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Claude・Coworkの使い方・Tips・入門記事

  • Claude Opus 4.7 ー 同じ料金のままなのに、Claudeの口数まで変わっていた

    Claude Opus 4.7 ー 同じ料金のままなのに、Claudeの口数まで変わっていた


    軽い気持ちでポチッとしたら、Claudeの口数まで変わってた

    軽い気持ちでモデル選択を押した日の話だ。Opus 4.6 で別に困っていなかった私が、Opus 4.7 を選ぶ気になったのは料金が据え置きと聞いたから。「ならとりあえず変えとくか」くらいのテンションでクリックした。

    その日からClaudeの返事の温度がうっすら違って、絵文字は減り、相づちは消え、代わりに「いま3ファイル目を直しています」と進捗を勝手に喋り始めた。料金は同じなのに、人格設定だけ更新されたみたいな違和感だった。


    結局Opus 4.7は何が変わったのか

    Opus 4.7 は、Anthropicが2026年4月に出した最新のClaude最上位モデル。私が4月20日に書いた「モデルの種類 ー Opus・Sonnet・Haiku、3つもある理由が今日わかった」の「Opus」枠が、4.6から4.7に世代交代したと思えばいい。役割は前と同じで「いちばん難しい仕事を任せる脳」担当。違うのは、その脳の作りと気質。

    ざっくり言うとこういう違いがある。

    項目Opus 4.6(前世代)Opus 4.7(いまここ)
    料金(1Mトークンあたり)入力$5 / 出力$25入力$5 / 出力$25(据え置き)
    コンテキストウィンドウ1M(拡張モード)1Mがネイティブ標準
    思考レベル(effort)low / medium / high / maxxhigh が新設(high と max の間)
    指示への忠実さわりと緩く解釈してくれる書いた通りに、文字通り動く
    文章のトーン相づち多め・絵文字多め端的・絵文字少なめ・進捗を逐次報告
    画像の最大解像度1568px(約1.15MP)2576px(約3.75MP)

    「料金は同じ・コンテキストは1Mが標準・思考レベルは1段増えた・口は固くなった」と覚えておけば、まず外さない。


    裏側でAnthropicが何を仕込んだのか

    Opus 4.7 の中身でいちばん面白いのは、トークナイザー(文章をAIが読める単位に切り分ける仕組み)が新しくなった点だと思う。同じ日本語の文章を渡しても、4.6に比べて最大1.35倍のトークン数を消費する。「料金は同じ」と言いつつ、ここだけは静かに変わっている。請求額が思ったより伸びる人もいるはずなので、長文を毎日投げる用途の人は最初の数日で実費を見ておいた方がいい。

    ベンチマーク的には、Anthropicが社内で行った93タスクのコーディング評価で、4.7 は 4.6 より13%多くタスクを解いたそうだ。CursorBench という「AIが本当に実用コードを書けるか」を測る指標では、70%(4.6 は58%)。数字だけ見ると派手じゃないが、コードの世界で12ポイント差は「壁を1枚抜けた」感覚に近い。私のような非エンジニアが一番恩恵を受けるのは、長い指示書をちゃんと最後まで守ってくれるようになったところ。4.6 は途中で「ここは省略していいだろう」と気を利かせてしまうことがあった。4.7 は気を利かせない。書いた通りにやる。良くも悪くも。


    切り替え手順(CoworkとClaude Codeで別々に)

    私が実際に切り替えたときの手順を書いておく。Coworkとデスクトップは別々に設定する必要があることに気づくのに5分かかった。

    1. Coworkの場合:チャット画面右下のモデル名(「Opus 4.6」と書いてある場所)をクリック、リストから「Opus 4.7」を選ぶ
    2. Claude Codeの場合:ターミナルで claude --version を打って v2.1.111以上であることを確認する。古ければ npm i -g @anthropic-ai/claude-code でアップデート
    3. Claude Codeの設定で /model opus と打つ(または ~/.claude/settings.json"model""claude-opus-4-7" に書き換える)
    4. APIを直接叩いている人(Claudeを自分のプログラムから呼び出している人)は、モデルIDを claude-opus-4-6 から claude-opus-4-7 に書き換える。Enterprise(法人向けの上位プラン)の従量課金とAPI利用者は、2026-04-23から自動でデフォルトが4.7に切り替わっているので、明示してなければ既に4.7を使っている可能性が高い
    5. (任意)思考をさらに深くしたいときは effort(思考の深さレベル。ざっくり言うと「どのくらい時間をかけて考えるか」のダイヤル)を xhigh に設定する。私はやめた。1リクエストの待ち時間が体感で2倍になった

    ProとMaxプランの普通のチャット利用なら、ステップ1と3だけで終わる。


    実際に投げたプロンプトと、返ってきた違い

    切り替え前後で同じプロンプトを投げて比較してみた。架空の「町内会のお知らせ」を直してもらう設定。

    あなたは校正者です。以下の文章の冗長な表現を3箇所だけ削ってください。
    理由は付けず、修正後の文章だけを返してください。
    【元の文章】
    このたび、当町内会では、夏祭りに関する大変重要なお知らせを
    皆様にお伝えさせていただきたいと思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

    Opus 4.6 の返事(要約): 「もちろんです!😊 以下、ご提案の修正です。理由も少し添えてお伝えします(後略)」

    Opus 4.7 の返事: 「夏祭りに関するお知らせをお伝えします。」

    違いがすべてここに出ている。「理由は付けず」「修正後の文章だけ」と書いた指示を、4.7 は文字通り守った。4.6 は気を利かせて理由も足した。どちらが正解、ではなく「4.7 は書いた通りに動く」ことを知っておかないと、急に冷たくなったように感じてしまう。


    つまずいた点・知っておいた方がいいこと

    私が乗り換え初日にぶつかった3つを置いておく。

    • 「やわらかく書いてくれる」前提のプロンプトが急に冷たく感じる: 4.6で動いていた「お疲れ様です。〜していただけますか?」のような遠回しな指示を、4.7 は「で、何を?」と最短距離で返してくる。プロンプトの書き方を「お願い」から「指示」に変えるとちょうどよくなる
    • トークン課金が静かに膨らむ: 同じ会話量でも消費トークンが2〜3割増える月がある。月初に「あれ、いつもより多い」と思ったらまずトークナイザー変更を疑う。Anthropicの管理画面で前月比を見ておくと精神衛生上いい
    • APIを直接呼んでいる開発者は破壊的変更に注意: Opus 4.6 のレスポンス形式に合わせて作ったコードがそのままでは動かないケースがある。公式アナウンスに「breaking changes」と明記されているので、API経由で本番運用している人は、まず開発環境で動作確認してから本番を切り替えること(私のような非エンジニアのチャット用途では、この心配はない)

    同じ料金で性格が変わった、と思って付き合う

    Opus 4.7 への乗り換えは、お金の話としてはノーリスク(料金据え置き)、使い勝手の話としては一度の慣らし運転が必要、というのが私の結論だ。指示は文字通り、相づちは控えめ、画像は高精細、思考は1段深くできる。Opus 4.6 が「気の利く先輩」だったとすれば、4.7 は「言われたことを正確に最短距離で仕上げる職人」に世代交代した感じ。

    ちなみにAnthropicの「Sonnet」と「Haiku」も4.6・4.5世代にいて、3つ並べて使い分ける構図は変わっていない。私は「重い思考は4.7、毎日の雑談は Sonnet 4.6、急ぎは Haiku 4.5」を続けながら、Opus 4.7 の冷たさにじわじわ慣れているところ。

    「優しい返事が恋しくなったら4.6に戻すボタン、ないかな」とは1回だけ思った。が、たぶん戻さない。仕事を頼む相手としては、4.7 の方が信用できる


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  • 隠しファイル ー 「.claudeフォルダ」が見つからなくて、3日詰まった

    隠しファイル ー 「.claudeフォルダ」が見つからなくて、3日詰まった

    ウォーリーをさがせ、状態だった

    C:\Users\ユーザー名\.claude\settings.json を編集してください」。チュートリアルにそう書いてあった。私はエクスプローラーを開いた。Users を開いた。自分の名前のフォルダを開いた。.claude フォルダを探した。ない。

    ない。何度見てもない。スクロールしてもない。検索してもない。私はその日、3時間ほど「自分のパソコンには .claude フォルダが存在しないバグ」と本気で戦って、最終的にClaude本体の再インストールまで試した(もちろん解決しなかった)。先に結論を言うと、フォルダは最初からそこにあった。ただ私の目に映っていなかっただけである。ウォーリーは赤と白のシマシマで主張しているが、隠しファイルは主張すらしてくれない。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面これまで隠しファイル表示後
    .claude フォルダ「存在しないバグ」と疑う普通にユーザーフォルダ直下にある
    .gitconfig などの設定ファイルチュートリアルが嘘だと思う一覧にちゃんと並んでいる
    表示切り替え知らない(3時間悩む)エクスプローラーの「表示」から1クリック

    3行で済む。ウォーリーは見つかれば赤白シマシマだが、隠しファイルは表示設定をオンにすれば普通の名前で出てくるだけだった。


    そもそも「隠しファイル」とは

    隠しファイル(および隠しフォルダ)は、ファイル管理ツールが標準では一覧に表示しないファイルのこと。Windowsだと、ファイルの「属性」に 隠し(Hidden) という旗が立っているもの、もしくは 名前がドット(.)で始まるもの(後者はもともとUnix系の慣習)が、エクスプローラーの初期設定では非表示になる。

    なぜ隠すのかというと、OSやアプリの動作を支える「触ってほしくない設定ファイル」が、普段の作業の邪魔にならないようにするためだ。.claude.gitconfig.env.ssh など、ドットで始まるフォルダ/ファイルは、各アプリが「自分の設定置き場」として勝手に作っていく場所で、たいていは触らないほうが幸せに暮らせる。Claudeの設定をいじるときだけ、こちらから「ちょっと見せて」とお願いする、くらいの距離感がちょうどいい。

    ちなみに、ドットで始まる名前のことを英語圏では dotfile と呼ぶ。「設定ファイルの集合体」の通称みたいなもの。Macを使っている開発者の方が「dotfilesをGitHubで公開してます」と言っているのは、たいていこのドット系設定の集まりを共有している、ということだ。


    Windowsで表示する:3クリックで終わる

    1. エクスプローラー(Windowsのファイル管理ツール)を開く
    2. ウィンドウ上部の 「表示」 メニューをクリック
    3. 出てきたサブメニューで 「表示」 にマウスを合わせる(同じ名前が二段階続くので、ここで一度迷子になりがち)
    4. 一覧の中にある 「隠しファイル」 にチェックを入れる
    5. 一覧に薄い色の .claude フォルダや AppData などが追加で表示されるようになる

    これで .claude フォルダが姿を現す。薄いアイコンで表示されるのは「これは隠しファイルですよ、本当にいじっていいんですか?」というOSからの優しい警告だと思っている(薄いまま3日くらい眺めていれば、勝手に消えてくれるわけではない)。

    なお、Windows 10 の頃はリボン(タブ式メニュー)の中に「隠しファイル」のチェックボックスがあった。Windows 11 で「表示 → 表示」の二段構えに変わって、これが地味に分かりにくい原因になっている。私もWindows 10時代の手順をうろ覚えで探していて、しばらく途方に暮れていた。


    PowerShellで一発で見る方法

    エクスプローラーの設定をいじりたくない、見るだけ見たい、という場合は、ターミナル(PowerShell)から覗くのが速い。

    # 隠しファイルも含めてユーザーフォルダの中身を一覧
    > Get-ChildItem -Force C:\Users\Ranni
    # 略記版(dirとlsはGet-ChildItemの別名)
    > dir -Force C:\Users\Ranni
    > ls -Force C:\Users\Ranni
    # .claudeフォルダの中身を直接見る
    > Get-ChildItem -Force C:\Users\Ranni\.claude

    💡 ポイント: -Force オプションが「隠しファイルも全部見せて」のスイッチ。これを付けないと、PowerShellでもエクスプローラーと同じように隠しファイルが省略される。コマンドプロンプト派の人は dir /a でも同じことができる(/a が「全部表示」フラグ)。「/なのか-なのかキッチリしてくれ」と言いたくなるが、これはWindowsの歴史の都合なので、両方覚えるしかない。

    エクスプローラーの設定を恒久的にオンにしてしまうと、システムフォルダ(普段は触らないやつ)まで一斉に薄く出てきて視界が騒がしい。「触りに行くときだけPowerShellで覗く」 というやり方は、いつもの机の上を散らかさずに済むので、私は最近こちらを使うことが多い。


    Macで表示する場合(参考)

    私はMacを持っていないので実機では試していないが、公式ドキュメントや一般的なTipsとして広く紹介されている方法をひとつだけ書いておく。Finder(Macのファイル管理ツール)を開いている状態で、キーボードの Cmd + Shift + .(ピリオド) を押すと、隠しファイルの表示が切り替わる、と紹介されている。もう一度同じキーを押すと非表示に戻る、いわゆるトグル式。

    つまり、「隠しファイルを見たいときだけパッと出して、見たら戻す」が1ショートカットで済む、ということになる。Windowsの「表示 → 表示 → チェック」の3段階よりだいぶ楽そうで、これに関してはMacユーザーが少しだけ羨ましい。


    つまずいたところ

    • .claude フォルダを「Claudeアプリの中」で探していた: Program Files やインストール先を必死に探したが、.claudeユーザーのホームフォルダ直下C:\Users\ユーザー名\)にできる。アプリ本体ではなく「ユーザーごとの設定置き場」だからだ。これはWindowsだけでなくMacもLinuxも同じ慣習らしい
    • 「隠しファイル」と「保護されたシステムファイル」を混同していた: エクスプローラーには「隠しファイル」と「保護されたOSファイル」の2つの非表示設定があり、後者はさらに別チェック。.claude 程度なら「隠しファイル」をオンにすれば見えるが、AppData のさらに奥などを見たいときは両方オンが必要になることがある。普通は前者だけで足りる
    • 見えるようにしたついでに、要らないものまでいじってしまった: 表示が増えると「これ消していいかな」とつい手が伸びる。基本的に、ドットで始まるファイルは「アプリが自分のために置いた手帳」なので、勝手に消すと当のアプリが「あれ、私の手帳どこ行った?」となる。設定が初期化されたり、起動時にエラーが出たりする。見るだけにとどめるのが安全(私は一度 .gitconfig を実験で消して、Gitの自分の名前が消えた)

    今日のまとめ

    隠しファイルは、OSやアプリの設定ファイルが「日常の視界」を汚さないように、最初から見えなくしてあるだけのもの。バグでもなければ消えているわけでもない。Windowsならエクスプローラーの「表示 → 表示 → 隠しファイル」、PowerShellなら Get-ChildItem -Force。これだけで .claude フォルダは姿を現す。

    ウォーリーをさがせは見つけたら満足だが、隠しファイルは見つけてからが本番だ。設定を覗いて、必要なら少しだけ書き換えて、また閉じる。「触らない人には見せない、触る人にはちゃんと見せる」という、わりと礼儀正しい仕組みだったんだな、と今は思う(3日詰まっていた1週間前の私には、まだ伝わらないだろうけれど)。


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  • ファイルパス ー Claudeに「あれ」って言ってもダメな理由、半年かけて理解した

    ファイルパス ー Claudeに「あれ」って言ってもダメな理由、半年かけて理解した

    3ヶ月越しの正解

    「あのファイル、開いて」「どのファイル?」「あれ、あの、デスクトップにある、ほら」。私と Claude の会話、ある日のスクショは8割これだった。指差し確認の感覚で「あれ」と言っても、Claude には残念ながら指がない。指が無いというより、目がない。「画面のあれ」が見えない側の人と、私はずっと指差しでコミュニケーションしようとしていた。

    その日から私は「ファイルパス」という6文字を覚えた。これを知ってから、Claude との会話の8割は「あれ」を「C:\Users\Ranni\Documents\memo.txt」に置き換えるだけで成立するようになった。先に言っておくと、これを知るまでの3ヶ月、私はかなり遠回りをしました。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面これまでパス指定後
    伝え方「あの、デスクトップのやつ」C:\Users\Ranni\Desktop\memo.txt
    Claudeの反応「どのファイルですか?」(即読み込み)
    同じフォルダ内毎回フルパスを打つ.\memo.txt で済む

    3行で済む。これを最初に貼ってほしかった、と私は今月だけで何度言っただろうか(先週の自分にも言った気がする)。


    要するに何ができるか

    ファイルパス は、パソコンの中での「ファイルの住所」のこと。Windows なら C:\Users\Ranni\Documents\memo.txt のような、ドライブ名から始まる長い文字列で表される。「ドライブ名 → フォルダ → サブフォルダ → ファイル名」を \(バックスラッシュ・キーボードでは円マーク ¥ と同じキー)で区切って書く。

    このパスには 絶対パス相対パス の2種類がある。前者は 「住所をフルで書く」 スタイルで、C: から最後のファイル名まで全部書く。後者は 「ここからの道順」 スタイルで、自分が今いるフォルダを起点に書く(.\ が「今いる場所」、..\ が「ひとつ上のフォルダ」)。住所でいうと、絶対パスが「東京都千代田区〇〇1-2-3」、相対パスが「ここから2軒先の角」。同じ場所を指していても、伝え方が違う。


    とりあえずやってみる

    1. エクスプローラー(Windows のファイル管理ツール)で目当てのファイルを右クリック
    2. メニューから 「パスのコピー」 を選ぶ(Windows 11 なら標準装備、Windows 10 では Shift+右クリックで出る)
    3. クリップボードに "C:\Users\Ranni\Documents\memo.txt" のような形でコピーされる(両端のダブルクォートはそのまま貼ってよい)
    4. Claude Code(Anthropic のターミナル向け AI コーディングツール)のチャットに貼り付けて、「このファイルを読んで」と添える
    5. Claude はそのパスをそのまま Read ツールに渡して中身を返してくる(「あれ」のときと違って、聞き返されない)

    私が使ったコマンド

    架空のメモ整理プロジェクト「daily-notes」で作業中、という設定で読んでほしい(実在しません。私の Documents フォルダは「あとで整理する」というフォルダだけが肥大化しています)。

    # 絶対パスで指定(どこからでも通じる)
    > Read C:\Users\Ranni\Documents\daily-notes\2026-04-30.md
    # 相対パスで指定(今いるフォルダが daily-notes の場合)
    > Read 2026-04-30.md
    > Read .\archive\2026-03.md # サブフォルダ archive の中
    > Read ..\old-notes\2025-12-31.md # ひとつ上の old-notes フォルダの中

    💡 ポイント: パスの中に 空白日本語 が含まれていると、ツールによっては読み損ねる。C:\Users\Ranni\My Documents\日記.md みたいなパスは、ダブルクォートで "C:\Users\Ranni\My Documents\日記.md" と全体を囲んでおくと事故が減る。「住所が読みにくいので括弧でくくっておく」感覚。なお、PowerShell では \ の代わりに / も使える(C:/Users/Ranni/...)。混乱しそうなら \ で統一しておけば問題ない。

    絶対パスは「どこからでも通じる」のが強み。相対パスは「短く済む・引っ越しに強い」のが強み。Claude にファイルを渡すときは、慣れるまで 絶対パスのコピペ一択 で十分だ。


    やらかしたこと

    • 「ファイル名だけで通じるはず」と思っていた: memo.txt だけ書いて Claude に渡すと、Claude は「どこの memo.txt?」と困る。同じ名前のファイルがパソコンの別の場所にもあるかもしれないからだ。住所のない宅配便を出すような行為。配達員(Claude)はちゃんと困っていた。私が悪かった
    • \/ を混ぜて書いていた: C:\Users/Ranni\Documents/memo.txt のように、その場のノリで両方使っていた時期がある。動くこともあるが、動かないツールもある。Windows での「行儀のいい書き方」は \ で統一する、と覚えた。柔道着の襟元、左前と右前を間違えるあの感覚に近い(道着で初めて怒られた中学1年生の自分を思い出す)
    • PDF の中身を「これ読んで」と画像で貼り付けていた: パスを知らなかった頃、私は PDF をスマホで撮って Claude に送っていた。Claude は親切に読んでくれたが、解像度が低くて誤読する。Read C:\Users\Ranni\Downloads\契約書.pdf と1行打つだけで、本物のテキストが読める。私の3ヶ月返してほしい

    今日のまとめ

    ファイルパスは パソコン内の住所システム で、Claude に「あれ」を伝えるための正式な語彙だ。絶対パスは住所のフル表記、相対パスは道順表記。慣れるまでは「右クリック → パスのコピー → 貼り付け」の3ステップで十分戦える。

    私はこれを知ってから、Claude に「あれ」と言わなくなった。ついでに家族にも「あの、ほら、あれ」と言わなくなった(こちらは反省点が別にあった気がする)。指差しが通じない相手に、ちゃんと住所で伝える。技術相談以前の、人付き合いの基本だったな、と思う。


    関連リンク

  • Cowork・Claude Code・Codex の関係を「提供形態×提供元」の2×3で整理する

    Cowork・Claude Code・Codex の関係を「提供形態×提供元」の2×3で整理する

    何で混乱したか、を最初に書いておく

    私は Anthropic の Claude Max 5x プランで Cowork を中心に作業している。元々は Antigravity 経由で ChatGPT を触っていたので、OpenAI 側のコーディングエージェントの最近の動きにも一応うっすら興味はある。

    ところがある日、SNS で「Codex のアプリ版で computer use が来た」「Codex CLI でサブエージェントが動いた」「Cowork と Codex は思想が似てる」みたいな話が同時に流れてきて、頭の中が 「Cowork / Claude Code / Codex(アプリ版)/ Codex」の4つの名前で渋滞した。「Co」が3つ、「Codex」が2回、初心者には早口言葉だ。

    最初は「4つの呼び名で混乱した」という整理を書こうとしたが、調べていくうちに、実態は4つではなく「アプリ / CLI / IDE 拡張」の3形態 × 「Anthropic / OpenAI」の2社 = 6つの窓口だと分かった。「Codex」というブランドが傘になっていて、その下に App・CLI・IDE 拡張という具体的な窓口が並んでいる。一方で Anthropic 側も Claude Code は CLI と VS Code 拡張という2つの窓口を持っている。並べる粒度を「窓口」に揃えると、両陣営が綺麗に対称になる

    そこで本記事は、2×3マトリクスでこの関係を整理する。私が触れた経験があるのは Cowork と Claude Code(CLI・IDE 拡張ともに)だけで、Codex 系3つは公式ドキュメントを読んだ範囲の話に限定する。


    2×3 マトリクス(提供形態 × 提供元)

    最初に全体図。横が提供元、縦が提供形態。「自分はどこで AI に作業してほしいか」で読み下せば、1セルに辿り着けるようにしてある。

    AnthropicOpenAI
    GUI デスクトップアプリ系Cowork(Claude デスクトップアプリの作業モード)Codex(アプリ版)(macOS / Windows のデスクトップアプリ)
    ターミナル CLI 系Claude Code CLIclaude コマンド)Codex CLIcodex コマンド・OSS)
    IDE 拡張系Claude Code VS Code 拡張(公式)Codex IDE 拡張(VS Code / Cursor / Windsurf 等)

    読み方のコツ:同じ行のセル同士は「狙っている使い方が近い」。同じ列のセル同士は「同じ会社が提供する別フロントエンド」。Anthropic 側の CLI と IDE 拡張は同じ Claude Code エンジンの2窓口で、OpenAI 側の Codex CLI と Codex IDE 拡張も同じ Codex エンジンの2窓口だ(公式ドキュメントでも「IDE 拡張は CLI と同じエージェント・同じ設定を共有」と明記されている)。


    詳細比較表(観点 × 6製品)

    縦軸を観点、横軸を6製品にして並べる。情報量は多いが、後の解説が読みやすくなるように先に置く。

    観点CoworkClaude Code CLIClaude Code VS Code 拡張Codex(アプリ版)Codex CLICodex IDE 拡張
    提供元AnthropicAnthropicAnthropicOpenAIOpenAIOpenAI
    起動入口デスクトップアプリターミナルVS Code サイドバーデスクトップアプリターミナルVS Code / Cursor / Windsurf 等
    動作環境macOS / WindowsmacOS / Linux / WindowsVS Code が動く環境macOS(2026-02-02〜)/Windows(2026-03-04〜)macOS / Linux / WindowsmacOS / Linux(Windows は実験的)
    主な対象ユーザー知識労働全般(非エンジニア含む)開発者開発者(ターミナル不慣れも可)開発者中心、最近は知識労働へ拡張開発者開発者
    必要なプランPro / Max / Team / Enterprise(全有料プランで一般提供)Pro / MaxPro / MaxChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu同上(OSS なので API キーでも可)同上
    computer usePro / Max で利用可対象外対象外2026-04-16 アップデートで搭載対象外対象外
    配布形態クローズドソースクローズドソースVS Code MarketplaceクローズドソースOSS(Rust 製)VS Code Marketplace 等

    補足:Cowork は Pro / Max が 2026-01-16、Team / Enterprise が 2026-01-23 にそれぞれ research preview で開始され、その後すべての有料プランで一般提供(GA)に移行している。Codex(アプリ版)の Windows 版は 2026-03-04 から Microsoft Store 経由で配布されている。


    行ごとの解説(同じ提供形態の2社並び)

    GUI デスクトップアプリ系:Cowork / Codex(アプリ版)

    Cowork(Anthropic)は Claude デスクトップアプリの中で動く作業モード。指定したフォルダの中身を読み・書き・作り、Claude がローカル PC で複数ステップのタスクを最後まで仕上げる。コーディングに限らず、リサーチ・資料作成・ファイル整理など知識労働全般が想定されている。Pro / Max / Team / Enterprise の全有料プランで一般提供されており、Pro / Max では画面操作(computer use)も渡せる。

    Codex(アプリ版)(OpenAI)は macOS は 2026-02-02、Windows は 2026-03-04 から提供されているデスクトップアプリ。「複数のエージェントを並列管理するコックピット」という位置づけで、コードを書く窓口というよりはエージェント運用の母艦に近い。2026-04-16 のアップデートで computer use・画像生成・メモリ・90 種以上のプラグインが乗った。

    比較:両方とも GUI で、computer use を持ち、知識労働方向への拡張が起きている点が似ている。一方で Cowork は「1人の Claude に作業を任せる」一体感、Codex(アプリ版)は「複数エージェントを並列に走らせるダッシュボード」というメンタルモデルで、同じ GUI でも操作感はけっこう違うように公式ドキュメントからは読める。

    ターミナル CLI 系:Claude Code CLI / Codex CLI

    Claude Code CLI(Anthropic)は claude コマンドで起動するターミナル UI。現在のディレクトリを読み込み、コードの編集・実行・git 操作などを自然言語で頼める。Pro / Max プランの利用枠が Claude(ウェブ)と共有される。

    Codex CLI(OpenAI)は codex コマンドで起動する Rust 製・OSS のターミナル UI。GitHub openai/codex で公開されている。ChatGPT Plus 以上のサブスクで認証する以外に、API キーで認証することもできる。

    比較:両方ともターミナルでコードを書きたい開発者向け。Codex CLI が OSS、Claude Code CLI がクローズドソースという配布の違いは、トラブル時の追跡やカスタム改造の余地という点で性質が違う。プラン要件はどちらも「自社のサブスクに含まれる」形で、追加課金なしで使える。

    IDE 拡張系:Claude Code VS Code 拡張 / Codex IDE 拡張

    Claude Code VS Code 拡張(Anthropic)は VS Code の Marketplace で配布されている公式拡張。サイドバーで Claude を呼び出して使え、内部に CLI が同梱されているため、ターミナル不慣れでも GUI の感覚で Claude Code を扱える。公式ドキュメントは「VS Code を使うなら拡張が推奨」というスタンス。

    Codex IDE 拡張(OpenAI)は VS Code・Cursor・Windsurf など VS Code 系エディタ向けの拡張。CLI と同じエージェント・同じ設定を共有することが明記されている。macOS / Linux で正式対応、Windows は実験的扱い、と公式ドキュメントに書かれている。

    比較:両方とも「同じエンジンの IDE 内フロントエンド」という位置づけ。Anthropic 側は VS Code 一本、OpenAI 側は Cursor・Windsurf も含む VS Code 系エディタを広めにカバーしている。IDE 派ならそれぞれの拡張を入れるのが定番という点では性質が一致している。


    列ごとの解説(同じ会社の3窓口は何が共通か)

    Anthropic 側(Cowork / Claude Code CLI / Claude Code VS Code 拡張)

    3つは Pro / Max プラン1本に含まれる。Cowork とウェブ Claude と Claude Code は使用量枠が共有されているので、私のように Cowork で重い処理を回した日は CLI 側にも影響が出る、というのは Pro / Max ユーザーが知っておきたい挙動だ。

    3つの分け方は 「フォルダ単位の作業 = Cowork」「リポジトリ単位のコード作業 = Claude Code(CLI / IDE 拡張)」 という方向性で読める。Cowork は知識労働全般、Claude Code はコーディング寄り、というのが Anthropic 側の役割分担。

    OpenAI 側(Codex App / Codex CLI / Codex IDE 拡張)

    3つは 同じ ChatGPT アカウントで連携する。CLI で始めた会話を IDE で続けたり、ローカルから Cloud にタスクを投げて結果を IDE に戻したり、という横断利用が前提になっている。「Codex」はこの3つを束ねるブランド名で、傘の下に具体的な窓口が並んでいる構造。

    ChatGPT Plus / Pro / Business / Enterprise / Edu の各サブスクに Codex 全体が含まれているため、ChatGPT を持っている人は追加契約なしで全窓口に触れる。Codex CLI だけは OSS なので、API キー単独でも導入できるという余地もある。


    どれが何のとき役立つか

    私は6つ全部を実利用しているわけではないので、ここは 公式の説明によれば という前置きで書く。実体験があるのは Cowork と Claude Code(CLI / IDE 拡張)だけ。

    Cowork(実体験あり)

    PC のなかにあるファイルを使って、ChatGPT のチャットでは閉じない仕事をやり切ってほしいとき。私の場合、ブログのドラフト整形、Excel の差分比較、フォルダの整理などを頼んでいる。指示を出して別の作業をして戻ると成果物ができている、という非同期の動き方が好みなら相性がいい。

    Claude Code CLI(実体験あり)

    ターミナルから直接コードに触りたいとき。git の操作・テストの実行・リポジトリ全体を把握しての修正などをやらせたいとき。Pro / Max プランがあれば追加課金なしで使えるので、開発初心者の私も「とりあえずインストールして触る」ハードルが低かった。

    Claude Code VS Code 拡張(実体験あり)

    ターミナルが苦手な人、または VS Code をすでに常用している人向け。サイドバーに Claude を呼び出せるので、ファイルを開きながら自然に対話できる。私は CLI と拡張の両方を試したが、コードの選択範囲を渡せるのは拡張側の便利さで、ちょっとした修正なら拡張のほうが手数が少ない。

    Codex(アプリ版)(公式情報のみ)

    複数のエージェントを並列で走らせたい、PC 上で computer use にも触らせたい、画像生成とコード生成を一画面でやりたい、あたりが公式が押し出しているユースケース。Cowork と射程が重なる方向に動いている。私はまだ実機で動かしていないので、ここは公式説明をそのまま信じている段階。

    Codex CLI(公式情報のみ)

    ChatGPT のサブスクを既に持っている人で、ターミナルから OpenAI のエージェントを呼びたい場合。OSS なので導入だけならハードルは低く、API キー認証もある。私のように現在 Anthropic 側に寄せている人間でも、Codex CLI 単体だけ試してみる、という軽い検証が成立しやすい。

    Codex IDE 拡張(公式情報のみ)

    VS Code・Cursor・Windsurf を常用している開発者向け。CLI と同じエンジン・同じ設定を共有するので、CLI と拡張の併用も自然に成立する、と公式に書かれている。


    6つを使い分ける視点(誤発注しないために)

    料金体系の違いはざっくり「Anthropic 側は Claude Pro / Max のサブスクに Cowork も Claude Code も(CLI も拡張も)含まれる」「OpenAI 側は ChatGPT Plus 以上のサブスクに Codex 3兄弟が含まれる」という構造になっている。追加で Codex を契約しないと触れない、という構造ではない点が、両陣営に共通する誤発注ポイントだと思う。

    誤期待の整理として、「Cowork と Codex(アプリ版)は computer use があるから同じ」と早合点しないこと。同じ概念の機能でも、PC 上のどのアプリに対して、どの程度の権限で動くかは細部が違う。私のように非エンジニアで computer use に「自動化の最後の一歩」を期待する側からすると、まず公式ドキュメントの権限・制限事項を読んでから手を出したほうが事故が少ない。料理人にとっての包丁選びと同じで、見た目で似ていても刃の角度で別物だ。

    両方使うのもアリ:Anthropic と OpenAI の両方を契約する人は実在するが、私の Max 1 プラン前提では普段づかいは片方に寄せるのが現実的。Anthropic 側で困ったときの逃げ道として Codex CLI(OSS)に少し触っておく、くらいの距離感が私にはちょうどいい。


    生産的なプロンプト例(6つすべてに応用できる粒度で)

    両陣営に共通して効く「初心者の指示の出し方」を1つだけ載せておく。架空の家計簿アプリ開発を想定した指示で、Cowork でも Claude Code(CLI / IDE 拡張)でも Codex 3兄弟でも、考え方は流用できる

    このフォルダの "expenses_2026.csv" を読み込んで、以下を順にやってください。
    1. 月別の支出合計を集計し、Markdown の表にまとめる
    2. 前月比 +20% を超えたカテゴリには ⚠ を付ける
    3. 結果を summary_2026-04.md として同じフォルダに保存する
    4. 集計に使ったコードは scripts/aggregate.py に分離して保存する
    5. 最後に「次にやるとよさそうな分析」を3件、箇条書きで提案する
    

    ポイントは、ゴールを1個ではなく工程に分けて並べるところ。エージェント系は1ターンで複数ステップをこなすのが得意なので、「読み込み→集計→印付け→保存→分離→提案」のように動詞を並べると、人間とのやりとり回数が減って結果的に時短になる。料理に例えるなら「カレーを作って」より「玉ねぎを切って、炒めて、肉を入れて、煮込んで、皿に盛って」のほうが鍋のフタを開ける回数が減る、という話。


    まとめ

    6つを最後に1行ずつでまとめておく。

    • Cowork:Anthropic、GUI、知識労働全般
    • Claude Code CLI:Anthropic、ターミナル、コーディング
    • Claude Code VS Code 拡張:Anthropic、IDE、コーディング(GUI 派にも)
    • Codex(アプリ版):OpenAI、GUI、複数エージェント運用
    • