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  • ファイルパス ー Claudeに「あれ」って言ってもダメな理由、半年かけて理解した

    ファイルパス ー Claudeに「あれ」って言ってもダメな理由、半年かけて理解した

    3ヶ月越しの正解

    「あのファイル、開いて」「どのファイル?」「あれ、あの、デスクトップにある、ほら」。私と Claude の会話、ある日のスクショは8割これだった。指差し確認の感覚で「あれ」と言っても、Claude には残念ながら指がない。指が無いというより、目がない。「画面のあれ」が見えない側の人と、私はずっと指差しでコミュニケーションしようとしていた。

    その日から私は「ファイルパス」という6文字を覚えた。これを知ってから、Claude との会話の8割は「あれ」を「C:\Users\Ranni\Documents\memo.txt」に置き換えるだけで成立するようになった。先に言っておくと、これを知るまでの3ヶ月、私はかなり遠回りをしました。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面これまでパス指定後
    伝え方「あの、デスクトップのやつ」C:\Users\Ranni\Desktop\memo.txt
    Claudeの反応「どのファイルですか?」(即読み込み)
    同じフォルダ内毎回フルパスを打つ.\memo.txt で済む

    3行で済む。これを最初に貼ってほしかった、と私は今月だけで何度言っただろうか(先週の自分にも言った気がする)。


    要するに何ができるか

    ファイルパス は、パソコンの中での「ファイルの住所」のこと。Windows なら C:\Users\Ranni\Documents\memo.txt のような、ドライブ名から始まる長い文字列で表される。「ドライブ名 → フォルダ → サブフォルダ → ファイル名」を \(バックスラッシュ・キーボードでは円マーク ¥ と同じキー)で区切って書く。

    このパスには 絶対パス と 相対パス の2種類がある。前者は 「住所をフルで書く」 スタイルで、C: から最後のファイル名まで全部書く。後者は 「ここからの道順」 スタイルで、自分が今いるフォルダを起点に書く(.\ が「今いる場所」、..\ が「ひとつ上のフォルダ」)。住所でいうと、絶対パスが「東京都千代田区〇〇1-2-3」、相対パスが「ここから2軒先の角」。同じ場所を指していても、伝え方が違う。


    とりあえずやってみる

    1. エクスプローラー(Windows のファイル管理ツール)で目当てのファイルを右クリック
    2. メニューから 「パスのコピー」 を選ぶ(Windows 11 なら標準装備、Windows 10 では Shift+右クリックで出る)
    3. クリップボードに "C:\Users\Ranni\Documents\memo.txt" のような形でコピーされる(両端のダブルクォートはそのまま貼ってよい)
    4. Claude Code(Anthropic のターミナル向け AI コーディングツール)のチャットに貼り付けて、「このファイルを読んで」と添える
    5. Claude はそのパスをそのまま Read ツールに渡して中身を返してくる(「あれ」のときと違って、聞き返されない)

    私が使ったコマンド

    架空のメモ整理プロジェクト「daily-notes」で作業中、という設定で読んでほしい(実在しません。私の Documents フォルダは「あとで整理する」というフォルダだけが肥大化しています)。

    # 絶対パスで指定(どこからでも通じる)
    > Read C:\Users\Ranni\Documents\daily-notes\2026-04-30.md
    # 相対パスで指定(今いるフォルダが daily-notes の場合)
    > Read 2026-04-30.md
    > Read .\archive\2026-03.md # サブフォルダ archive の中
    > Read ..\old-notes\2025-12-31.md # ひとつ上の old-notes フォルダの中

    💡 ポイント: パスの中に 空白 や 日本語 が含まれていると、ツールによっては読み損ねる。C:\Users\Ranni\My Documents\日記.md みたいなパスは、ダブルクォートで "C:\Users\Ranni\My Documents\日記.md" と全体を囲んでおくと事故が減る。「住所が読みにくいので括弧でくくっておく」感覚。なお、PowerShell では \ の代わりに / も使える(C:/Users/Ranni/...)。混乱しそうなら \ で統一しておけば問題ない。

    絶対パスは「どこからでも通じる」のが強み。相対パスは「短く済む・引っ越しに強い」のが強み。Claude にファイルを渡すときは、慣れるまで 絶対パスのコピペ一択 で十分だ。


    やらかしたこと

    • 「ファイル名だけで通じるはず」と思っていた: memo.txt だけ書いて Claude に渡すと、Claude は「どこの memo.txt?」と困る。同じ名前のファイルがパソコンの別の場所にもあるかもしれないからだ。住所のない宅配便を出すような行為。配達員(Claude)はちゃんと困っていた。私が悪かった
    • \ と / を混ぜて書いていた: C:\Users/Ranni\Documents/memo.txt のように、その場のノリで両方使っていた時期がある。動くこともあるが、動かないツールもある。Windows での「行儀のいい書き方」は \ で統一する、と覚えた。柔道着の襟元、左前と右前を間違えるあの感覚に近い(道着で初めて怒られた中学1年生の自分を思い出す)
    • PDF の中身を「これ読んで」と画像で貼り付けていた: パスを知らなかった頃、私は PDF をスマホで撮って Claude に送っていた。Claude は親切に読んでくれたが、解像度が低くて誤読する。Read C:\Users\Ranni\Downloads\契約書.pdf と1行打つだけで、本物のテキストが読める。私の3ヶ月返してほしい

    今日のまとめ

    ファイルパスは パソコン内の住所システム で、Claude に「あれ」を伝えるための正式な語彙だ。絶対パスは住所のフル表記、相対パスは道順表記。慣れるまでは「右クリック → パスのコピー → 貼り付け」の3ステップで十分戦える。

    私はこれを知ってから、Claude に「あれ」と言わなくなった。ついでに家族にも「あの、ほら、あれ」と言わなくなった(こちらは反省点が別にあった気がする)。指差しが通じない相手に、ちゃんと住所で伝える。技術相談以前の、人付き合いの基本だったな、と思う。


    関連リンク

  • Cowork・Claude Code・Codex の関係を「提供形態×提供元」の2×3で整理する

    Cowork・Claude Code・Codex の関係を「提供形態×提供元」の2×3で整理する

    何で混乱したか、を最初に書いておく

    私は Anthropic の Claude Max 5x プランで Cowork を中心に作業している。元々は Antigravity 経由で ChatGPT を触っていたので、OpenAI 側のコーディングエージェントの最近の動きにも一応うっすら興味はある。

    ところがある日、SNS で「Codex のアプリ版で computer use が来た」「Codex CLI でサブエージェントが動いた」「Cowork と Codex は思想が似てる」みたいな話が同時に流れてきて、頭の中が 「Cowork / Claude Code / Codex(アプリ版)/ Codex」の4つの名前で渋滞した。「Co」が3つ、「Codex」が2回、初心者には早口言葉だ。

    最初は「4つの呼び名で混乱した」という整理を書こうとしたが、調べていくうちに、実態は4つではなく「アプリ / CLI / IDE 拡張」の3形態 × 「Anthropic / OpenAI」の2社 = 6つの窓口だと分かった。「Codex」というブランドが傘になっていて、その下に App・CLI・IDE 拡張という具体的な窓口が並んでいる。一方で Anthropic 側も Claude Code は CLI と VS Code 拡張という2つの窓口を持っている。並べる粒度を「窓口」に揃えると、両陣営が綺麗に対称になる。

    そこで本記事は、2×3マトリクスでこの関係を整理する。私が触れた経験があるのは Cowork と Claude Code(CLI・IDE 拡張ともに)だけで、Codex 系3つは公式ドキュメントを読んだ範囲の話に限定する。


    2×3 マトリクス(提供形態 × 提供元)

    最初に全体図。横が提供元、縦が提供形態。「自分はどこで AI に作業してほしいか」で読み下せば、1セルに辿り着けるようにしてある。

    AnthropicOpenAI
    GUI デスクトップアプリ系Cowork(Claude デスクトップアプリの作業モード)Codex(アプリ版)(macOS / Windows のデスクトップアプリ)
    ターミナル CLI 系Claude Code CLI(claude コマンド)Codex CLI(codex コマンド・OSS)
    IDE 拡張系Claude Code VS Code 拡張(公式)Codex IDE 拡張(VS Code / Cursor / Windsurf 等)

    読み方のコツ:同じ行のセル同士は「狙っている使い方が近い」。同じ列のセル同士は「同じ会社が提供する別フロントエンド」。Anthropic 側の CLI と IDE 拡張は同じ Claude Code エンジンの2窓口で、OpenAI 側の Codex CLI と Codex IDE 拡張も同じ Codex エンジンの2窓口だ(公式ドキュメントでも「IDE 拡張は CLI と同じエージェント・同じ設定を共有」と明記されている)。


    詳細比較表(観点 × 6製品)

    縦軸を観点、横軸を6製品にして並べる。情報量は多いが、後の解説が読みやすくなるように先に置く。

    観点CoworkClaude Code CLIClaude Code VS Code 拡張Codex(アプリ版)Codex CLICodex IDE 拡張
    提供元AnthropicAnthropicAnthropicOpenAIOpenAIOpenAI
    起動入口デスクトップアプリターミナルVS Code サイドバーデスクトップアプリターミナルVS Code / Cursor / Windsurf 等
    動作環境macOS / WindowsmacOS / Linux / WindowsVS Code が動く環境macOS(2026-02-02〜)/Windows(2026-03-04〜)macOS / Linux / WindowsmacOS / Linux(Windows は実験的)
    主な対象ユーザー知識労働全般(非エンジニア含む)開発者開発者(ターミナル不慣れも可)開発者中心、最近は知識労働へ拡張開発者開発者
    必要なプランPro / Max / Team / Enterprise(全有料プランで一般提供)Pro / MaxPro / MaxChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu同上(OSS なので API キーでも可)同上
    computer usePro / Max で利用可対象外対象外2026-04-16 アップデートで搭載対象外対象外
    配布形態クローズドソースクローズドソースVS Code MarketplaceクローズドソースOSS(Rust 製)VS Code Marketplace 等

