きから接続
    必要な情報自分の記憶力に頼るセッションIDかタイトル

    3行で済む。これを最初に貼ってほしかった、というセリフを、私は今月だけで何回言っただろうか。


    要するに何ができるか

    /resume は Claude Code(Anthropic がターミナル向けに出している AI コーディングツール)に標準搭載されている 過去のセッションを呼び戻すコマンド だ。打つと、過去のセッション一覧(インタラクティブセッションピッカー)が画面に出てきて、上下キーで選んで Enter を押せば、選んだセッションが「続き」として目の前に戻ってくる。

    近い名前のコマンドに --continue(または -c)があるけれど、これは「直近のセッションを問答無用で続きから開く」ショートカットだ。一方 /resume は どのセッションから再開するかを選ばせてくれる 親切設計。前者が「とりあえず昨日の」、後者が「リストから今日の気分のやつを」、と例えると伝わるだろうか。Netflix で「続きを観る」のサムネイル一覧、と説明するのが一番近い気がする。


    とりあえずやってみる

    1. ターミナルで claude を起動し、/resume と打って Enter
    2. インタラクティブピッカーが起動して、現在のフォルダ内のセッションが一覧表示される(新しい順)
    3. 上下キーでセッションを選ぶ。タイトル・最終更新時刻・メッセージ数がプレビュー表示されるので、目当てのものを探す
    4. Enter で確定すると、選んだセッションが続きから読み込まれる
    5. そのまま「昨日の続きで、〇〇を直したい」と打てば、Claude は前日の文脈を踏まえて返してくる(「今日は何を?」とは聞かれない)

    私が使ったコマンド

    架空の旅行アプリ「jp-vacation-planner」を Claude と一緒に設計していた、という設定で読んでほしい(実在しません。私は今のところ、近所の銭湯にしか出かけていません)。

    > /resume
    Resumable sessions in /home/celcy/jp-vacation-planner:
    ▸ 2026-04-29 18:22 jp-vacation-planner 初期設計
    Last: "次は予算入力フォームのバリデーションを追加する"
    Messages: 47
    2026-04-28 21:05 jp-vacation-planner プロジェクト立ち上げ
    Last: "OK、まずはルート構成から決めましょう"
    Messages: 12
    [Enter] resume [↑↓] navigate [/] search [esc] cancel
    > (Enter で1番目を選択)
    Resuming session sess_8c4b... (2026-04-29 18:22)
    Loaded summary: jp-vacation-planner の初期設計セッション。47メッセージ。
    > 続きです。予算入力フォームのバリデーションから始めましょう。

    💡 ポイント: セッションが大きすぎて全部読み直すと使用量を圧迫しそうな場合、Claude は「全文を読み直す代わりに要約から再開しますか?」と提案してくれる。長文ファイルを毎朝全部音読するわけじゃない、ありがたい配慮である。なお、/resume 検索ボックスに GitHub・GitLab などのプルリクエストURLを貼ると、そのPRを生成したセッションを探してくれる機能も2026年4月のアップデートで入った(これは便利すぎて、私は3回見直した)。

    検索したいときは / を押すとフィルタが出るので、プロジェクト名や作業内容のキーワードで絞り込める。


    最初で詰まった3つ

    • 「-c で十分じゃない?」と思ってスルーしていた: claude --continue(-c)は直近1件しか開かない。複数プロジェクトを同時並行している人は、3日前のあのセッションを呼び戻したいシーンが必ず出てくる。私はメモアプリと旅行アプリと家計簿を並行して相談していたので、毎朝「どれが直近だっけ」と賭けに出ていた。/resume は賭けを終わらせてくれた
    • セッション内の「許可」だけ復元されない: 会話履歴は全部戻ってくるけれど、セッション中に与えた一時的なツール実行許可(bash 実行を1回だけ許可など)は復元されない。再開後に同じ操作を頼むと「もう一度許可してください」と聞き直される。お辞儀は丁寧で気持ちがよい。びっくりしないこと
    • タブ補完で勝手に再開していた事故(修正済み): 2026年4月のアップデート前、/resume をタブ補完するとピッカーが出ずに任意のセッションがいきなり開いてしまう不具合があった。今は修正されているけれど、「あれ、何を選んだっけ」と感じたら、esc で抜けてもう一度 /resume を打ち直せば安全

    で、結局どうなの

    /resume は 昨日の自分にバトンを渡すコマンド だ。/clear がリセットボタン、/compact が要約しながら続ける道具なら、/resume は「タイムマシンの行き先を選ぶ」コマンドである。

    これを覚えてから、私は朝の口上を完全にやめた。Claude も「初めまして」を3回繰り返さされる日々から解放された(と勝手に思っている)。技術相談は続きものでよい、という当たり前のことに、私は1週間かけて気づいた。同じことに気づきかけている人がいたら、「6文字で済むよ」と先に言っておきたい。


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  • 隠しファイル ー 「.claudeフォルダ」が見つからなくて、3日詰まった

    隠しファイル ー 「.claudeフォルダ」が見つからなくて、3日詰まった

    ウォーリーをさがせ、状態だった

    「C:\Users\ユーザー名\.claude\settings.json を編集してください」。チュートリアルにそう書いてあった。私はエクスプローラーを開いた。Users を開いた。自分の名前のフォルダを開いた。.claude フォルダを探した。ない。

    ない。何度見てもない。スクロールしてもない。検索してもない。私はその日、3時間ほど「自分のパソコンには .claude フォルダが存在しないバグ」と本気で戦って、最終的にClaude本体の再インストールまで試した(もちろん解決しなかった)。先に結論を言うと、フォルダは最初からそこにあった。ただ私の目に映っていなかっただけである。ウォーリーは赤と白のシマシマで主張しているが、隠しファイルは主張すらしてくれない。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面これまで隠しファイル表示後
    .claude フォルダ「存在しないバグ」と疑う普通にユーザーフォルダ直下にある
    .gitconfig などの設定ファイルチュートリアルが嘘だと思う一覧にちゃんと並んでいる
    表示切り替え知らない(3時間悩む)エクスプローラーの「表示」から1クリック

    3行で済む。ウォーリーは見つかれば赤白シマシマだが、隠しファイルは表示設定をオンにすれば普通の名前で出てくるだけだった。


    そもそも「隠しファイル」とは

    隠しファイル(および隠しフォルダ)は、ファイル管理ツールが標準では一覧に表示しないファイルのこと。Windowsだと、ファイルの「属性」に 隠し(Hidden) という旗が立っているもの、もしくは 名前がドット(.)で始まるもの(後者はもともとUnix系の慣習)が、エクスプローラーの初期設定では非表示になる。

    なぜ隠すのかというと、OSやアプリの動作を支える「触ってほしくない設定ファイル」が、普段の作業の邪魔にならないようにするためだ。.claude・.gitconfig・.env・.ssh など、ドットで始まるフォルダ/ファイルは、各アプリが「自分の設定置き場」として勝手に作っていく場所で、たいていは触らないほうが幸せに暮らせる。Claudeの設定をいじるときだけ、こちらから「ちょっと見せて」とお願いする、くらいの距離感がちょうどいい。

    ちなみに、ドットで始まる名前のことを英語圏では dotfile と呼ぶ。「設定ファイルの集合体」の通称みたいなもの。Macを使っている開発者の方が「dotfilesをGitHubで公開してます」と言っているのは、たいていこのドット系設定の集まりを共有している、ということだ。


    Windowsで表示する:3クリックで終わる

    1. エクスプローラー(Windowsのファイル管理ツール)を開く
    2. ウィンドウ上部の 「表示」 メニューをクリック
    3. 出てきたサブメニューで 「表示」 にマウスを合わせる(同じ名前が二段階続くので、ここで一度迷子になりがち)
    4. 一覧の中にある 「隠しファイル」 にチェックを入れる
    5. 一覧に薄い色の .claude フォルダや AppData などが追加で表示されるようになる

    これで .claude フォルダが姿を現す。薄いアイコンで表示されるのは「これは隠しファイルですよ、本当にいじっていいんですか?」というOSからの優しい警告だと思っている(薄いまま3日くらい眺めていれば、勝手に消えてくれるわけではない)。

    なお、Windows 10 の頃はリボン(タブ式メニュー)の中に「隠しファイル」のチェックボックスがあった。Windows 11 で「表示 → 表示」の二段構えに変わって、これが地味に分かりにくい原因になっている。私もWindows 10時代の手順をうろ覚えで探していて、しばらく途方に暮れていた。


    PowerShellで一発で見る方法

    エクスプローラーの設定をいじりたくない、見るだけ見たい、という場合は、ターミナル(PowerShell)から覗くのが速い。

    # 隠しファイルも含めてユーザーフォルダの中身を一覧
    > Get-ChildItem -Force C:\Users\Ranni
    # 略記版(dirとlsはGet-ChildItemの別名)
    > dir -Force C:\Users\Ranni
    > ls -Force C:\Users\Ranni
    # .claudeフォルダの中身を直接見る
    > Get-ChildItem -Force C:\Users\Ranni\.claude

    💡 ポイント: -Force オプションが「隠しファイルも全部見せて」のスイッチ。これを付けないと、PowerShellでもエクスプローラーと同じように隠しファイルが省略される。コマンドプロンプト派の人は dir /a でも同じことができる(/a が「全部表示」フラグ)。「/なのか-なのかキッチリしてくれ」と言いたくなるが、これはWindowsの歴史の都合なので、両方覚えるしかない。

    エクスプローラーの設定を恒久的にオンにしてしまうと、システムフォルダ(普段は触らないやつ)まで一斉に薄く出てきて視界が騒がしい。「触りに行くときだけPowerShellで覗く」 というやり方は、いつもの机の上を散らかさずに済むので、私は最近こちらを使うことが多い。


    Macで表示する場合(参考)

    私はMacを持っていないので実機では試していないが、公式ドキュメントや一般的なTipsとして広く紹介されている方法をひとつだけ書いておく。Finder(Macのファイル管理ツール)を開いている状態で、キーボードの Cmd + Shift + .(ピリオド) を押すと、隠しファイルの表示が切り替わる、と紹介されている。もう一度同じキーを押すと非表示に戻る、いわゆるトグル式。

    つまり、「隠しファイルを見たいときだけパッと出して、見たら戻す」が1ショートカットで済む、ということになる。Windowsの「表示 → 表示 → チェック」の3段階よりだいぶ楽そうで、これに関してはMacユーザーが少しだけ羨ましい。


    つまずいたところ

    • .claude フォルダを「Claudeアプリの中」で探していた: Program Files やインストール先を必死に探したが、.claude は ユーザーのホームフォルダ直下(C:\Users\ユーザー名\)にできる。アプリ本体ではなく「ユーザーごとの設定置き場」だからだ。これはWindowsだけでなくMacもLinuxも同じ慣習らしい
    • 「隠しファイル」と「保護されたシステムファイル」を混同していた: エクスプローラーには「隠しファイル」と「保護されたOSファイル」の2つの非表示設定があり、後者はさらに別チェック。.claude 程度なら「隠しファイル」をオンにすれば見えるが、AppData のさらに奥などを見たいときは両方オンが必要になることがある。普通は前者だけで足りる
    • 見えるようにしたついでに、要らないものまでいじってしまった: 表示が増えると「これ消していいかな」とつい手が伸びる。基本的に、ドットで始まるファイルは「アプリが自分のために置いた手帳」なので、勝手に消すと当のアプリが「あれ、私の手帳どこ行った?」となる。設定が初期化されたり、起動時にエラーが出たりする。見るだけにとどめるのが安全(私は一度 .gitconfig を実験で消して、Gitの自分の名前が消えた)

    今日のまとめ

    隠しファイルは、OSやアプリの設定ファイルが「日常の視界」を汚さないように、最初から見えなくしてあるだけのもの。バグでもなければ消えているわけでもない。Windowsならエクスプローラーの「表示 → 表示 → 隠しファイル」、PowerShellなら Get-ChildItem -Force。これだけで .claude フォルダは姿を現す。

    ウォーリーをさがせは見つけたら満足だが、隠しファイルは見つけてからが本番だ。設定を覗いて、必要なら少しだけ書き換えて、また閉じる。「触らない人には見せない、触る人にはちゃんと見せる」という、わりと礼儀正しい仕組みだったんだな、と今は思う(3日詰まっていた1週間前の私には、まだ伝わらないだろうけれど)。


    関連リンク

  • Cowork・Claude Code・Codex の関係を「提供形態×提供元」の2×3で整理する

    Cowork・Claude Code・Codex の関係を「提供形態×提供元」の2×3で整理する

    何で混乱したか、を最初に書いておく

    私は Anthropic の Claude Max 5x プランで Cowork を中心に作業している。元々は Antigravity 経由で ChatGPT を触っていたので、OpenAI 側のコーディングエージェントの最近の動きにも一応うっすら興味はある。

    ところがある日、SNS で「Codex のアプリ版で computer use が来た」「Codex CLI でサブエージェントが動いた」「Cowork と Codex は思想が似てる」みたいな話が同時に流れてきて、頭の中が 「Cowork / Claude Code / Codex(アプリ版)/ Codex」の4つの名前で渋滞した。「Co」が3つ、「Codex」が2回、初心者には早口言葉だ。

    最初は「4つの呼び名で混乱した」という整理を書こうとしたが、調べていくうちに、実態は4つではなく「アプリ / CLI / IDE 拡張」の3形態 × 「Anthropic / OpenAI」の2社 = 6つの窓口だと分かった。「Codex」というブランドが傘になっていて、その下に App・CLI・IDE 拡張という具体的な窓口が並んでいる。一方で Anthropic 側も Claude Code は CLI と VS Code 拡張という2つの窓口を持っている。並べる粒度を「窓口」に揃えると、両陣営が綺麗に対称になる。

    そこで本記事は、2×3マトリクスでこの関係を整理する。私が触れた経験があるのは Cowork と Claude Code(CLI・IDE 拡張ともに)だけで、Codex 系3つは公式ドキュメントを読んだ範囲の話に限定する。


    2×3 マトリクス(提供形態 × 提供元)

    最初に全体図。横が提供元、縦が提供形態。「自分はどこで AI に作業してほしいか」で読み下せば、1セルに辿り着けるようにしてある。

    AnthropicOpenAI
    GUI デスクトップアプリ系Cowork(Claude デスクトップアプリの作業モード)Codex(アプリ版)(macOS / Windows のデスクトップアプリ)
    ターミナル CLI 系Claude Code CLI(claude コマンド)Codex CLI(codex コマンド・OSS)
    IDE 拡張系Claude Code VS Code 拡張(公式)Codex IDE 拡張(VS Code / Cursor / Windsurf 等)

    読み方のコツ:同じ行のセル同士は「狙っている使い方が近い」。同じ列のセル同士は「同じ会社が提供する別フロントエンド」。Anthropic 側の CLI と IDE 拡張は同じ Claude Code エンジンの2窓口で、OpenAI 側の Codex CLI と Codex IDE 拡張も同じ Codex エンジンの2窓口だ(公式ドキュメントでも「IDE 拡張は CLI と同じエージェント・同じ設定を共有」と明記されている)。


    詳細比較表(観点 × 6製品)

    縦軸を観点、横軸を6製品にして並べる。情報量は多いが、後の解説が読みやすくなるように先に置く。

    観点CoworkClaude Code CLIClaude Code VS Code 拡張Codex(アプリ版)Codex CLICodex IDE 拡張
    提供元AnthropicAnthropicAnthropicOpenAIOpenAIOpenAI
    起動入口デスクトップアプリターミナルVS Code サイドバーデスクトップアプリターミナルVS Code / Cursor / Windsurf 等
    動作環境macOS / WindowsmacOS / Linux / WindowsVS Code が動く環境macOS(2026-02-02〜)/Windows(2026-03-04〜)macOS / Linux / WindowsmacOS / Linux(Windows は実験的)
    主な対象ユーザー知識労働全般(非エンジニア含む)開発者開発者(ターミナル不慣れも可)開発者中心、最近は知識労働へ拡張開発者開発者
    必要なプランPro / Max / Team / Enterprise(全有料プランで一般提供)Pro / MaxPro / MaxChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu同上(OSS なので API キーでも可)同上
    computer usePro / Max で利用可対象外対象外2026-04-16 アップデートで搭載対象外対象外
    配布形態クローズドソースクローズドソースVS Code MarketplaceクローズドソースOSS(Rust 製)VS Code Marketplace 等

    補足:Cowork は Pro / Max が 2026-01-16、Team / Enterprise が 2026-01-23 にそれぞれ research preview で開始され、その後すべての有料プランで一般提供(GA)に移行している。Codex(アプリ版)の Windows 版は 2026-03-04 から Microsoft Store 経由で配布されている。


    行ごとの解説(同じ提供形態の2社並び)

    GUI デスクトップアプリ系:Cowork / Codex(アプリ版)

    Cowork(Anthropic)は Claude デスクトップアプリの中で動く作業モード。指定したフォルダの中身を読み・書き・作り、Claude がローカル PC で複数ステップのタスクを最後まで仕上げる。コーディングに限らず、リサーチ・資料作成・ファイル整理など知識労働全般が想定されている。Pro / Max / Team / Enterprise の全有料プランで一般提供されており、Pro / Max では画面操作(computer use)も渡せる。

    Codex(アプリ版)(OpenAI)は macOS は 2026-02-02、Windows は 2026-03-04 から提供されているデスクトップアプリ。「複数のエージェントを並列管理するコックピット」という位置づけで、コードを書く窓口というよりはエージェント運用の母艦に近い。2026-04-16 のアップデートで computer use・画像生成・メモリ・90 種以上のプラグインが乗った。

    比較:両方とも GUI で、computer use を持ち、知識労働方向への拡張が起きている点が似ている。一方で Cowork は「1人の Claude に作業を任せる」一体感、Codex(アプリ版)は「複数エージェントを並列に走らせるダッシュボード」というメンタルモデルで、同じ GUI でも操作感はけっこう違うように公式ドキュメントからは読める。

    ターミナル CLI 系:Claude Code CLI / Codex CLI

    Claude Code CLI(Anthropic)は claude コマンドで起動するターミナル UI。現在のディレクトリを読み込み、コードの編集・実行・git 操作などを自然言語で頼める。Pro / Max プランの利用枠が Claude(ウェブ)と共有される。

    Codex CLI(OpenAI)は codex コマンドで起動する Rust 製・OSS のターミナル UI。GitHub openai/codex で公開されている。ChatGPT Plus 以上のサブスクで認証する以外に、API キーで認証することもできる。

    比較:両方ともターミナルでコードを書きたい開発者向け。Codex CLI が OSS、Claude Code CLI がクローズドソースという配布の違いは、トラブル時の追跡やカスタム改造の余地という点で性質が違う。プラン要件はどちらも「自社のサブスクに含まれる」形で、追加課金なしで使える。

    IDE 拡張系:Claude Code VS Code 拡張 / Codex IDE 拡張

    Claude Code VS Code 拡張(Anthropic)は VS Code の Marketplace で配布されている公式拡張。サイドバーで Claude を呼び出して使え、内部に CLI が同梱されているため、ターミナル不慣れでも GUI の感覚で Claude Code を扱える。公式ドキュメントは「VS Code を使うなら拡張が推奨」というスタンス。

    Codex IDE 拡張(OpenAI)は VS Code・Cursor・Windsurf など VS Code 系エディタ向けの拡張。CLI と同じエージェント・同じ設定を共有することが明記されている。macOS / Linux で正式対応、Windows は実験的扱い、と公式ドキュメントに書かれている。

    比較:両方とも「同じエンジンの IDE 内フロントエンド」という位置づけ。Anthropic 側は VS Code 一本、OpenAI 側は Cursor・Windsurf も含む VS Code 系エディタを広めにカバーしている。IDE 派ならそれぞれの拡張を入れるのが定番という点では性質が一致している。


    列ごとの解説(同じ会社の3窓口は何が共通か)

    Anthropic 側(Cowork / Claude Code CLI / Claude Code VS Code 拡張)

    3つは Pro / Max プラン1本に含まれる。Cowork とウェブ Claude と Claude Code は使用量枠が共有されているので、私のように Cowork で重い処理を回した日は CLI 側にも影響が出る、というのは Pro / Max ユーザーが知っておきたい挙動だ。

    3つの分け方は 「フォルダ単位の作業 = Cowork」「リポジトリ単位のコード作業 = Claude Code(CLI / IDE 拡張)」 という方向性で読める。Cowork は知識労働全般、Claude Code はコーディング寄り、というのが Anthropic 側の役割分担。

    OpenAI 側(Codex App / Codex CLI / Codex IDE 拡張)

    3つは 同じ ChatGPT アカウントで連携する。CLI で始めた会話を IDE で続けたり、ローカルから Cloud にタスクを投げて結果を IDE に戻したり、という横断利用が前提になっている。「Codex」はこの3つを束ねるブランド名で、傘の下に具体的な窓口が並んでいる構造。

    ChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu の各サブスクに Codex 全体が含まれているため、ChatGPT を持っている人は追加契約なしで全窓口に触れる。Codex CLI だけは OSS なので、API キー単独でも導入できるという余地もある。


    どれが何のとき役立つか

    私は6つ全部を実利用しているわけではないので、ここは 公式の説明によれば という前置きで書く。実体験があるのは Cowork と Claude Code(CLI / IDE 拡張)だけ。

    Cowork(実体験あり)

    PC のなかにあるファイルを使って、ChatGPT のチャットでは閉じない仕事をやり切ってほしいとき。私の場合、ブログのドラフト整形、Excel の差分比較、フォルダの整理などを頼んでいる。指示を出して別の作業をして戻ると成果物ができている、という非同期の動き方が好みなら相性がいい。

    Claude Code CLI(実体験あり)

    ターミナルから直接コードに触りたいとき。git の操作・テストの実行・リポジトリ全体を把握しての修正などをやらせたいとき。Pro / Max プランがあれば追加課金なしで使えるので、開発初心者の私も「とりあえずインストールして触る」ハードルが低かった。

    Claude Code VS Code 拡張(実体験あり)

    ターミナルが苦手な人、または VS Code をすでに常用している人向け。サイドバーに Claude を呼び出せるので、ファイルを開きながら自然に対話できる。私は CLI と拡張の両方を試したが、コードの選択範囲を渡せるのは拡張側の便利さで、ちょっとした修正なら拡張のほうが手数が少ない。

    Codex(アプリ版)(公式情報のみ)

    複数のエージェントを並列で走らせたい、PC 上で computer use にも触らせたい、画像生成とコード生成を一画面でやりたい、あたりが公式が押し出しているユースケース。Cowork と射程が重なる方向に動いている。私はまだ実機で動かしていないので、ここは公式説明をそのまま信じている段階。

    Codex CLI(公式情報のみ)

    ChatGPT のサブスクを既に持っている人で、ターミナルから OpenAI のエージェントを呼びたい場合。OSS なので導入だけならハードルは低く、API キー認証もある。私のように現在 Anthropic 側に寄せている人間でも、Codex CLI 単体だけ試してみる、という軽い検証が成立しやすい。

    Codex IDE 拡張(公式情報のみ)

    VS Code・Cursor・Windsurf を常用している開発者向け。CLI と同じエンジン・同じ設定を共有するので、CLI と拡張の併用も自然に成立する、と公式に書かれている。


    6つを使い分ける視点(誤発注しないために)

    料金体系の違いはざっくり「Anthropic 側は Claude Pro / Max のサブスクに Cowork も Claude Code も(CLI も拡張も)含まれる」「OpenAI 側は ChatGPT Plus 以上のサブスクに Codex 3兄弟が含まれる」という構造になっている。追加で Codex を契約しないと触れない、という構造ではない点が、両陣営に共通する誤発注ポイントだと思う。

    誤期待の整理として、「Cowork と Codex(アプリ版)は computer use があるから同じ」と早合点しないこと。同じ概念の機能でも、PC 上のどのアプリに対して、どの程度の権限で動くかは細部が違う。私のように非エンジニアで computer use に「自動化の最後の一歩」を期待する側からすると、まず公式ドキュメントの権限・制限事項を読んでから手を出したほうが事故が少ない。料理人にとっての包丁選びと同じで、見た目で似ていても刃の角度で別物だ。

    両方使うのもアリ:Anthropic と OpenAI の両方を契約する人は実在するが、私の Max 1 プラン前提では普段づかいは片方に寄せるのが現実的。Anthropic 側で困ったときの逃げ道として Codex CLI(OSS)に少し触っておく、くらいの距離感が私にはちょうどいい。


    生産的なプロンプト例(6つすべてに応用できる粒度で)

    両陣営に共通して効く「初心者の指示の出し方」を1つだけ載せておく。架空の家計簿アプリ開発を想定した指示で、Cowork でも Claude Code(CLI / IDE 拡張)でも Codex 3兄弟でも、考え方は流用できる。

    このフォルダの "expenses_2026.csv" を読み込んで、以下を順にやってください。
    1. 月別の支出合計を集計し、Markdown の表にまとめる
    2. 前月比 +20% を超えたカテゴリには ⚠ を付ける
    3. 結果を summary_2026-04.md として同じフォルダに保存する
    4. 集計に使ったコードは scripts/aggregate.py に分離して保存する
    5. 最後に「次にやるとよさそうな分析」を3件、箇条書きで提案する
    

    ポイントは、ゴールを1個ではなく工程に分けて並べるところ。エージェント系は1ターンで複数ステップをこなすのが得意なので、「読み込み→集計→印付け→保存→分離→提案」のように動詞を並べると、人間とのやりとり回数が減って結果的に時短になる。料理に例えるなら「カレーを作って」より「玉ねぎを切って、炒めて、肉を入れて、煮込んで、皿に盛って」のほうが鍋のフタを開ける回数が減る、という話。


    まとめ

    6つを最後に1行ずつでまとめておく。

    • Cowork:Anthropic、GUI、知識労働全般
    • Claude Code CLI:Anthropic、ターミナル、コーディング
    • Claude Code VS Code 拡張:Anthropic、IDE、コーディング(GUI 派にも)
    • Codex(アプリ版):OpenAI、GUI、複数エージェント運用
    • Codex CLI:OpenAI、ターミナル、OSS
    • Codex IDE 拡張:OpenAI、IDE、CLI と同エンジン

    混同を避けるコツは、「アプリ / CLI / IDE 拡張」という3つの提供形態軸を最初に立てること。同じ会社の窓口は内部的に近い親戚で、同じ提供形態どうしは別会社でも狙いが似ている。Anthropic と OpenAI を「2社 × 3形態 = 6窓口」のマトリクスとして眺めると、自分の使い方がどのセルに刺さるかが見えてくる。

    開発経験ゼロの私から見ても、両陣営とも「1本のサブスクで使える窓口を増やす」方向に動いているのは間違いなさそうで、しばらくはどちらに寄せても困らない時代に入っている。私はまず Cowork と Claude Code を使い倒すのが先になるけれど、地図だけは整えておくと、いざ片足踏み出すときに迷子にならない。整理整頓は事前にやるに限る。「備えあれば憂いなし」とはよく言ったもので、こういう地図づくりこそが開発経験ゼロの人間にとっての杖になる気がしている。


    参照した一次情報

  • /compact ー リセット癖、ようやく卒業した

    /compact ー リセット癖、ようやく卒業した

    先に言っておく

    会話が長くなって Claude の返事がもったりしてくると、私はそっとウィンドウを閉じて新しいセッションを開いていた。さっきまでお願いしていた前提も、書きかけのファイル名も、全部やり直し。儀式みたいに毎回やっていたけど、これ、本当は要らない手順だった。

    /compact という1コマンドを打つだけで、会話の中身は要約されてコンパクトになり、続きから話を進められる。知ったときの最初の感想は「私の毎晩の引っ越し作業はなんだったのか」だった。


    ざっくり言うと

    /compact は Claude Code(Anthropic がターミナル向けに出している AI コーディングツール)に最初から入っている 会話圧縮コマンド だ。会話のはじまりから現在までを Claude 自身が要約して、重要な決定・ファイルパス・残っているTODOだけを残し、不要な部分をごっそり捨ててくれる。

    ここで出てくる「コンテキストウィンドウ」とは、Claude が一度に覚えていられる文字量の上限のこと。これを超えると応答が遅くなったり、肝心の指示が押し出されて忘れられたりする。/compact は、その上限が近づいてきたときの 会話の片づけスイッチ だと思っていい。

    どちらかというと、メアリー・ポピンズのカバンの逆ベクトルだ。広げすぎた荷物を要点だけスーツケースに詰め直して、次の宿に持っていく方の発想に近い。


    5分でできること

    1. Claude Code でしばらく会話を続けて、画面下部に「Context: 78%」のような表示が見えてきたら準備OK
    2. プロンプト入力欄に /compact と打って Enter(タイプミスして /compcat にしないように。私はやった)
    3. 数秒で「これまでの会話の要約」が画面に表示される
    4. そのままいつも通り次の指示を打つ。Claude は要約と最新指示だけを覚えた状態で続きを話してくれる
    5. 残したい話題があれば /compact 認証まわりの実装方針を重点的に残して のように引数を添える

    ポイントは、70〜80% を超えたあたりで自分から打つ こと。空き容量が逼迫してから自動圧縮に任せると、要約のクオリティが落ちて、肝心の前提が削られることがある。先手を打つ自分のほうが、慌てている自分より仕事ができるという話だ。冷蔵庫が満杯になってから整理する人と、隙間があるうちに整理する人の差、と言ってもいい。


    コピペして使える例

    架空の旅行計画アプリを Claude と一緒に作っていた、という想定で考えてほしい(実在しません。私の現実の旅行計画はだいたい当日に駅で決まる)。会話が長くなってきたので、私は途中でこう打った。

    >> /compact 行き先別の見積もりロジックと、API キーの管理方針は必ず残してください。
    UI のデザイン議論は捨てて構いません。
    (数秒後)
    ✓ Conversation compacted.
    Kept: 旅行計画アプリの仕様 / 見積もり関数 calcTripCost() の引数 /
    環境変数 TRAVEL_API_KEY を .env で管理する方針 / 残TODO 3件
    Dropped: ボタン配色の議論 / フォント比較 / 没になったランディングデザイン
    >
    > 続きで、見積もりロジックに「祝日割増」を追加したい

    💡 ポイント: 引数で「残してほしい話題」を指定するのが効く。引数なしでも動くが、Claude の要約は「全体的に万遍なく」になりがちで、自分が本当に守りたい1点が薄まることがある。/compact は 取捨選択を Claude に丸投げするコマンドではなく、自分の優先順位を伝えるコマンド だと思うとうまくいく。


    私が間違えたこと

    • /clear と混同していた: /clear は会話を 完全に消す コマンドで、要約すら残らない。/compact は要約を残して続きを話せる。最初の頃、軽い気持ちで /clear を打って「あ、全部消えた」となったのは私です。Web フォームの「送信」と「リセット」を間違えるあの感覚に近い。
    • コードまでは戻らない: /compact が圧縮するのは「会話履歴」だけ。すでに編集されたファイルは元に戻らない。「軽くするついでにファイルも巻き戻る」と勘違いしていたけど、ファイルを戻すのは前回の記事で書いた /rewind(チェックポイント)の仕事。担当が違う。
    • 満タンになる前に打たないと意味が薄い: 99% まで膨らんでから打つと、要約のための処理自体に苦戦する。私は 70〜80% を目安にすると決めた。RPG で「セーブはボス手前」ではなく「町に着いたら毎回」が結局いちばん安心、というのと同じ話だ。

    覚えておくこと

    /compact は、長くなった会話を要約しながら続きを話せるコマンド。70〜80% で自分から打つ・引数で残したい話題を指定する・/clear と混同しない、この3つを覚えておけば十分使える。

    3ヶ月のあいだ、私は会話が重くなるたびにウィンドウを閉じてコーヒーを淹れ直していた。あの儀式に費やしたカフェイン量を返してくれとは言わない。けれど、/compact を1日早く知っていたら、昨日の私はもう少し早く寝られたはずだ。


    関連リンク

  • ハルシネーション ー AIの「もっともらしい嘘」に2回ひっかかってから付き合い方を変えた

    ハルシネーション ー AIの「もっともらしい嘘」に2回ひっかかってから付き合い方を変えた


    「やけに堂々と間違えるな、この人…」

    AIを使い始めた最初の週、私はChatGPT時代から数えて2回、見事に騙された。

    1回目は、ある法律の条文番号を聞いたら実在しない条文を返してきた。書きぶりがあまりに堂々としていて、私は何の疑いもなく職場のメモに転記した。後日、同僚から「その第何条、どこにあるんですか」と聞かれて初めて気づいた。
    2回目は、ある書籍のタイトルと出版社を尋ねたら、ありそうな書名と実在の出版社をセットで返してきた。書名で検索したら一件もヒットしない。出版社のサイトでも見つからない。AIの中だけに存在する本だった。

    これがハルシネーションだ。中世の城下町で「あそこの井戸の底に金貨が埋まってる」と自信満々に語る吟遊詩人みたいなもので、節回しが立派なほど信じてしまう。

    💡 ハルシネーション(hallucination)とは、AIが事実と違うことを、もっともらしい言い回しで生成してしまう現象のこと。「幻覚」と訳されるが、AIが幻を見ているわけではなく、統計的に「次に来そうな単語」をつなげた結果、内容まで創作してしまった状態を指す。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面知る前の私知った後の私
    法律・制度の質問そのままメモに転記出典を聞き返す or 自分で公式サイトで照合
    書籍・論文の引用書名・著者をそのまま信じる検索で1件もヒットしないなら疑う
    「最新の〇〇は?」即答を鵜呑み「いつ時点の情報?」と必ず聞き返す

    「Claudeに聞いたから」をその場の最終決定にしない。これだけで2回目の同僚チェックを生き延びられる。


    ハルシネーションって、要は何

    Anthropic公式のヘルプセンターには、Claudeの回答が間違うことについてはっきり書いてある。要点を引くと、こうだ。

    In an attempt to be a helpful assistant, Claude can occasionally produce responses that are incorrect or misleading. This is known as “hallucinating” information.
    (役に立とうとするあまり、Claudeはときどき不正確だったり誤解を招く回答を返すことがある。これを「ハルシネーション」と呼ぶ)

    そして、起こる典型的なパターンとして公式は2つ挙げている。

    1. 最新情報に追いついていない場面:訓練データのカットオフより後の出来事を聞かれると、Claudeは混乱しやすい。
    2. 権威ありげな引用の捏造:実在の本・論文・条文に見える引用を生成してしまうことがある。「もっともらしく見えるが、根拠がない」のが厄介な特徴。

    IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「AI利用者のためのセキュリティ豆知識」(2025年12月版)にも、生成AIの仕組みとして「情報の正しさを検証しているのではなく、統計的に次に続く確率が高い単語をつなげて文章を作る」と整理されている。事実より文章の自然さを優先する仕組みなので、精巧な嘘ほど作りやすいということになる。


    やってみるとこうなる:私の実例2件

    ケースA:架空の条文事件
    私「〇〇法の第◯条、どんな内容?」
    AI「第◯条は、…と定められています。実務では…の運用が一般的です」
    → 同僚に確認されて再検索。条文番号自体が存在しなかった。条文のあるべき形式(「〜について次の各号に掲げるとおりとする」みたいな言い回し)はそれっぽかったのに、中身は0%実在しなかった。

    ケースB:架空の書籍事件
    私「家計管理の入門書でおすすめは?」
    AI「『はじめての家計簿』(〇〇出版・著者×××・2019年刊)が定番です」
    → 出版社のサイトに該当書籍が無い。著者名で検索しても別人しか出てこない。書名・著者・出版社・年がバラバラに正しいけど、組み合わさった本は実在しない。

    どちらも共通していたのは、「自信のある言い切り」「具体的な固有名詞」「もっともらしい背景説明」がセットになっていた点だった。AIが断定的に語るときほど、中身を疑った方がいい、というのが私の学習結果。


    公式が勧めている付き合い方(プロンプト編)

    Anthropicのプロンプトエンジニアリングガイド(”Reduce hallucinations”)には、ハルシネーションを減らすための工夫がいくつか紹介されている。私が試して効いたのは、次の3つだった。

    1. 「分からない」と言ってよいと先に伝える

    回答に確信が持てない場合は、「分かりません」と答えてください。
    推測で具体的な数字や固有名詞を埋めないでください。

    このひと言を冒頭に足すだけで、雰囲気で答えてくる頻度が減る。Anthropic公式も “Allow Claude to say “I don’t know”” として推奨している。

    2. 出典を一緒に出させる

    家計簿アプリで使える日本の家計調査の公的データを教えてください。
    - 各データについて、出典(公的機関名・URL)を一緒に明記してください。
    - URLが思い出せない場合は、データ名と発行機関のみを書き、URLは「不明」と明記してください。

    「URLを必ず書け」だけだと、URLまで創作される。「分からないなら不明と書け」までセットで指示するのがコツだった。

    3. 引用は原文のまま抜くよう頼む

    長い文書を渡してClaudeに要約させるとき、「まず該当箇所を原文ママで引用してから、要約してください」と頼むだけで、根拠のない言い換えが目に見えて減る。Anthropic公式もlong documents向けの定番手順として紹介している手法。


    ここで止まりそうなポイント

    • 「Claudeに聞いた」を出典にしない:高校の先生に教わった「孫引きはダメ」がそのまま当てはまる。Claudeが見せてくれたURLは、自分で開いて中身を確認するまで存在を信じない
    • 断定形ほど疑う:「〜です」「〜が定番です」と歯切れがいいときほど一拍置く。逆に「〜の可能性があります」「公開情報では確認できませんでした」と濁してくれたら、それはちゃんと不確実性を伝えている良い兆候
    • 最新情報はAIに聞かない方が早い:Claudeには知識のカットオフがある。「今月の〇〇は?」「昨日のニュースで…」みたいな質問は、Web検索を有効にするか、自分で公式サイトを開いた方が確実
    • 法律・医療・金銭はダブルチェック前提:公式も “should carefully scrutinize any high-stakes advice”(重要な助言は慎重に精査せよ)と書いている。AIは下書きや整理係として優秀だが、最終確認はAIにさせない

    まとめ

    ハルシネーションは「AIが時々起こす不具合」ではなく、今のAIの仕組みそのものに組み込まれた性質だ。完全には消えない。だから「無くす」方を目指さず、気づける側に立つのを目指すのが現実的な落とし所だった。

    私がこの2週間で身についたのは、ほんとに小さな3つだけ。断定形を一拍疑う/出典をセットで出させる/重要なことは自分で1ソース照合する。これだけで、職場のメモを書き直す回数がだいぶ減った。

    IPAの豆知識ページに、AIの付き合い方として「発展途上の新人だと思って使いましょう」という言い回しがあって、私はこれが一番しっくりきた。新人は素直で物覚えがよくて頼りになるけど、重要な書類のサインまでは任せない。AIとの距離感も、いまのところ、それくらいでちょうどいい。


    関連リンク(一次情報)

  • コンテキストウィンドウ ー Claudeの「同時に覚えていられる量」、知らずに使ってた

    コンテキストウィンドウ ー Claudeの「同時に覚えていられる量」、知らずに使ってた

    「会話、なんで急に重くなるの?」の正体

    Claude と長く話していると、ある日突然「あれ、Claude のレスが遅い」「さっき貼ったコードの話、忘れてない?」と感じる瞬間が来る。私の場合は、家計簿アプリの相談を1時間続けたあと、急に Claude が「先ほどの企画書とは?」と聞き返してきて凍った。

    私はずっと「Claude が眠いのかな」くらいに思っていた。違った。コンテキストウィンドウという、ちゃんと名前のついた天井があった。中世の貴族が「うちの家紋にはちゃんと意味があるのよ」と言うのと同じくらい、ちゃんと名前のついた話だった。

    💡 「メモリ機能」とは別物。コンテキストウィンドウは「今のこの会話で、いっぺんに見渡せる量」の話。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面知る前の私知った後の私
    会話が重くなったとき「Claudeが疲れた」と思ってリロード「窓が満員」と気づいて /compact
    モデル選びなんとなく Sonnet長文を渡す日は 1M 対応のモデル
    長いPDFを貼るとき全部コピペして Enter何トークン乗るか想像してから渡す

    「Claudeの脳みそ」じゃなくて「Claudeの机の広さ」だと思うと、わりと一発で腑に落ちる。


    コンテキストウィンドウって、要は何

    公式ドキュメント(Claude API Docs の “Context windows”)の説明を私の言葉に砕くと、こうなる。

    コンテキストウィンドウ:1回のやり取りで Claude が同時に見ていられる文章量の上限。単位は「トークン」。

    トークン、というのが最初の壁だった。「文字数とほぼイコール、でも完全には一致しない単位」だと思っておけば日常使いには十分。英語だと「1トークン ≒ 0.75単語」(Anthropic 公式の言い回し)、日本語だとひらがなや漢字 1〜2文字くらいで 1トークンになる、というぼんやりした感覚で困ったことはない。

    💡 ポイントは「メモリ機能」との切り分け。Claude には会話を超えて覚えておく メモリ や、プロジェクト内で永続する CLAUDE.md がある。コンテキストウィンドウは、そのうち「今このターンで、Claudeの目の前に並んでいる紙の枚数」のほうを指す。

    机の広さの話なので、新しい会話を始めれば、当然リセットされる。連休明けの机が綺麗に戻っているのと同じ理屈で、これに毎回ちょっと安心している。


    モデルごとの容量(2026-04-29 時点)

    ここが今回いちばん調べる甲斐があった。直近の公式情報(Anthropic 公式ブログ・Claude API Docs・サポート記事)を並べる:

    モデル標準のコンテキストウィンドウ1Mトークン対応
    Claude Opus 4.7200K トークン対応(GA)
    Claude Opus 4.6200K トークン対応(GA)
    Claude Sonnet 4.6200K トークン対応(GA)
    Claude Sonnet 4.5 / Sonnet 4200K トークンベータあり、2026-04-30 で終了
    Claude Haiku 4.5200K トークン非対応(標準のみ)

    ポイントは2つ。

    1. 「標準は 200K」が共通の床。雑に「Claudeのウィンドウ=200Kくらい」と覚えておけば、9割の会話には足りる。Anthropic 公式のヘルプセンターにも「200K トークンは英語でだいたい 500ページ分のテキスト」と書かれていて、500ページの本を一気に渡せる机だと思うと結構広い。
    2. 1M(100万トークン)に伸ばせるモデルがある。長いコードベース・大きな PDF を一発で読ませたい日に効く。ただし Sonnet 4.5 / Sonnet 4 のベータ枠は 2026-04-30 で店じまい。明日。引っ越し蕎麦が間に合うか怪しいタイミングなので、長文常連の人は 4.6 系へ移すのが穏当。

    💡 「200K で 500 ページ」の感覚は、文学全集の片手で持てるほうの巻 1冊ぶん、と覚えると忘れない。私が文学全集を所有しているかは、また別の話。


    実感する:トークンを数えてみる小ネタ

    たとえば架空の家計簿プロジェクトで、レシート画像のテキスト起こしと、3ヶ月分の取引明細CSV と、自分が書いた要件メモをまとめて渡したい、とする。Anthropic が公開しているトークン計測 API(anthropic.messages.count_tokens、Pythonクライアントの場合)は、こんな感じで呼べる:

    from anthropic import Anthropic
    client = Anthropic()
    response = client.messages.count_tokens(
    model="claude-opus-4-7",
    messages=[{
    "role": "user",
    "content": "(ここに渡す予定の長文テキストをまとめて入れる)"
    }],
    )
    print(f"このメッセージは {response.input_tokens} トークン使います")

    💡 上のコードは API を直接叩く人向け。私みたいに Cowork で雑談しているだけのユーザーは、「あれ、長くなったな」と思ったタイミングで /compact で十分。料金メーターが見えるレストランがあったら見てしまうけれど、伝票が来てから払うのでもだいたい間に合う、というのに近い。


    ここで止まりそうなポイント

    • 「広い=必ず賢い」ではない:コンテキストが広くても、奥に置いた情報ほど Claude が見落としやすくなる現象(NVIDIA の RULER ベンチマークなどで指摘されている “lost in the middle”)はある。Claude は他社モデルより劣化が緩やかとはいえ、原理的にゼロではない。要は、机が広くても端っこの紙は見落とすことがある。重要な指示は会話の冒頭か直前に置く、が安全
    • メモリ機能と混同しない:「Claude が私のことを覚えてる」のはメモリや CLAUDE.md の話で、これらは別予算。コンテキストウィンドウは「今このターンの机の広さ」だけを指す。机を片付けても、引き出し(メモリ)にしまった付箋は残る
    • コードを丸ごと貼ると一気に減る:私は最初、500行のPythonファイルを4つ貼って「Claudeが急に物忘れした」と慌てた。長いコードはトークンを食う(コメントもインデントも全部数えられる)。該当箇所だけ貼るを徹底するだけで、机がだいぶ広く保てる
    • /compact は「圧縮」、/clear は「全消し」:以前の記事で書いたが、長くなった会話を畳むなら /compact(要約して机を片付ける)、思いきってリセットするなら /clear。コンテキストウィンドウの観点ではどちらも机を空ける動作

    まとめ

    コンテキストウィンドウは Claude が一度に見ていられる文章量の上限で、ほとんどのモデルは 200Kトークン、最新の Opus 4.7 / Opus 4.6 / Sonnet 4.6 は 1Mトークンまで広げられる。Sonnet 4.5 / Sonnet 4 の 1M ベータは 2026-04-30 で終了するので、長文派は 4.6 系への乗り換えを検討する頃合い。

    私が次にやりたいのは、同じ長い PDF を Sonnet 4.6(200K運用)と Opus 4.7(1M運用)の両方に投げて、端っこに仕込んだ重要な一文をどっちが拾うかを見比べること。机を広げたぶん端っこの紙が読まれにくくなる、という話の真偽を、自分の目で確かめたい。

    「なんとなく重くなったらリロード」を卒業して「机がいっぱい? じゃあ片付けよう」と言える側に回るだけで、Claude との会話の体験はだいぶ静かで気持ちよくなる。少なくとも私は、Claude を眠そうな新人だと誤診するのをやめられた。


    関連リンク(一次情報)

  • /init ー CLAUDE.md、3日かけて手書きしてた私の話

    /init ー CLAUDE.md、3日かけて手書きしてた私の話

    ずっと、白紙から書いてた

    CLAUDE.md(Claude が会話のたびに最初に読むメモ書きのようなファイル)を、私は3日かけて手書きしていた。プロジェクトの構成を眺め、命名規則を書き写し、テストの動かし方を思い出して並べて、最後に誤字を直して、また並べ替えた。エジプトのピラミッドを建てたファラオたちもこんな気持ちだったのかもしれない(まあ彼らの時代に重機などないのだが)。

    そして昨日、/init というスラッシュコマンドの存在を知った。

    「Claude が勝手にプロジェクトを読んで CLAUDE.md の下書きを作ってくれる」と公式ドキュメントには書いてある。3日。私の3日。返してほしい。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面/init を知る前/init を打ったあと
    CLAUDE.md の作り方手で1から書く(私は3日溶かした)1コマンドで下書きが出てくる
    プロジェクト把握自分でフォルダを眺めて思い出すClaude がスキャンして要点を抜く
    仕上げ「これ書き忘れてた…」を3日後に発見出てきた下書きを「足す・削る」だけ

    ピラミッドが3秒で建った気分。ただし完成形ではなく下書きである、という1点だけ最後に詳しく書く。


    /init って何をするコマンド

    公式ドキュメントによれば、/init は Claude Code の対話モード(ターミナルで claude と打って起動した状態)の中で打つスラッシュコマンド で、いま開いているプロジェクトを Claude が自分で歩き回って CLAUDE.md の下書きを生成してくれる機能だ。

    具体的には Claude が以下を自分で見に行く:

    • フォルダ構成(どこに何があるか)
    • package.json / pyproject.toml などの設定ファイル(使っているフレームワーク・依存ライブラリ)
    • 既存のドキュメント(README など)
    • ソースコードの命名規則・スタイル

    これらを材料に、「ビルド方法」「テスト方法」「主要ディレクトリの説明」「コーディング規約」などを箇条書きにした CLAUDE.md の下書き を1つ書き出してくれる。

    💡 「Claude が読みやすいように、Claude が自分の取扱説明書を自分で書く」と説明すると近い。私は最初これを聞いて「自分で履歴書書く AI、強い」と思った。


    実際に打つ手順(最小5ステップ)

    1. ターミナルで対象プロジェクトのフォルダに移動する(cd my-project のような移動コマンドを使う)
    2. claude と打って Claude Code を起動する
    3. 起動後のプロンプトに /init と入力して Enter
    4. Claude がプロジェクトを読んで下書きを生成する(数秒〜数十秒)
    5. 生成された CLAUDE.md を自分の目で読み、足りない部分・誤った部分を編集する

    ポイントは 5番。/init はあくまで下書きを置いてくれるだけで、完成版を作ってくれるわけではない。Claude 公式の解説記事にも「think of /init as a starting point, not a finished product(出発点であって完成品ではない)」とはっきり書かれている(公式 Best Practices にも同主旨の記述がある)。


    生成される CLAUDE.md のイメージ

    たとえば、私が書いている架空の家計簿アプリ(仮に kakebo-app という名前のNode.jsプロジェクト)で /init を打つと、こんな雰囲気の下書きが出てくる:

    # kakebo-app
    A personal finance tracker built with Node.js and Express.
    ## Build & Run
    - Install: `npm install`
    - Dev server: `npm run dev`
    - Production build: `npm run build`
    ## Test
    - Unit tests: `npm test`
    - E2E tests: `npm run test:e2e`
    ## Project Structure
    - `src/routes/`  ... API endpoints
    - `src/models/`  ... Database models (using Prisma)
    - `src/views/`   ... EJS templates
    - `tests/`       ... Jest test suites
    ## Conventions
    - Indent: 2 spaces
    - Quotes: single quotes for JS, double for JSON
    - File naming: kebab-case
    

    「あ、これでいい」と思うところと「いや、ここは違う」と思うところが混じった下書きになる。たとえば私の場合、Conventions 欄に「絶対 commit 前に lint を回す」を足したり、「src/views/ は EJS じゃなくて Pug を使ってる」を直したりする。プロの料理人がレシピ本のレシピを試食して「醤油を足したい」と言うのと同じ手つき。

    💡 上の例は架空のプロジェクトのもの。あなたのプロジェクトでは中身がぜんぜん違う形で出てくる。それで正しい。


    新しい /init(対話モード)も来ている

    公式ブログと Best Practices によると、2026年3月から 対話型の新しい /init が試験的に提供されている。CLAUDE_CODE_NEW_INIT=1 という環境変数(プログラムに渡す設定値のこと)を立てて Claude を起動すると、こちらに切り替わる。

    CLAUDE_CODE_NEW_INIT=1 claude
    

    何が違うか。従来版はファイルを勝手に読んで下書きを書く(ボトムアップ:素材から作る)。新版はファイルを読まず、AskUserQuestion(Claude が選択肢付きで質問してくる仕組み・以前の記事で取り上げた)を使って私に質問しながら作っていく(トップダウン:意図から作る)。

    💡 「私の作業のうち、よく繰り返している作業は?」「危ないからフックで止めたい操作は?」のような質問に答えていくと、CLAUDE.md だけでなくスキルや Hooks の雛形まで一緒に整えてくれる、というしくみ。インタビュー上手なフリーランスのコンサルが、私の机を見ずに私の話だけで業務マニュアルを書いてくれる、と思うと近い。

    なお新版はまだフラグ付きの実験的機能なので、通常の /init だけ覚えれば、明日からの作業は十分カバーできる。


    ここで止まりそうなポイント

    • 対話モードで打つ:/init はターミナルから claude --init のような呼び方では打てない。claude を起動して対話画面に入ってから、その中で /init と打つ。私は最初これを「シェルコマンド」と勘違いし、シェルに直接打って怒られた(家のリモコンを冷蔵庫に向けて押していた)
    • 既存の CLAUDE.md は上書きされる可能性:すでに CLAUDE.md がある状態で /init をもう一度回すと、内容が書き換わるか・差分が提示される(Claude のバージョンで挙動が変わる)。実行前に既存ファイルをバックアップすることをおすすめする。私は「これ、賢く merge してくれるはず…」と祈ったが、祈りで Git の履歴は残らない
    • 生成内容を信じすぎない:/init はファイルを「見た」結果で書くので、まだコードに書かれていないルール(たとえば「PR は必ず2人レビューする」のような運用ルール)は当然書かれない。出てきた下書きをスタート地点に、自分の頭で足す工程は必ず必要

    まとめ

    /init は CLAUDE.md の下書きを Claude 自身に書かせるスラッシュコマンド。手で1から書くより圧倒的に早く、しかも基本骨格は埋まった状態で出てくる。

    • まずは claude を起動 →/init を1回打つ
    • 出てきた下書きを読み、削り、足す(ここが本番)
    • 余裕が出てきたら CLAUDE_CODE_NEW_INIT=1 の対話版も試す

    私が次にやりたいのは、すでに育っている既存プロジェクトに /init をぶつけて、私が3日かけて書いた CLAUDE.md と Claude が30秒で書いた CLAUDE.md を並べて比較すること。たぶん私が負ける。負けても勉強になる、という意味で負けても勝ちという不思議な構図。

    なお本記事の挙動・コマンド名は 2026-04-28 時点の公式ドキュメントに基づく。Claude Code は更新が早いので、実行前に必ず一次情報を確認してほしい。


    関連リンク(一次情報)


  • チェックポイント ー Esc 2回で昨日の失敗が消える、Ctrl+Z よりずっと強い

    チェックポイント ー Esc 2回で昨日の失敗が消える、Ctrl+Z よりずっと強い

    あれ、これだったのか

    Claude にファイルをごっそり書き換えてもらったあと、「やっぱり前のほうがよかったかも……」と後悔したことがある。でもスクロールして戻っても、上書きされたファイルは戻ってこない。Ctrl+Z を連打してみたけど、消えていったのはたぶん私の昨日の努力だけだった。

    Claude Code(Anthropic が提供するターミナル向けの AI コーディングツール)には、すべての編集前に自動でスナップショットを撮ってくれる「チェックポイント」という機能が最初から入っている。知らなかった私は、昨日までずっと Git(ファイルのバージョンを管理するツール)を手で叩いて保険をかけていた。保険屋の窓口が隣にあったのに、自分で契約書を書いていた気分。


    これ1行で何が変わるか

    チェックポイントは、Claude Code があなたのファイルを編集する直前に、その状態を自動で記録してくれる機能だ。記録は会話ごとではなく「プロンプトを送るたびに」作られるので、巻き戻したい地点を1つ1つ選べる。

    ちなみに「プロンプト」とはあなたが Claude に送るお願いの文章のこと。1プロンプト = 1チェックポイント。ボス戦前に「ここでセーブ」とやる RPG と同じ感覚で、ファイル編集以外(Bash コマンドでのファイル削除・移動など)は対象外だが、Claude が Write / Edit / NotebookEdit ツールで触ったファイルはすべて拾ってくれる。

    記録は自動で最大30日保存され、セッション(1回の会話)を閉じても残る。だから昨日のミスも今日取り返せる。映画『メメント』の主人公は記憶が続かずメモに頼っていたが、こっちは逆で、私が忘れても Claude が覚えていてくれる。


    一番シンプルな使い方

    1. Claude Code 上で何かを編集してもらう(複数ファイル書き換えでもOK)
    2. Esc キーを2回連続で押す。または /rewind とタイプする
    3. 画面に「過去のプロンプト一覧」が出てくるので、戻したい地点を矢印キーで選ぶ
    4. 戻し方を選ぶ(コードだけ / 会話だけ / 両方 / まとめて圧縮)
    5. Enter を押すと、その地点までファイルと会話が瞬時に戻る

    ポイントは、コードと会話を別々に戻せるところ。会話の流れは残したままコードだけロールバックしたり、逆にコードは保ったまま会話だけリセットしたりできる。前者は「やり直したいけど Claude に経緯は覚えていてほしい」とき、後者は「コードは気に入ったけど話が脱線したので会話だけ整理したい」ときに便利だ。


    こう書いたら動いた

    架空のレシピアプリで、うっかり大規模リファクタを Claude に頼んでしまった場面を想像してほしい。こんなやり取りになる。

    > src/recipes/ 以下を全部 TypeScript に書き換えて
    (Claude が 12ファイルを一気に書き換える)
    > ……やっぱり元に戻したい
    (Esc を2回押す)
    ┌─ Rewind ────────────────────────────────┐
    │ › 3 prompts ago: "src/recipes/ 以下を…" │
    │ 2 prompts ago: "型エラーを直して" │
    │ 1 prompt ago: "テストも直して" │
    └─────────────────────────────────────────┘
    (上の "3 prompts ago" を選んで Enter)
    ┌─ Restore options ───────────────────────┐
    │ › Restore code and conversation │
    │ Restore conversation │
    │ Restore code │
    │ Summarize from here │
    │ Never mind │
    └─────────────────────────────────────────┘
    (Restore code and conversation を選ぶと、12ファイルが書き換え前に戻る)

    💡 ポイント: 「Summarize from here」を選ぶと、選んだ地点以降の会話が1段落の要約に圧縮される。/compact(会話全体を圧縮するコマンド)の「途中から版」で、前半の大事なやり取りは残したまま、後半のデバッグで膨らんだ部分だけ軽くできる。


    ここで止まった

    • Bash で動かしたファイルは戻らない: rm old.txt や mv a.txt b.txt を Claude がシェル経由でやると、チェックポイントの対象外になる。これを知らずに「巻き戻せば消したファイルも復活するはず」と思っていたら、戻らなかった。削除系は Git か OS のごみ箱が頼り。
    • 他のセッションやエディタからの変更は拾わない: 同じプロジェクトを VS Code で並行編集していたら、そっちの変更はチェックポイントに含まれない。Claude のチェックポイントは「このセッションの中で Claude が触ったファイル」専用と覚えておく。
    • Git の代わりにはならない: チェックポイントは30日で自動削除される。長期のバージョン管理や他人との共有は、引き続き Git(git commit でスナップショットを残すツール)の仕事。チェックポイントは「セッション内の Undo」、Git は「永久保存の歴史」と役割を分けて考える。

    3行でまとめると

    Claude Code のチェックポイントは、Esc 2回または /rewind でプロンプト単位の巻き戻しができる保険機能だ。コードだけ・会話だけ・両方・要約圧縮の4パターンから選べて、30日保存される。Bash 経由の削除や外部エディタの変更は拾わないので、Git との二段構えが安心。

    この機能を知る前の私は、Claude に大きな変更を頼むのが怖くて、毎回 git commit してから依頼していた。今は堂々と「全部書き換えて」と言える。戻せるという安心感は、触る勇気そのものだった。あの夜、泣きながら連打した Ctrl+Z を返してほしい気もするけど、Esc キー、2回でいいってよ。


    関連リンク

  • Proと Claude Code ー SNSのスクショを一次情報で確かめてみた

    Proと Claude Code ー SNSのスクショを一次情報で確かめてみた

    タイムラインで見かけた一枚のスクショ

    昨日、Xをぼーっと眺めていたら、「新規で Pro に入っても Claude Code は使えないらしい」という投稿と、Anthropic 公式の価格ページらしきスクリーンショットが流れてきた。Claude Code の欄に ×印 が並んでいる画像つきで、リポストもそこそこ伸びていた。

    開発経験ゼロの私にとって、Claude Code は「いつかちゃんと触りたいやつ」リストの上位にいる機能だ。もしそれが Pro で使えなくなるとしたら、このブログの読者にも影響が大きい話になる。

    ただ、私はまだ Claude 歴6日のド初心者で、SNS のスクショ一枚を根拠にブログに書くほど自分の読解力を信じていない。というわけで、一次情報にあたってみることにした。


    結論マップ(噂/一次情報)

    SNSで見えていたもの一次情報で確認できたこと
    「新規 Pro で Claude Code が使えなくなる」公式ページでは現在も Pro に Claude Code が含まれると明記
    価格ページの Claude Code 欄に × 印のスクショ2026-04-21 に一時的な表示の揺れがあったあと、ページは元に戻されている
    既存ユーザーにも影響が出る読み方Anthropic の中の人が「既存ユーザーには影響なし」と明言

    実際は何が起きていたのか

    自分で公式ページを開いてみて、ざっくり3点にまとまった。ここからは全部、一次情報で裏が取れている話だけ書く。

    ひとつめ。今日時点(2026-04-22)の Anthropic 公式の料金ページ と Pro プランのページ には、Pro プランの機能一覧のなかに「Includes Claude Code」と書かれている。Claude Code のセットアップを解説している 公式ドキュメント にも、「Claude Code requires a Pro, Max, Team, Enterprise, or Console account.」とある。つまり Pro は、Claude Code を使える前提のプランとして案内されている。

    ふたつめ。2026-04-21 の夕方ごろ、その Pro の機能一覧から「Claude Code」の表記が一時的に消えていた時間帯があった。スクショで出回っていたのはおそらくこの瞬間の画像だ。表記は数時間のうちに元に戻されている。

    みっつめ。Anthropic の Head of Growth、Amol Avasare 氏が X で公式に説明している。要点だけ訳して引用すると、「新規のプロシューマー向け登録のうち約2%に対する小規模テストを実施中で、既存の Pro・Max 加入者には影響しない」。裏返すと、新規で Pro に入った人のうち 98% は今までどおり Claude Code を使えるということになる。


    まず、既存の Pro ユーザーは心配しなくていい

    この記事にたどりついた人の多くは、「自分の契約、巻き込まれてるのでは」と不安になって検索してきた方だと思う。細かい話に入る前に、いちばん伝えたい結論から書く。

    既存の Pro・Max 加入者は、今回の件では影響を受けない。

    これは私の推測ではなく、Anthropic の Head of Growth である Amol Avasare 氏本人が X で明言している こと。さらに同じ投稿で、「将来的に料金体系が変わる場合も、既存ユーザーには事前に告知する」 とも書かれている。ある朝ログインしたら Claude Code のタブがごっそり消えていた、という種類の事件には少なくとも今回はならない、ということだ。

    ただし、ここは太字で釘を刺しておきたい。この「影響を受けない」はあくまで現時点の方針であって、恒久的な保証ではない。 今回走っているのは A/B テストなので、結果次第では将来、既存ユーザーにも何らかの形で影響が及ぶ可能性は当然ある。「事前に告知する」のほうも、あくまで Anthropic 側の現在のスタンスであって、仕組みとして約束されているわけではない。この方針が続く保証はない、というところは頭の隅に置いておきたい。

    だから、今日時点で契約をいじる必要はない。解約も、上位プランへの慌てた乗り換えも、今日時点では早すぎる。ただし「ずっと安泰」という話でもないので、Anthropic 側の続報にちゃんと気付ける程度には公式発信をフォローしておく——くらいの警戒は残したまま、普段どおり使っておくのがちょうどいい塩梅だと思う。


    それはそれとして、「やり方」にはひっかかる

    ここからは初心者の分際で意見を挟むパートなので、お手柔らかに願いたい(先に謝っておく)。

    今回 Anthropic は、Pricing ページとサポートドキュメントの両方で、Pro から Claude Code の表記を一気に外した状態のまま表示していた時間帯があった。公式ページの表記変更はそれ自体がひとつのプレスリリースに近い重みがあって、見た人が「正式な方針変更」と受け取るのは自然な流れだ。にもかかわらず、事前のアナウンスは見当たらず、SNS が騒ぎ始めてから「これは2%対象の小規模テストです」と補足が入る順番だった。あとから小規模テストと言い始めるあたりやり方がセコい。 表示を変えた瞬間から、既存ユーザーが不安になり、新規契約を止めて様子見する人が出てくる時間が確実に発生していたはずで、そのコストは誰が払うんだろうと少し思う。

    もうひとつ、今回 X で話題が大きくなった構造のほうも、冷静に見ておきたい。スクショ一枚は、撮影時刻も、その後にページが元に戻ったことも、映らない。「今の公式の姿」ではなく「ある瞬間の切り抜き」なのに、リポストで広がるあいだに時間軸の情報はどんどん落ちていく。バズの燃料として相性が良すぎるぶん、正確性は置き去りにされやすい。ただこれは投稿者個人の性質というより、公式側の事前アナウンスがあれば起きなかった類の騒ぎだと思う。投稿者の振る舞いを責めるより、発信設計の問題として見たほうが次につながるというのが、今回の私の立場だ。


    自分で確かめたい人向けのチェック手順

    プラン情報や価格は頻繁に変わるので、「記事の日付」と「自分が読んだ日」がズレている可能性を前提に、直接開いて見るのがいちばん早い。私がやった手順を残しておく。

    1. claude.com/pricing を開き、Pro の機能一覧に「Claude Code」があるか確認
    2. claude.com/pricing/pro も念のため開いて同じ文言があるか確認
    3. support.claude.com の Pro プラン解説 を開いて、Claude Code の項目が記載されているか確認
    4. code.claude.com/docs/en/setup の Authenticate の項を見て、対応プラン一覧に Pro が含まれているか確認
    5. 可能なら、Anthropic の公式発信(ブログや中の人の X)に更新情報が出ていないか検索

    ちなみに、普段こういう頼み方で Claude Code を動かしている

    今回は「公式ページを見る」寄りの話ばかりになってしまったので、バランスとして普段生産的に使っている頼み方も3つだけ残しておく。入力するファイルと返してほしい成果物の形をはっきり書くと、開発経験ゼロの私でも Claude Code はちゃんと応えてくれる、という手触りだけ共有しておきたい。

    散らかった Markdown メモを棚卸しする

    C:\Users\(私)\Documents\memo フォルダ配下の .md を全部読んでほしい。
    タイトル行(# で始まる1行目)が抜けているファイルを洗い出す。
    抜けている場合は、本文冒頭の1段落からタイトル案を1つ提案する。
    結果は「ファイル名 → 提案タイトル」の表形式で返す。

    💡 下書きが散らかりがちなときに使う。タイトル未設定のメモが一覧で可視化されて、そのまま一括で直せる状態になるのがありがたい。

    バッチファイルを書いてもらう

    毎朝やっている「特定フォルダのバックアップ」を .bat にしたい。
    C:\Users\(私)\Documents\work を、同じ階層の backup\YYYY-MM-DD\ に
    コピーするスクリプトを書いてほしい。
    30日より古い backup サブフォルダは自動で削除する仕様。
    コメントは日本語、Windows の CMD で動くこと。

    💡 仕事で「毎日同じ操作を繰り返している」部分をバッチ化したいときの定番。架空のフォルダ名でもそのまま動く形で返してくれる。

    既存スクリプトのコードレビュー

    scripts/daily_report.gs を読んでほしい。以下3観点でレビューする。
    - 例外処理が抜けている箇所
    - 外に漏れたら困る値(トークン・URL等)のベタ書き
    - 変数名・関数名の読みづらさ
    指摘は番号つきで、修正案はそのあとに別枠でまとめて書く。

    💡 自分で書いたコードを他人の目で読んでもらう感覚に一番近い。非エンジニアの自分が一番恩恵を感じた頼み方で、心理的にも頼みやすい。


    今回つまずいたところ

    • スクショの時刻が書かれていない投稿を鵜呑みにしそうになった: 投稿文に「さっき」「たった今」と書いてあっても、本当にさっきかは画像からはわからない。自分で今のページを開くほうが早い。
    • 「公式に見える画像」=「最新の公式」ではない: 今回のように、一時的な表示変更の瞬間を切り取られていることもある。疑うのは投稿者ではなく、「画像が示している時間軸」のほうだと今回気づいた。
    • 報道記事だけで完結させない: The Register などの報道は経緯の把握には便利だったが、「Pro で使えるかどうか」の答え自体は公式ページを自分で開いて確認した。報道は背景、公式は結論、と分けるのがよさそう。

    新規で Pro を検討している人向けの注意点

    大多数の新規加入者はそのまま Claude Code を使える。ただし 約2%の A/B テスト対象になる可能性だけは頭の隅に置いておくといい。もし契約直後に「自分は Claude Code が使えない側だった」と気づいた場合は、サポートに問い合わせるのが早道。無言で解約する前に、まずは公式アカウントの発信をフォローして最新状況を確認するくらいで十分だと思う。


    「罪を憎んで人を憎まず」という諺は、「人格」を嫌うのではなく「言動」の更生を目指せという意味だ。そういう意味では、私は Claude もとい Anthropic を「お気に入り」だが、今回の言動については「憎いほど」なので、是非とも更生してほしいところだ。


    関連リンク(一次情報)