    補足:Cowork は Pro / Max が 2026-01-16、Team / Enterprise が 2026-01-23 にそれぞれ research preview で開始され、その後すべての有料プランで一般提供(GA)に移行している。Codex(アプリ版)の Windows 版は 2026-03-04 から Microsoft Store 経由で配布されている。


    行ごとの解説(同じ提供形態の2社並び)

    GUI デスクトップアプリ系:Cowork / Codex(アプリ版)

    Cowork(Anthropic)は Claude デスクトップアプリの中で動く作業モード。指定したフォルダの中身を読み・書き・作り、Claude がローカル PC で複数ステップのタスクを最後まで仕上げる。コーディングに限らず、リサーチ・資料作成・ファイル整理など知識労働全般が想定されている。Pro / Max / Team / Enterprise の全有料プランで一般提供されており、Pro / Max では画面操作(computer use)も渡せる。

    Codex(アプリ版)(OpenAI)は macOS は 2026-02-02、Windows は 2026-03-04 から提供されているデスクトップアプリ。「複数のエージェントを並列管理するコックピット」という位置づけで、コードを書く窓口というよりはエージェント運用の母艦に近い。2026-04-16 のアップデートで computer use・画像生成・メモリ・90 種以上のプラグインが乗った。

    比較:両方とも GUI で、computer use を持ち、知識労働方向への拡張が起きている点が似ている。一方で Cowork は「1人の Claude に作業を任せる」一体感、Codex(アプリ版)は「複数エージェントを並列に走らせるダッシュボード」というメンタルモデルで、同じ GUI でも操作感はけっこう違うように公式ドキュメントからは読める。

    ターミナル CLI 系:Claude Code CLI / Codex CLI

    Claude Code CLI(Anthropic)は claude コマンドで起動するターミナル UI。現在のディレクトリを読み込み、コードの編集・実行・git 操作などを自然言語で頼める。Pro / Max プランの利用枠が Claude(ウェブ)と共有される。

    Codex CLI(OpenAI)は codex コマンドで起動する Rust 製・OSS のターミナル UI。GitHub openai/codex で公開されている。ChatGPT Plus 以上のサブスクで認証する以外に、API キーで認証することもできる。

    比較:両方ともターミナルでコードを書きたい開発者向け。Codex CLI が OSS、Claude Code CLI がクローズドソースという配布の違いは、トラブル時の追跡やカスタム改造の余地という点で性質が違う。プラン要件はどちらも「自社のサブスクに含まれる」形で、追加課金なしで使える。

    IDE 拡張系:Claude Code VS Code 拡張 / Codex IDE 拡張

    Claude Code VS Code 拡張(Anthropic)は VS Code の Marketplace で配布されている公式拡張。サイドバーで Claude を呼び出して使え、内部に CLI が同梱されているため、ターミナル不慣れでも GUI の感覚で Claude Code を扱える。公式ドキュメントは「VS Code を使うなら拡張が推奨」というスタンス。

    Codex IDE 拡張(OpenAI)は VS Code・Cursor・Windsurf など VS Code 系エディタ向けの拡張。CLI と同じエージェント・同じ設定を共有することが明記されている。macOS / Linux で正式対応、Windows は実験的扱い、と公式ドキュメントに書かれている。

    比較:両方とも「同じエンジンの IDE 内フロントエンド」という位置づけ。Anthropic 側は VS Code 一本、OpenAI 側は Cursor・Windsurf も含む VS Code 系エディタを広めにカバーしている。IDE 派ならそれぞれの拡張を入れるのが定番という点では性質が一致している。


    列ごとの解説(同じ会社の3窓口は何が共通か)

    Anthropic 側(Cowork / Claude Code CLI / Claude Code VS Code 拡張)

    3つは Pro / Max プラン1本に含まれる。Cowork とウェブ Claude と Claude Code は使用量枠が共有されているので、私のように Cowork で重い処理を回した日は CLI 側にも影響が出る、というのは Pro / Max ユーザーが知っておきたい挙動だ。

    3つの分け方は 「フォルダ単位の作業 = Cowork」「リポジトリ単位のコード作業 = Claude Code(CLI / IDE 拡張)」 という方向性で読める。Cowork は知識労働全般、Claude Code はコーディング寄り、というのが Anthropic 側の役割分担。

    OpenAI 側(Codex App / Codex CLI / Codex IDE 拡張)

    3つは 同じ ChatGPT アカウントで連携する。CLI で始めた会話を IDE で続けたり、ローカルから Cloud にタスクを投げて結果を IDE に戻したり、という横断利用が前提になっている。「Codex」はこの3つを束ねるブランド名で、傘の下に具体的な窓口が並んでいる構造。

    ChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu の各サブスクに Codex 全体が含まれているため、ChatGPT を持っている人は追加契約なしで全窓口に触れる。Codex CLI だけは OSS なので、API キー単独でも導入できるという余地もある。


    どれが何のとき役立つか

    私は6つ全部を実利用しているわけではないので、ここは 公式の説明によれば という前置きで書く。実体験があるのは Cowork と Claude Code(CLI / IDE 拡張)だけ。

    Cowork(実体験あり)

    PC のなかにあるファイルを使って、ChatGPT のチャットでは閉じない仕事をやり切ってほしいとき。私の場合、ブログのドラフト整形、Excel の差分比較、フォルダの整理などを頼んでいる。指示を出して別の作業をして戻ると成果物ができている、という非同期の動き方が好みなら相性がいい。

    Claude Code CLI(実体験あり)

    ターミナルから直接コードに触りたいとき。git の操作・テストの実行・リポジトリ全体を把握しての修正などをやらせたいとき。Pro / Max プランがあれば追加課金なしで使えるので、開発初心者の私も「とりあえずインストールして触る」ハードルが低かった。

    Claude Code VS Code 拡張(実体験あり)

    ターミナルが苦手な人、または VS Code をすでに常用している人向け。サイドバーに Claude を呼び出せるので、ファイルを開きながら自然に対話できる。私は CLI と拡張の両方を試したが、コードの選択範囲を渡せるのは拡張側の便利さで、ちょっとした修正なら拡張のほうが手数が少ない。

    Codex(アプリ版)(公式情報のみ)

    複数のエージェントを並列で走らせたい、PC 上で computer use にも触らせたい、画像生成とコード生成を一画面でやりたい、あたりが公式が押し出しているユースケース。Cowork と射程が重なる方向に動いている。私はまだ実機で動かしていないので、ここは公式説明をそのまま信じている段階。

    Codex CLI(公式情報のみ)

    ChatGPT のサブスクを既に持っている人で、ターミナルから OpenAI のエージェントを呼びたい場合。OSS なので導入だけならハードルは低く、API キー認証もある。私のように現在 Anthropic 側に寄せている人間でも、Codex CLI 単体だけ試してみる、という軽い検証が成立しやすい。

    Codex IDE 拡張(公式情報のみ)

    VS Code・Cursor・Windsurf を常用している開発者向け。CLI と同じエンジン・同じ設定を共有するので、CLI と拡張の併用も自然に成立する、と公式に書かれている。


    6つを使い分ける視点(誤発注しないために)

    料金体系の違いはざっくり「Anthropic 側は Claude Pro / Max のサブスクに Cowork も Claude Code も(CLI も拡張も)含まれる」「OpenAI 側は ChatGPT Plus 以上のサブスクに Codex 3兄弟が含まれる」という構造になっている。追加で Codex を契約しないと触れない、という構造ではない点が、両陣営に共通する誤発注ポイントだと思う。

    誤期待の整理として、「Cowork と Codex(アプリ版)は computer use があるから同じ」と早合点しないこと。同じ概念の機能でも、PC 上のどのアプリに対して、どの程度の権限で動くかは細部が違う。私のように非エンジニアで computer use に「自動化の最後の一歩」を期待する側からすると、まず公式ドキュメントの権限・制限事項を読んでから手を出したほうが事故が少ない。料理人にとっての包丁選びと同じで、見た目で似ていても刃の角度で別物だ。

    両方使うのもアリ:Anthropic と OpenAI の両方を契約する人は実在するが、私の Max 1 プラン前提では普段づかいは片方に寄せるのが現実的。Anthropic 側で困ったときの逃げ道として Codex CLI(OSS)に少し触っておく、くらいの距離感が私にはちょうどいい。


    生産的なプロンプト例(6つすべてに応用できる粒度で)

    両陣営に共通して効く「初心者の指示の出し方」を1つだけ載せておく。架空の家計簿アプリ開発を想定した指示で、Cowork でも Claude Code(CLI / IDE 拡張)でも Codex 3兄弟でも、考え方は流用できる。

    このフォルダの "expenses_2026.csv" を読み込んで、以下を順にやってください。
    1. 月別の支出合計を集計し、Markdown の表にまとめる
    2. 前月比 +20% を超えたカテゴリには ⚠ を付ける
    3. 結果を summary_2026-04.md として同じフォルダに保存する
    4. 集計に使ったコードは scripts/aggregate.py に分離して保存する
    5. 最後に「次にやるとよさそうな分析」を3件、箇条書きで提案する
    

    ポイントは、ゴールを1個ではなく工程に分けて並べるところ。エージェント系は1ターンで複数ステップをこなすのが得意なので、「読み込み→集計→印付け→保存→分離→提案」のように動詞を並べると、人間とのやりとり回数が減って結果的に時短になる。料理に例えるなら「カレーを作って」より「玉ねぎを切って、炒めて、肉を入れて、煮込んで、皿に盛って」のほうが鍋のフタを開ける回数が減る、という話。


    まとめ

    6つを最後に1行ずつでまとめておく。

    • Cowork:Anthropic、GUI、知識労働全般
    • Claude Code CLI:Anthropic、ターミナル、コーディング
    • Claude Code VS Code 拡張:Anthropic、IDE、コーディング(GUI 派にも)
    • Codex(アプリ版):OpenAI、GUI、複数エージェント運用
    • Codex CLI:OpenAI、ターミナル、OSS
    • Codex IDE 拡張:OpenAI、IDE、CLI と同エンジン

    混同を避けるコツは、「アプリ / CLI / IDE 拡張」という3つの提供形態軸を最初に立てること。同じ会社の窓口は内部的に近い親戚で、同じ提供形態どうしは別会社でも狙いが似ている。Anthropic と OpenAI を「2社 × 3形態 = 6窓口」のマトリクスとして眺めると、自分の使い方がどのセルに刺さるかが見えてくる。

    開発経験ゼロの私から見ても、両陣営とも「1本のサブスクで使える窓口を増やす」方向に動いているのは間違いなさそうで、しばらくはどちらに寄せても困らない時代に入っている。私はまず Cowork と Claude Code を使い倒すのが先になるけれど、地図だけは整えておくと、いざ片足踏み出すときに迷子にならない。整理整頓は事前にやるに限る。「備えあれば憂いなし」とはよく言ったもので、こういう地図づくりこそが開発経験ゼロの人間にとっての杖になる気がしている。


    参照した一次情報

  • Chat / Cowork / Code、それぞれ「新しく作る」タイミング ー 1つに全部詰めて、Claude を混乱させてた

    Chat / Cowork / Code、それぞれ「新しく作る」タイミング ー 1つに全部詰めて、Claude を混乱させてた

    「同じセッションで全部やったら、Claude が話題を見失った」

    ある日、ひとつの Cowork セッションで「英文メールの和訳 → Excel の整理 → 架空のスクリプトの修正」と立て続けに頼んでみた。詰め込みすぎたお弁当箱みたいなセッションです。
    3つ目に入ったあたりで、Claude が「先ほどのメールの件についてですが…」と、もう関係ない最初の話題を引っぱり出してきた。「先ほどの……って何ですか(こちらは Excel の話をしている)」。

    最初は「Claude が壊れたのかな」と思った。違いました。Claude は壊れてなくて、私が1つの場所に荷物を詰めすぎただけだった。要するに、引っ越し前日の段ボール状態です。何が入っているか、自分でも把握できていない。

    Cowork のサイドバーには「Chat」「Cowork(New task / セッション)」「Code」という3つの入口があり、それぞれ何を覚えているか(コンテキスト)が違う。新しい話を始めるたびに「これは続きにすべきか、新しく作るべきか」を判断するクセを付けてから、誤動作がぐっと減った。「クセを付けた」と書きましたが、実態は「やらかした回数だけ学んだ」です。


    なぜ「新しく作る」を意識するのか

    Claude は会話を続けるほど、その会話の中身を覚えていく。便利なんだけど、過去の話題が混ざると判断がブレる。便利の裏には、たいていトレードオフがいる。
    たとえば「Excel ファイル A」を読み込ませた直後に「画像を生成して」と頼むと、Claude は「Excel に貼る用の画像かな?」と勝手に推測してしまうことがある。気を利かせてくれているんですが、こっちは普通に SNS のアイコンを作りたかっただけです。私はこれを「コンテキストの引きずり」と呼んでいる(命名するほどには遭遇している)。

    加えて、長い会話はトークン(Claude が一度に扱える文章量の単位)を食う。動作も重くなるし、料金もかさむ。お腹いっぱいの Claude は、判断もちょっと鈍る——そんな気がしている。話題が変わったら新規にする、というのは「自分のためでもあり、Claude のためでもある」操作になっている。たぶん Claude も、毎回まっさらな机で仕事を始めたいはず。


    3種類 × 新規作成すべきタイミング

    ここで一旦整理。「だから何を、いつ新しくすればいいの?」という話を表にしました。

    種類主な使い道コンテキストの中身新しく作るべきタイミング
    Chat質問・即答・短文生成そのチャット内の会話履歴(必要に応じてチャット検索やメモリも参照される)。ファイル操作や MCP 連携は行わない話題が変わったら、迷わず新規。コストが軽いので「1質問1チャット」でも問題ない
    Cowork セッションファイル操作・MCP 連携・複数ステップ作業読んだファイル・実行したツール・出した結論対象プロジェクトやフォルダが変わるとき。失敗から始め直したいとき。長くなりすぎたとき
    Code セッションリポジトリ(=コードを置いてあるプロジェクトのフォルダ)単位のコーディングCLAUDE.md・git の状態・開いているリポジトリリポジトリを切り替えるとき。ブランチ運用で文脈が大きく変わるとき

    💡 補足: Cowork セッションは作業を後で続けられる設計。同じテーマの追加作業なら新規にせず、続きから頼む方が記憶を再利用できて速い。「昨日の私の続き」を今日の Claude が拾ってくれる感じで、地味にうれしい。
    一方で別テーマを始めるときは、続きにせず新規にした方が安全。引き継がせると、たまに昨日の経費の話が顔を出してくる。


    判断フロー(私の3問チェック)

    迷ったら、上から順にチェックする。本当はもっと迷うべきなんですが、3問にしないと自分が動けないので3問にしました。


    1. 「直前の会話と同じテーマ?」
      YES → 続行。NO → 新規。
      翻訳の続きで翻訳を頼むなら続行、Excel の話を始めるなら新規。境目はけっこうハッキリしているので、迷ったら2問目へ。



    2. 「Claude が前提にしているファイル状態は、まだそのまま?」
      YES → 続行。NO → 新規。
      Excel の構造を大きく変えた、フォルダの中身を入れ替えた、などの後は新規にする。「さっきのファイル覚えてる?」と聞いた時点で、もう新規が正解だったりする。



    3. 「セッションが長くなりすぎて、自分でも何が話されたか追えない?」
      YES → 新規 or /compact で要約。NO → 続行。
      /compact は履歴を圧縮するスラッシュコマンド。完全リセットせずに重さだけ落とせる。要するに会話のダイエット機能です(例えが合っているかは別として)。



    同じ作業、続けるか・新規か

    例:朝、Excel に経費を整理してもらった。午後、別の作業として「ブログ記事の下書きを書いてほしい」と頼みたい。完全に午前と午後で別人格になりたい日です。

    そのまま続けるとどうなるか:

    午前のセッションで…
    私: Documents/領収書/202603/ の JPG を OCR して
    expenses.xlsx に追記して。
    Claude: 12枚処理しました。3枚は要確認です。
    午後、同じセッションで…
    私: ブログ記事の下書きを書いて。テーマはコンテキスト管理。
    Claude: かしこまりました。経費レポートを踏まえつつ、
    コンテキスト管理についての記事を…
    (← 関係ない経費を引っぱってきた)

    経費の話題が引きずられて、関係ない場所に出てくる。記事に「3枚は要確認です」とか出てきても困る。

    新規にすると:

    午後、新しいセッションで…
    私: ブログ記事の下書きを書いて。テーマはコンテキスト管理。
    Claude: 何文字くらいで考えていますか?想定読者は?
    (← まっさらな状態でヒアリングが始まる)

    「初対面の Claude さん、こんにちは」状態。これがいちばん仕事が早い。
    判断のクセが付くまでは「Claude が変な前提で答えてきた瞬間に、新規にし直す」を続けると、リズムをつかみやすい。最初は新規にし直しすぎて、逆に毎回ゼロから説明する事故も起きました。バランスです、何事も。


    つまずき

    ここからは、私が実際にやらかした話です。先輩の失敗談を聞くつもりで読んでください(先輩というには日が浅いですが)。

    • Code セッションで雑談を始めてしまう: Code セッションはリポジトリのコードを前提に話を聞く設計なので、関係ない雑談を続けると「このコードを直そうとしてる?」と勝手に解釈し始めることがある。雑談は Chat 側に逃がすのが安全です。Code セッションでお昼ごはんの相談をしてはいけない(やった)。
    • Cowork セッションを使い捨てにしてしまう: 1つで完結するつもりで始めたのに、後から続きが出てきて「あのセッション、どこだっけ」になりがち。これはまさにシュレーディンガーのセッション——開いてみるまで、どれが目当てのやつかわからない。終わったセッションは名前の頭に【完了】を付けておくと、続きを開きたいときに区別しやすい。
    • 「重いから新規」と「履歴がほしいから続行」が両立しないとき: 答えは /compact。会話を要約して短くしつつ、流れは保てる。完全に切るほどではない、というときの中間オプションとして覚えておくと便利。「離婚するほどじゃないけど、ちょっと距離を置きたい」みたいなときに使ってください(例えが重い)。

    まとめ

    私が新しく作るときの判断は、結局この3問。

    • 直前と同じテーマ? → 続行(違うなら新規)
    • Claude が前提にしてるファイル状態は今もそのまま? → 続行(変わったなら新規)
    • 重くなりすぎ? → /compact で軽量化、それでもダメなら新規

    Chat は気軽に新規、Cowork セッションは「テーマ単位」で新規、Code セッションは「リポジトリ単位」で新規。
    コンテキストは、引き継ぐと便利な資産にも、引きずると重荷にもなる。場所を変えてリセットするのは、Claude を混乱させないためというより、自分が混乱しないため、という気がしている。冒頭の段ボール状態に戻ると、結局困るのは荷物を詰めた本人なんですよね。


    関連リンク

  • /compact ー リセット癖、ようやく卒業した

    /compact ー リセット癖、ようやく卒業した

    先に言っておく

    会話が長くなって Claude の返事がもったりしてくると、私はそっとウィンドウを閉じて新しいセッションを開いていた。さっきまでお願いしていた前提も、書きかけのファイル名も、全部やり直し。儀式みたいに毎回やっていたけど、これ、本当は要らない手順だった。

    /compact という1コマンドを打つだけで、会話の中身は要約されてコンパクトになり、続きから話を進められる。知ったときの最初の感想は「私の毎晩の引っ越し作業はなんだったのか」だった。


    ざっくり言うと

    /compact は Claude Code(Anthropic がターミナル向けに出している AI コーディングツール)に最初から入っている 会話圧縮コマンド だ。会話のはじまりから現在までを Claude 自身が要約して、重要な決定・ファイルパス・残っているTODOだけを残し、不要な部分をごっそり捨ててくれる。

    ここで出てくる「コンテキストウィンドウ」とは、Claude が一度に覚えていられる文字量の上限のこと。これを超えると応答が遅くなったり、肝心の指示が押し出されて忘れられたりする。/compact は、その上限が近づいてきたときの 会話の片づけスイッチ だと思っていい。

    どちらかというと、メアリー・ポピンズのカバンの逆ベクトルだ。広げすぎた荷物を要点だけスーツケースに詰め直して、次の宿に持っていく方の発想に近い。


    5分でできること

    1. Claude Code でしばらく会話を続けて、画面下部に「Context: 78%」のような表示が見えてきたら準備OK
    2. プロンプト入力欄に /compact と打って Enter(タイプミスして /compcat にしないように。私はやった)
    3. 数秒で「これまでの会話の要約」が画面に表示される
    4. そのままいつも通り次の指示を打つ。Claude は要約と最新指示だけを覚えた状態で続きを話してくれる
    5. 残したい話題があれば /compact 認証まわりの実装方針を重点的に残して のように引数を添える

    ポイントは、70〜80% を超えたあたりで自分から打つ こと。空き容量が逼迫してから自動圧縮に任せると、要約のクオリティが落ちて、肝心の前提が削られることがある。先手を打つ自分のほうが、慌てている自分より仕事ができるという話だ。冷蔵庫が満杯になってから整理する人と、隙間があるうちに整理する人の差、と言ってもいい。


    コピペして使える例

    架空の旅行計画アプリを Claude と一緒に作っていた、という想定で考えてほしい(実在しません。私の現実の旅行計画はだいたい当日に駅で決まる)。会話が長くなってきたので、私は途中でこう打った。

    >> /compact 行き先別の見積もりロジックと、API キーの管理方針は必ず残してください。
    UI のデザイン議論は捨てて構いません。
    (数秒後)
    ✓ Conversation compacted.
    Kept: 旅行計画アプリの仕様 / 見積もり関数 calcTripCost() の引数 /
    環境変数 TRAVEL_API_KEY を .env で管理する方針 / 残TODO 3件
    Dropped: ボタン配色の議論 / フォント比較 / 没になったランディングデザイン
    >
    > 続きで、見積もりロジックに「祝日割増」を追加したい

    💡 ポイント: 引数で「残してほしい話題」を指定するのが効く。引数なしでも動くが、Claude の要約は「全体的に万遍なく」になりがちで、自分が本当に守りたい1点が薄まることがある。/compact は 取捨選択を Claude に丸投げするコマンドではなく、自分の優先順位を伝えるコマンド だと思うとうまくいく。


    私が間違えたこと

    • /clear と混同していた: /clear は会話を 完全に消す コマンドで、要約すら残らない。/compact は要約を残して続きを話せる。最初の頃、軽い気持ちで /clear を打って「あ、全部消えた」となったのは私です。Web フォームの「送信」と「リセット」を間違えるあの感覚に近い。
    • コードまでは戻らない: /compact が圧縮するのは「会話履歴」だけ。すでに編集されたファイルは元に戻らない。「軽くするついでにファイルも巻き戻る」と勘違いしていたけど、ファイルを戻すのは前回の記事で書いた /rewind(チェックポイント)の仕事。担当が違う。
    • 満タンになる前に打たないと意味が薄い: 99% まで膨らんでから打つと、要約のための処理自体に苦戦する。私は 70〜80% を目安にすると決めた。RPG で「セーブはボス手前」ではなく「町に着いたら毎回」が結局いちばん安心、というのと同じ話だ。

    覚えておくこと

    /compact は、長くなった会話を要約しながら続きを話せるコマンド。70〜80% で自分から打つ・引数で残したい話題を指定する・/clear と混同しない、この3つを覚えておけば十分使える。

    3ヶ月のあいだ、私は会話が重くなるたびにウィンドウを閉じてコーヒーを淹れ直していた。あの儀式に費やしたカフェイン量を返してくれとは言わない。けれど、/compact を1日早く知っていたら、昨日の私はもう少し早く寝られたはずだ。


    関連リンク

  • Hooks ー Claudeの動きの「前後」に、自分の指示を差し込む

    Hooks ー Claudeの動きの「前後」に、自分の指示を差し込む

    ずっと「お願い」していた

    毎回 CLAUDE.md に「ファイルを編集したら必ず prettier をかけて」と書いていた。Claude は気が向くとやってくれるし、気が向かないと忘れる。私と犬のしつけが同じ進捗を辿っているのを見て、これは依頼ではなく自動化の話だと気づいた。

    そこで出会ったのが Hooks(フック)だった。「Claude が動いた瞬間に、私の用意したスクリプトを横から差し込める」という、要するに 「お願い」を「実行」に格上げする仕組みである。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面Hooks を知る前Hooks を入れたあと
    編集後の整形毎回「prettier かけて」と頼むファイル編集 → 自動で prettier が走る
    危ないコマンドrm -rf を打つ前に祈る設定で問答無用ブロックされる
    終わったら通知画面を見続けて待つ終了の瞬間にデスクトップ通知が出る

    3行で済んだ。Claude にいちいちお願いするより、Claude の周りに自動ドアを設置するほうが結局は早い、というだけの話だった。


    Hooks って何

    公式ドキュメントによれば、Hooks は Claude Code のライフサイクルの特定タイミングで自動的に走る、ユーザー定義のシェルコマンド・HTTP エンドポイント・LLM プロンプト のこと。日本語で言えば「Claude の動作の前後に、自分の処理を割り込ませる栓抜き」だ。

    たとえばツール(Bash や Edit)を使う直前に走らせれば、危険なコマンドを止められる。直後に走らせれば、編集したファイルを自動で整形できる。会話が始まるとき、終わるとき、ユーザーがプロンプトを送ったとき、それぞれにフックポイントがある。

    💡 似た言葉だが、いわゆる「Webhook(外部から呼ばれる仕組み)」ではない。Hooks は自分のマシンの中で動くしかけ。つまり LINE スタンプを送るのではなく、自分の家の玄関に自動センサーライトを付ける、くらいのスケール感。


    どこに書くのか

    設定ファイルは置き場所で 適用範囲(スコープ) が変わる。これは公式ドキュメントの記載どおり:

    置き場所適用範囲共有
    ~/.claude/settings.json自分の全プロジェクト自分のマシン内のみ
    .claude/settings.jsonそのプロジェクトのみgit にコミット可
    .claude/settings.local.jsonそのプロジェクトのみgitignored

    このほか、プラグインに同梱したり、スキルやサブエージェントの frontmatter(YAML のメタ情報部分)に書く方法もある。「自分専用なら ~/.claude/、チームで共有するなら .claude/settings.json」と覚えると整理しやすい。


    どんなイベントにフックできるのか

    公式リファレンスに載っているイベントはかなり多いが、初心者がまず触りそうなのは以下:

    • SessionStart / SessionEnd — セッションの開始・終了
    • UserPromptSubmit — 私が Enter を押した直後、Claude が読む前
    • PreToolUse / PostToolUse — Claude がツール(Bash, Edit, Write, etc.)を呼ぶ直前・直後
    • PostToolUseFailure — ツールが失敗したあと
    • Stop — Claude が応答を終えた瞬間
    • Notification — Claude が通知を出すとき(権限確認など)
    • PreCompact / PostCompact — 会話圧縮の前後
    • FileChanged / CwdChanged — 監視対象ファイルが変わった/作業ディレクトリが変わった

    このほかにも SubagentStart・InstructionsLoaded・WorktreeCreate など細かいものが並んでいて、要は 「Claude が何かする」ほぼ全タイミングに切れ目が用意されている。映画の隙にどこでも CM が入れられる、と思うと近い。


    実例1:ファイル編集後に自動 prettier

    公式ガイドにそのまま載っている、いちばん腑に落ちる例。.claude/settings.json に書く:

    {
    "hooks": {
    "PostToolUse": [
    {
    "matcher": "Edit|Write",
    "hooks": [
    {
    "type": "command",
    "command": "jq -r '.tool_input.file_path' | xargs npx prettier --write"
    }
    ]
    }
    ]
    }
    }

    matcher で「Edit か Write のとき」と絞り込み、Claude が編集したファイルパスを jq(JSON を取り出すコマンド)で抜き出して prettier に渡す。「お願い」の文言を CLAUDE.md に何行書くより、これ1つ置くほうが効く。これは私の犬の食事よりも確実に動く。

    💡 公式が jq を前提にしているので、Mac なら brew install jq、Ubuntu なら apt-get install jq を先に入れておく。私はここで30分溶かした(jq が入っていないと、フックは静かに失敗する)。


    実例2:危ないコマンドを問答無用で止める

    PreToolUse に「Bash で rm 系のコマンドが来たら止める」スクリプトを差し込む。.claude/hooks/protect-files.sh を作って中身は公式の例から拝借(exit 2 でブロックする):

    #!/bin/bash
    INPUT=$(cat)
    COMMAND=$(echo "$INPUT" | jq -r '.tool_input.command')
    if echo "$COMMAND" | grep -qE 'rm -rf'; then
    echo "Blocked: rm -rf は禁止です" >&2
    exit 2
    fi
    exit 0

    実行権限を付けて(chmod +x .claude/hooks/protect-files.sh)、.claude/settings.json に登録:

    {
    "hooks": {
    "PreToolUse": [
    {
    "matcher": "Bash",
    "hooks": [
    {
    "type": "command",
    "command": "\"$CLAUDE_PROJECT_DIR\"/.claude/hooks/protect-files.sh"
    }
    ]
    }
    ]
    }
    }

    ポイントは exit 2。終了コード 2 は「ブロッキングエラー」と決まっていて、これを返すとツール呼び出し自体が止まり、stderr の文字列が Claude にエラーとして渡る(公式ドキュメント「Exit code output」セクション)。Claude には「あ、それはダメだったのね」と伝わるので、別の手を考えてくれる。父親の「ダメ」と母親の「いいよ」が衝突したとき、強いほうが通るアレ、と説明したい。


    実例3:Claude が止まった瞬間に通知

    長いタスクを投げて待っている間、私は別の作業をしている。気がついたら Claude は10分前に終わっていた、というのを何度かやらかしたので、Stop イベント(Claude が応答を終えた瞬間)にデスクトップ通知を出す:

    {
    "hooks": {
    "Stop": [
    {
    "matcher": "",
    "hooks": [
    {
    "type": "command",
    "command": "osascript -e 'display notification \"Claude が応答を終えました\" with title \"Claude Code\"'"
    }
    ]
    }
    ]
    }
    }

    これは Mac の例(osascript を使う)。Linux なら notify-send、Windows なら powershell.exe 経由でメッセージボックスを出す例が公式ガイドに載っている。要は 「終わり」の瞬間を取れるということ。私のスマホがピンと鳴るたび、Claude のタスクが終わっていて、Pavlov の犬のようになる未来が見えた。


    ここで止まりそうなポイント

    • 設定の置き場所を間違える:~/.claude/settings.json(自分の全体)と .claude/settings.json(プロジェクト用)は別物。間違えるとフックが動かない or 全プロジェクトで暴走する。私は「家の鍵と会社の鍵を同じキーホルダーに付けたまま、うっかり会社の鍵で家を開けようとした」レベルで混乱した
    • exit 2 以外はブロックしない:終了コード 1 は「ノンブロッキングエラー」。Unix の慣習で 1 を返したくなるが、フックを「拒否」として使いたいなら必ず 2 にする。これは公式ドキュメントの「Exit code output」セクションに明記されている
    • /hooks で確認できる:今どんなフックが効いているのか分からなくなったら、Claude Code 内で /hooks と打つと、設定済みのフックが一覧で読める。私はこれで「設定したつもりで動いていなかった」ことに気づいた

    セキュリティの話(ここは飛ばさず読んでほしい)

    公式ドキュメントの「Security considerations」に明記されているとおり、Hooks は私のユーザー権限で任意のシェルコマンドを実行する。つまり、信頼できないフック設定をうっかり共有リポジトリから取り込むと、ファイルを消されたり、認証情報を盗まれたりする可能性がある。

    ⚠️ 要するに、人がくれた .claude/settings.json の中身は、見知らぬ人がくれた USB を挿す前と同じ気持ちで一度開いて読む。コマンドが読める範囲かどうか確認してから取り込むこと。便利な道具ほど、初対面の相手から黙って受け取ってはいけない。

    公式が挙げているベストプラクティスは「入力を信用せず検証する」「シェル変数は必ずクォートする("$VAR")」「絶対パスを使う」「.env や .git/ には触らない」など。家の鍵を二重ロックするのと同じ感覚で、フックも二重に守る。


    全部止めたいとき

    設定を1個ずつ消す前に、disableAllHooks: true を settings.json に書けば、その階層のフックを丸ごと黙らせられる(公式リファレンス「Disable or remove hooks」セクション)。トラブルシュート時にまずこれで切り分けると早い。ブレーカーを落としてから配線を見る、あの感じ。


    まとめ/次に試したいこと

    Hooks は 「Claude が動く瞬間の前後に、自分の処理を差し込める仕組み」。お願い文を増やすより、設定1つで自動化したほうが早い場面が確実にある。

    • PostToolUse + Edit|Write … 編集後の自動フォーマット
    • PreToolUse + Bash … 危険コマンドのブロック
    • Stop … 終了通知
    • SessionStart + compact … 圧縮後にプロジェクトの大事なルールを再注入

    私が次に試したいのは、コミット前に自動でテストを走らせる PostToolUse と、ログを残す SessionEnd の組み合わせ。気がつけばリポジトリの周りに自動ドアと監視カメラと宅配ロッカーが揃っていて、私は寝ていても進捗が出る家になっているはず(は、言いすぎた)。

    なお、本記事の設定例・コマンド・イベント名は2026-04-27 時点の公式ドキュメントに基づく。Claude Code の更新頻度は高いので、実際に組む前に必ず一次情報を確認してほしい。


    関連リンク(一次情報)

  • ハルシネーション ー AIの「もっともらしい嘘」に2回ひっかかってから付き合い方を変えた

    ハルシネーション ー AIの「もっともらしい嘘」に2回ひっかかってから付き合い方を変えた


    「やけに堂々と間違えるな、この人…」

    AIを使い始めた最初の週、私はChatGPT時代から数えて2回、見事に騙された。

    1回目は、ある法律の条文番号を聞いたら実在しない条文を返してきた。書きぶりがあまりに堂々としていて、私は何の疑いもなく職場のメモに転記した。後日、同僚から「その第何条、どこにあるんですか」と聞かれて初めて気づいた。
    2回目は、ある書籍のタイトルと出版社を尋ねたら、ありそうな書名と実在の出版社をセットで返してきた。書名で検索したら一件もヒットしない。出版社のサイトでも見つからない。AIの中だけに存在する本だった。

    これがハルシネーションだ。中世の城下町で「あそこの井戸の底に金貨が埋まってる」と自信満々に語る吟遊詩人みたいなもので、節回しが立派なほど信じてしまう。

    💡 ハルシネーション(hallucination)とは、AIが事実と違うことを、もっともらしい言い回しで生成してしまう現象のこと。「幻覚」と訳されるが、AIが幻を見ているわけではなく、統計的に「次に来そうな単語」をつなげた結果、内容まで創作してしまった状態を指す。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面知る前の私知った後の私
    法律・制度の質問そのままメモに転記出典を聞き返す or 自分で公式サイトで照合
    書籍・論文の引用書名・著者をそのまま信じる検索で1件もヒットしないなら疑う
    「最新の〇〇は?」即答を鵜呑み「いつ時点の情報?」と必ず聞き返す

    「Claudeに聞いたから」をその場の最終決定にしない。これだけで2回目の同僚チェックを生き延びられる。


    ハルシネーションって、要は何

    Anthropic公式のヘルプセンターには、Claudeの回答が間違うことについてはっきり書いてある。要点を引くと、こうだ。

    In an attempt to be a helpful assistant, Claude can occasionally produce responses that are incorrect or misleading. This is known as “hallucinating” information.
    (役に立とうとするあまり、Claudeはときどき不正確だったり誤解を招く回答を返すことがある。これを「ハルシネーション」と呼ぶ)

    そして、起こる典型的なパターンとして公式は2つ挙げている。

    1. 最新情報に追いついていない場面:訓練データのカットオフより後の出来事を聞かれると、Claudeは混乱しやすい。
    2. 権威ありげな引用の捏造:実在の本・論文・条文に見える引用を生成してしまうことがある。「もっともらしく見えるが、根拠がない」のが厄介な特徴。

    IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「AI利用者のためのセキュリティ豆知識」(2025年12月版)にも、生成AIの仕組みとして「情報の正しさを検証しているのではなく、統計的に次に続く確率が高い単語をつなげて文章を作る」と整理されている。事実より文章の自然さを優先する仕組みなので、精巧な嘘ほど作りやすいということになる。


    やってみるとこうなる:私の実例2件

    ケースA:架空の条文事件
    私「〇〇法の第◯条、どんな内容?」
    AI「第◯条は、…と定められています。実務では…の運用が一般的です」
    → 同僚に確認されて再検索。条文番号自体が存在しなかった。条文のあるべき形式(「〜について次の各号に掲げるとおりとする」みたいな言い回し)はそれっぽかったのに、中身は0%実在しなかった。

    ケースB:架空の書籍事件
    私「家計管理の入門書でおすすめは?」
    AI「『はじめての家計簿』(〇〇出版・著者×××・2019年刊)が定番です」
    → 出版社のサイトに該当書籍が無い。著者名で検索しても別人しか出てこない。書名・著者・出版社・年がバラバラに正しいけど、組み合わさった本は実在しない。

    どちらも共通していたのは、「自信のある言い切り」「具体的な固有名詞」「もっともらしい背景説明」がセットになっていた点だった。AIが断定的に語るときほど、中身を疑った方がいい、というのが私の学習結果。


    公式が勧めている付き合い方(プロンプト編)

    Anthropicのプロンプトエンジニアリングガイド(”Reduce hallucinations”)には、ハルシネーションを減らすための工夫がいくつか紹介されている。私が試して効いたのは、次の3つだった。

    1. 「分からない」と言ってよいと先に伝える

    回答に確信が持てない場合は、「分かりません」と答えてください。
    推測で具体的な数字や固有名詞を埋めないでください。

    このひと言を冒頭に足すだけで、雰囲気で答えてくる頻度が減る。Anthropic公式も “Allow Claude to say “I don’t know”” として推奨している。

    2. 出典を一緒に出させる

    家計簿アプリで使える日本の家計調査の公的データを教えてください。
    - 各データについて、出典(公的機関名・URL)を一緒に明記してください。
    - URLが思い出せない場合は、データ名と発行機関のみを書き、URLは「不明」と明記してください。

    「URLを必ず書け」だけだと、URLまで創作される。「分からないなら不明と書け」までセットで指示するのがコツだった。

    3. 引用は原文のまま抜くよう頼む

    長い文書を渡してClaudeに要約させるとき、「まず該当箇所を原文ママで引用してから、要約してください」と頼むだけで、根拠のない言い換えが目に見えて減る。Anthropic公式もlong documents向けの定番手順として紹介している手法。


    ここで止まりそうなポイント

    • 「Claudeに聞いた」を出典にしない:高校の先生に教わった「孫引きはダメ」がそのまま当てはまる。Claudeが見せてくれたURLは、自分で開いて中身を確認するまで存在を信じない
    • 断定形ほど疑う:「〜です」「〜が定番です」と歯切れがいいときほど一拍置く。逆に「〜の可能性があります」「公開情報では確認できませんでした」と濁してくれたら、それはちゃんと不確実性を伝えている良い兆候
    • 最新情報はAIに聞かない方が早い:Claudeには知識のカットオフがある。「今月の〇〇は?」「昨日のニュースで…」みたいな質問は、Web検索を有効にするか、自分で公式サイトを開いた方が確実
    • 法律・医療・金銭はダブルチェック前提:公式も “should carefully scrutinize any high-stakes advice”(重要な助言は慎重に精査せよ)と書いている。AIは下書きや整理係として優秀だが、最終確認はAIにさせない

    まとめ

    ハルシネーションは「AIが時々起こす不具合」ではなく、今のAIの仕組みそのものに組み込まれた性質だ。完全には消えない。だから「無くす」方を目指さず、気づける側に立つのを目指すのが現実的な落とし所だった。

    私がこの2週間で身についたのは、ほんとに小さな3つだけ。断定形を一拍疑う/出典をセットで出させる/重要なことは自分で1ソース照合する。これだけで、職場のメモを書き直す回数がだいぶ減った。

    IPAの豆知識ページに、AIの付き合い方として「発展途上の新人だと思って使いましょう」という言い回しがあって、私はこれが一番しっくりきた。新人は素直で物覚えがよくて頼りになるけど、重要な書類のサインまでは任せない。AIとの距離感も、いまのところ、それくらいでちょうどいい。


    関連リンク(一次情報)

  • MCP ー 「USB-Cみたいなもの」と聞いて、ようやく腑に落ちた

    MCP ー 「USB-Cみたいなもの」と聞いて、ようやく腑に落ちた

    あれ、これだったのか

    「MCPサーバーをインストールしてください」。Claudeの解説記事でそう書かれているのを何度も見た。サーバー、という時点で私は「ああ、私には関係ない話」と画面を閉じてきた。社内の人にちらっと聞いたら「あれは USB-C みたいなものだよ」と言われ、はじめて頭の中の霧が晴れた。USB-C、知ってる。スマホの充電ケーブルと、ノートPCの横にも最近付いてる、あの薄い差し込み口。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    項目MCPを知る前の私MCPを知ったあとの私
    外部サービス連携「Claudeに私のGmailは見えない」と諦めていたMCPサーバーを1つ繋げばGmailもSlackも一気に見える
    導入のイメージ「サーバー」と聞いた瞬間に閉じる「USB-C差すだけ」と思えば抵抗ゼロ
    使えるツールClaudeに付いてる機能だけ世界中の有志が作った数百個のツールから選べる

    要するに何ができるか

    MCP は Model Context Protocol(モデル・コンテキスト・プロトコル) の略で、AnthropicがClaudeのために開いた「外部サービスとAIをつなぐための共通の差し込み口」のことだ。公式ドキュメントの言葉を借りると「AIアプリにとっての USB-C ポート」。USB-C はプリンタでもイヤホンでも外付けSSDでも同じ形の差し込み口で繋がる。MCP も同じで、Gmail でも Slack でも社内のデータベースでも、対応する MCP サーバーさえ用意されていれば Claude から覗きにいける。

    ここで一度、MCP サーバーという言葉だけ整理しておく。サーバーと聞くと専用機械を借りるイメージだが、ここでは「Claude と外部サービスの間に立って通訳してくれる小さなプログラム」くらいの意味だ。Gmail を読みたければ Gmail 用の MCP サーバー、Slack を読みたければ Slack 用の MCP サーバーを差し込む、というイメージで当面は十分だと思う。


    一番シンプルな使い方

    Claude Desktop(私が普段使っているアプリ)にMCPサーバーを追加する流れを書いておく。Coworkモードを開いている前提で、5分かからず終わった。

    1. Claude Desktop の右上「Settings」→「Connectors」を開く
    2. 「Browse Connectors」から欲しい連携先(例:Gmail、Google Calendar)を選ぶ
    3. 「Connect」ボタンを押し、出てきた認証画面で自分のアカウントにログイン
    4. 権限の確認画面で「許可」を押す
    5. チャットに戻り「私のGmailの未読件数を教えて」などと話しかけて動作確認

    公式に用意されたコネクタ(Gmail・Calendar・Drive など)はワンクリックで入る。コネクタ一覧にないサービスは、設定ファイル(claude_desktop_config.json という JSON ファイル)に手書きで追加する形になる。後者はやや上級者向け、と覚えておけば大丈夫だ。


    コピペして使える例

    公式コネクタにないサービスを追加するときは claude_desktop_config.json にこう書く。下は架空の「家計簿サービス(kakeibo-mcp)」を繋ぐ場合の例。実在のキー値は入れていない。

    {
    "mcpServers": {
    "kakeibo": {
    "command": "npx",
    "args": ["-y", "@example/kakeibo-mcp"],
    "env": {
    "KAKEIBO_API_KEY": "ここに自分のAPIキーを貼る"
    }
    }
    }
    }

    💡 ポイント:JSONはカンマと中括弧の位置で全部決まる。最後の項目の後ろにカンマを付けると壊れる、これだけ覚えておけば9割の事故は防げる。

    設定ファイルを保存したら Claude Desktop を一度終了して再起動する(ここを忘れると新しいサーバーは読み込まれない)。再起動後、チャットで「家計簿の今月の合計を出して」と話しかけ、ちゃんと数字が返ってくれば成功だ。


    私が間違えたこと

    最初の数日でやらかしたのは、だいたい次の3つ。

    • 「サーバー」を物理的に借りようとしていた: AWSとかさくらインターネットとか、そっち系の話だと思って身構えていた。実際は自分のPCの中で動く小さなプログラムなので、契約も請求も発生しない。
    • JSONの末尾カンマで Claude が起動しなくなった: 設定ファイルに新しい MCP サーバーを書き足したとき、最後の `}` の前にカンマを残してしまい、Claude が黙って起動しないという地獄を見た。エラーメッセージも出ない。テキストエディタの色が赤くなっていたのに、私は気づかなかった。
    • 権限の許可画面を「とりあえず全部OK」で進めた: あとで「Claudeが私のGmail全部読める状態」になっていて少し怖くなった。MCPサーバーを足すときの権限画面は、毎回中身を読んでから許可した方がいい。USB-Cと違って、繋いだ先のデータが向こうに渡る場合があるので。

    3行でまとめると

    MCPは「Claudeに新しい差し込み口を増やす規格」、と理解しておけば最初は足りる。サーバーという言葉に怯えて閉じていた半年間、本当にもったいなかった。USB-Cと同じで、対応している周辺機器を1つ繋ぐだけで、Claudeで「できること」がぐっと増える。明日、自分が一番よく使うサービスから1つ繋いでみるのを強くおすすめしたい。


    関連リンク

  • docxスキル ー Word文書、頼んだら本当に出てきて拍子抜けした

    docxスキル ー Word文書、頼んだら本当に出てきて拍子抜けした

    始めるまでが全部

    「Word文書、Claudeに作ってもらえないかな」と思ったとき、私は反射的に Word を開いて自分で打ち始める癖があった。だってAIってチャットで「文章」を返してくるだけでしょ、と思っていた。違った。Claude には docx スキルというものがあって、頼めば本物の .docx ファイルを作って渡してくれる。会議のあとで議事録のたたき台を頼んだら、3秒後にダウンロードリンクが出てきて、本当に拍子抜けした。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    項目docxスキルを知る前docxスキルを知ったあと
    議事録の作成Wordを開いて1から手書き、30分「議事録のたたき台を作って」で.docxが出てくる、3分
    整形作業太字・見出し・箇条書きを毎回手で設定「見出し2レベル+箇条書きで」と頼むだけ
    渡し方Wordの内容をコピペでメールに貼る添付ファイルをそのまま転送

    何の役に立つのか

    docxスキルは、Anthropicが公式に配布しているClaudeの拡張機能のひとつで、Microsoft Word の文書ファイル(拡張子 .docx)を読み書きするためのものだ。スキル、と言われると身構えるが、ここでは「Claudeに『○○の機能』を追加する小さな取扱説明書」くらいに思えばいい。docxスキルが入っていると、Claude は「太字とは何か」「見出しスタイルとは何か」を知った状態で動き、Wordがちゃんと開ける形のファイルを作って渡してくれる。

    「文章生成」と「ファイル生成」は別物で、後者は地味に大変だ。Wordファイルは内部的にXMLという構造化された記述方式で書かれている。手書きでXMLを綴ることもできるが、タグの閉じ忘れひとつで Word が「ファイルが破損しています」と言って開かなくなる。docxスキルはこの面倒な部分を肩代わりしてくれる、と覚えておけば最初は十分だ。


    5分でできること

    私が初めて docx スキルを使ったのは、社内の業務マニュアルを Word でまとめる作業だった。流れだけ書いておく。Cowork モードで実行している。

    1. Cowork のチャットで「Word文書を作って」「マニュアルを.docxで出して」など、Word・docx という言葉を含めて依頼する(これでスキルが自動で呼ばれる)
    2. Claude が必要な情報を聞いてくる(タイトル・章立て・想定読者など)。AskUserQuestion で選択肢が出ることが多い
    3. 下書きが完成すると、チャット欄にダウンロードリンクが表示される
    4. そのまま Word で開いて、見出し・本文・箇条書きが整形されているか確認する
    5. 修正したい箇所があれば「2章を3つの小見出しに分けて」など、Word を開いたまま追加で頼む

    ポイントは、ステップ1で「Word」「docx」「Word文書」あたりの単語をきちんと入れること。ここを「文書を作って」だけにすると Claude はチャットの中にだらだら文章を書き出して終わってしまうことがある。鍵は単語にあった。


    私が使ったプロンプト

    3つだけ並べておく。実際にうちのチームで使っているもののニュアンスを残しているが、固有名詞はすべて架空のものに差し替えた。

    【プロンプト1:議事録のたたき台】
    Word文書(.docx)で議事録のたたき台を作って。
    タイトル:「2026年5月度 営業定例ミーティング」
    章立て:(1) 出席者 (2) 決定事項 (3) 次回までのToDo
    3章の表は2列(担当・内容)の3行で空欄を用意してください。
    【プロンプト2:社内マニュアル】
    Word文書で「経費精算の手順マニュアル」を作って。
    A4で3〜4ページ想定、見出し2レベルまで使用。
    冒頭に目次、各章の最後に「よくある質問」を箇条書きで2〜3個入れてください。
    【プロンプト3:依頼書テンプレート】
    取引先への依頼書テンプレートを.docxで作成してください。
    社名・担当者名・依頼内容・期日 の4フィールドはプレースホルダー
    (例:[社名])にしておいて、毎回差し替えて使えるようにしてください。

    💡 ポイント:「.docxで」と書くか「Word文書で」と書くと、スキルが確実に起動する。「ファイルにして」だけだとMarkdownや.txtが出てくることがあるので、形式は明示した方がいい。


    ここで止まった

    3週間ほど使ってみて、私が引っかかったのは次の3つ。

    • 「Word文書を作って」と言ったのに普通の文章が返ってきた: スキルは入っているのに起動していなかった。原因は「Wordっぽい文章を作って」と書いていたこと。「っぽい」を抜いて「Word文書を.docxで作成して」と直したら、ちゃんとファイルが出てきた。スキルの起動条件は意外とトリガー語に厳格だった。
    • 会社のテンプレが反映されない: 「うちの会社のフォーマットで」と頼んでも、Claude はうちの会社のフォーマットを知らない。テンプレ.docxを先にチャットに添付してから「これと同じ書式で別の章を追加して」と頼むやり方に切り替えたら、ようやく整った。スキル本体ではなく、与える材料の問題だった。
    • 表のセル数が合わなくてエラーになった: 「3列×4行の表を入れて」と頼んだら、ヘッダー込みかどうかの解釈で齟齬が出て一度ファイル生成が止まった。「ヘッダー1行+データ4行=合計5行で」のように行数を二重に明示すると、安定して通るようになった。

    使ってみての正直な感想

    「AIに資料を作らせる」と聞くたびに、私は「どうせ最後はWordに自分でコピペするんでしょ」と思っていた。docxスキルはその工程をなくしてくれた。完璧なものは出てこないけれど、白紙から始める負担は明らかに減った。0→30%のたたき台が3分で出てくる、というのが正味の体験だ。残りの70%は自分で書く。それでも、白紙の Word を眺めて固まる時間が消えただけで、毎回30分以上は得している。

  • コンテキストウィンドウ ー Claudeの「同時に覚えていられる量」、知らずに使ってた

    コンテキストウィンドウ ー Claudeの「同時に覚えていられる量」、知らずに使ってた

    「会話、なんで急に重くなるの?」の正体

    Claude と長く話していると、ある日突然「あれ、Claude のレスが遅い」「さっき貼ったコードの話、忘れてない?」と感じる瞬間が来る。私の場合は、家計簿アプリの相談を1時間続けたあと、急に Claude が「先ほどの企画書とは?」と聞き返してきて凍った。

    私はずっと「Claude が眠いのかな」くらいに思っていた。違った。コンテキストウィンドウという、ちゃんと名前のついた天井があった。中世の貴族が「うちの家紋にはちゃんと意味があるのよ」と言うのと同じくらい、ちゃんと名前のついた話だった。

    💡 「メモリ機能」とは別物。コンテキストウィンドウは「今のこの会話で、いっぺんに見渡せる量」の話。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面知る前の私知った後の私
    会話が重くなったとき「Claudeが疲れた」と思ってリロード「窓が満員」と気づいて /compact
    モデル選びなんとなく Sonnet長文を渡す日は 1M 対応のモデル
    長いPDFを貼るとき全部コピペして Enter何トークン乗るか想像してから渡す

    「Claudeの脳みそ」じゃなくて「Claudeの机の広さ」だと思うと、わりと一発で腑に落ちる。


    コンテキストウィンドウって、要は何

    公式ドキュメント(Claude API Docs の “Context windows”)の説明を私の言葉に砕くと、こうなる。

    コンテキストウィンドウ:1回のやり取りで Claude が同時に見ていられる文章量の上限。単位は「トークン」。

    トークン、というのが最初の壁だった。「文字数とほぼイコール、でも完全には一致しない単位」だと思っておけば日常使いには十分。英語だと「1トークン ≒ 0.75単語」(Anthropic 公式の言い回し)、日本語だとひらがなや漢字 1〜2文字くらいで 1トークンになる、というぼんやりした感覚で困ったことはない。

    💡 ポイントは「メモリ機能」との切り分け。Claude には会話を超えて覚えておく メモリ や、プロジェクト内で永続する CLAUDE.md がある。コンテキストウィンドウは、そのうち「今このターンで、Claudeの目の前に並んでいる紙の枚数」のほうを指す。

    机の広さの話なので、新しい会話を始めれば、当然リセットされる。連休明けの机が綺麗に戻っているのと同じ理屈で、これに毎回ちょっと安心している。


    モデルごとの容量(2026-04-29 時点)

    ここが今回いちばん調べる甲斐があった。直近の公式情報(Anthropic 公式ブログ・Claude API Docs・サポート記事)を並べる:

    モデル標準のコンテキストウィンドウ1Mトークン対応
    Claude Opus 4.7200K トークン対応(GA)
    Claude Opus 4.6200K トークン対応(GA)
    Claude Sonnet 4.6200K トークン対応(GA)
    Claude Sonnet 4.5 / Sonnet 4200K トークンベータあり、2026-04-30 で終了
    Claude Haiku 4.5200K トークン非対応(標準のみ)

    ポイントは2つ。

    1. 「標準は 200K」が共通の床。雑に「Claudeのウィンドウ=200Kくらい」と覚えておけば、9割の会話には足りる。Anthropic 公式のヘルプセンターにも「200K トークンは英語でだいたい 500ページ分のテキスト」と書かれていて、500ページの本を一気に渡せる机だと思うと結構広い。
    2. 1M(100万トークン)に伸ばせるモデルがある。長いコードベース・大きな PDF を一発で読ませたい日に効く。ただし Sonnet 4.5 / Sonnet 4 のベータ枠は 2026-04-30 で店じまい。明日。引っ越し蕎麦が間に合うか怪しいタイミングなので、長文常連の人は 4.6 系へ移すのが穏当。

    💡 「200K で 500 ページ」の感覚は、文学全集の片手で持てるほうの巻 1冊ぶん、と覚えると忘れない。私が文学全集を所有しているかは、また別の話。


    実感する:トークンを数えてみる小ネタ

    たとえば架空の家計簿プロジェクトで、レシート画像のテキスト起こしと、3ヶ月分の取引明細CSV と、自分が書いた要件メモをまとめて渡したい、とする。Anthropic が公開しているトークン計測 API(anthropic.messages.count_tokens、Pythonクライアントの場合)は、こんな感じで呼べる:

    from anthropic import Anthropic
    client = Anthropic()
    response = client.messages.count_tokens(
    model="claude-opus-4-7",
    messages=[{
    "role": "user",
    "content": "(ここに渡す予定の長文テキストをまとめて入れる)"
    }],
    )
    print(f"このメッセージは {response.input_tokens} トークン使います")

    💡 上のコードは API を直接叩く人向け。私みたいに Cowork で雑談しているだけのユーザーは、「あれ、長くなったな」と思ったタイミングで /compact で十分。料金メーターが見えるレストランがあったら見てしまうけれど、伝票が来てから払うのでもだいたい間に合う、というのに近い。


    ここで止まりそうなポイント

    • 「広い=必ず賢い」ではない:コンテキストが広くても、奥に置いた情報ほど Claude が見落としやすくなる現象(NVIDIA の RULER ベンチマークなどで指摘されている “lost in the middle”)はある。Claude は他社モデルより劣化が緩やかとはいえ、原理的にゼロではない。要は、机が広くても端っこの紙は見落とすことがある。重要な指示は会話の冒頭か直前に置く、が安全
    • メモリ機能と混同しない:「Claude が私のことを覚えてる」のはメモリや CLAUDE.md の話で、これらは別予算。コンテキストウィンドウは「今このターンの机の広さ」だけを指す。机を片付けても、引き出し(メモリ)にしまった付箋は残る
    • コードを丸ごと貼ると一気に減る:私は最初、500行のPythonファイルを4つ貼って「Claudeが急に物忘れした」と慌てた。長いコードはトークンを食う(コメントもインデントも全部数えられる)。該当箇所だけ貼るを徹底するだけで、机がだいぶ広く保てる
    • /compact は「圧縮」、/clear は「全消し」:以前の記事で書いたが、長くなった会話を畳むなら /compact(要約して机を片付ける)、思いきってリセットするなら /clear。コンテキストウィンドウの観点ではどちらも机を空ける動作

    まとめ

    コンテキストウィンドウは Claude が一度に見ていられる文章量の上限で、ほとんどのモデルは 200Kトークン、最新の Opus 4.7 / Opus 4.6 / Sonnet 4.6 は 1Mトークンまで広げられる。Sonnet 4.5 / Sonnet 4 の 1M ベータは 2026-04-30 で終了するので、長文派は 4.6 系への乗り換えを検討する頃合い。

    私が次にやりたいのは、同じ長い PDF を Sonnet 4.6(200K運用)と Opus 4.7(1M運用)の両方に投げて、端っこに仕込んだ重要な一文をどっちが拾うかを見比べること。机を広げたぶん端っこの紙が読まれにくくなる、という話の真偽を、自分の目で確かめたい。

    「なんとなく重くなったらリロード」を卒業して「机がいっぱい? じゃあ片付けよう」と言える側に回るだけで、Claude との会話の体験はだいぶ静かで気持ちよくなる。少なくとも私は、Claude を眠そうな新人だと誤診するのをやめられた。


    関連リンク(一次情報)

  • 「Dispatch」をClaude Codeで実現する方法 ー 「公式機能じゃない」で諦めるの早い

    「Dispatch」をClaude Codeで実現する方法 ー 「公式機能じゃない」で諦めるの早い

    【お詫びと訂正】

    本記事には一部誤りがあった。Claude Code に Dispatch 相当の公式機能が存在しないという前提で書いていたが、実際には Anthropic が 2026年2月25日に「Claude Code Remote Control」を Research Preview として公開していた。執筆時点で見落としていた点をお詫びしたい。各手段の詳細と比較は後続記事「Claude Codeをスマホから操作する4つの方法を調べた」を参照してほしい。

    以下、当時の本文を記録としてそのまま残す。


    先に言っておく

    Claude Code(Anthropic が提供するターミナル向けの AI コーディングツール)のターミナルで /dispatch と打って、見事に何も起きなかった。
    Claude Cowork(デスクトップアプリ版)で話題になった「Dispatch」が、Claude Code でも当然使えるものだと思い込んでいた。実際には、/dispatch という公式スラッシュコマンドは存在しない。
    そっか、ないなら作ればいい。お弁当だって「外で売ってないから家で作る」を毎日やっている。今日はそれの IT 版。


    何の役に立つのか

    そもそも「Dispatch」は2026年3月に Anthropic が Claude Cowork 向けに発表した機能。スマートフォンから Claude にタスクを依頼でき、実行は自分のデスクトップ側で勝手に進む。結果は帰宅してから受け取る、という遠隔バトンタッチが成立する。飛脚も真っ青の分業制。

    ところが Claude Code(CLI 版)にはこの公式機能が存在しない。/dispatch も「dispatch」という名前の MCP(Model Context Protocol、Claude に外部機能を足す仕組み)も、リサーチプレビューを含めて公開されていない。

    💡 私は最初、Cowork の Dispatch と、コミュニティが作った Claude Code 用の dispatch スキルを「同じもの」だと勘違いしていた。実際には方向性も別で、前者は「スマホ→PCの遠隔指示」、後者は「メインの会話を軽くするためにサブエージェントへ仕事を回す」発想。名前が同じだとここまで紛らわしいとは思わなかった。


    それ、誰かが作ってませんでした?

    調べたら、Claude Code 用の dispatch というコミュニティスキルを GitHub で公開している人がいた。

    メインの会話を司令塔役にして、実際のリサーチや実装はサブエージェント(別の Claude が独立した会話の中で作業する仕組み)に丸投げする、という設計。コンテキストウィンドウ(Claude が一度に覚えていられる文章量の上限)を温存できるのが売りらしい。

    「自分で組むのは面倒」という人は、まずこのスキルを読むのが近道。インストール手順は別記事で扱う予定なので、今日は「世にこういうものが出回っている」という事実だけ握って先に進む。


    セットアップの全体像

    公式機能がなくても、Claude Code は部品を全部揃えてくれている。Anthropic 公式の @anthropic-ai/claude-agent-sdk(エージェントを作るための SDK、npm で配布されている公式パッケージ)を含め、組み合わせれば Dispatch っぽい挙動は手元で再現できる。役割は3つに分かれる。

    • サブエージェント ー タスクを切り出して、別コンテキスト(メインとは独立した会話空間)で動かす担当
    • フック(Hooks) ー サブエージェントの開始・終了を検知して、次の処理を自動で連鎖させる仕組み
    • スケジュールタスク ー 「指示は今、実行は後」の時間差を作る仕組み

    これを足すと「私は別のことをしていて、裏で勝手に分担が進んでいる」という Dispatch の本質が、Claude Code 単体で味わえる。料理でいうと、レンジ・オーブン・タイマーをそれぞれ仕掛けて、戻ってきたら全部できあがっているあのリズム。


    コピペして使える例

    ここからは実際にファイルを置いていく話。プロジェクトの直下に .claude/agents/ というフォルダを新しく作り、その中にサブエージェント定義ファイルを置く流れ。

    まず .claude/agents/researcher.md にサブエージェントを定義する(Markdown のフロントマターで書く形式)。

    ---
    name: researcher
    description: 指定したテーマの公式ドキュメントを読んで要点をまとめるエージェント
    tools: WebFetch, Read
    model: sonnet
    ---
    あなたはリサーチ専任のサブエージェントです。
    渡されたテーマについて、公式ドキュメントを優先して3点に要約してください。
    出力は Markdown の箇条書きで。
    

    次に .claude/settings.json にフックを書いて、サブエージェントが終わるたびにログを残す。

    {
      "hooks": {
        "SubagentStop": [
          {
            "matcher": "researcher",
            "hooks": [
              {
                "type": "command",
                "command": "echo \"researcher done at $(date)\" >> ~/dispatch.log"
              }
            ]
          }
        ]
      }
    }
    

    最後に scheduled-tasks(Claude のスケジュール実行機能)で「明日の朝7時に researcher を起動して結果を notes フォルダに保存する」を仕込めば、出かける前に予約 → 帰宅したら成果物がある、という Dispatch のリズムが再現できる。echo 1行でログを残しているだけなのに、ちょっと自動化マスターになった気がする。Hooks のいいところは、この勘違いを安く生産してくれること。

    💡 ポイントはサブエージェントが別コンテキストで動くこと。メインの会話をリサーチログで埋めずに済むので、結果として体感の作業効率が上がる。


    引っかかりやすいポイント

    • dispatch という名前の公式 MCP は存在しない: claude mcp add dispatch のような公式コマンドは通らない。スマホからの遠隔起動は Cowork 側の話で、Claude Code とは別物として整理する。
    • サブエージェントは Cowork の Dispatch と違って「常駐」しない: 起動するたびに新しい文脈で立ち上がるので、長期記憶を持たせたければ auto-memory(会話をまたいで情報を引き継ぐ自動記憶機能)か、ファイルに書き出して読ませる必要がある。記憶を持たないドリー(『ファインディング・ニモ』のあの魚)が毎回挨拶からやり直すあれ、と思っておけば事故が減る。
    • コミュニティスキルは公式サポート対象外: 不具合は GitHub の Issues で議論することになる。Anthropic 公式に問い合わせても答えてもらえないので、自己責任の精神で導入する。

    3行でまとめると

    Claude Code に「Dispatch」という公式機能はない。
    代わりにコミュニティスキルが GitHub にあり、自分で組むなら Agent SDK のサブエージェント+フック+スケジュールタスクで近い挙動が組める。
    次に /dispatch と打つときは、空打ちじゃなくて、ちゃんと自分で仕込んだエージェントが返事してくれる予定だ。


    関連リンク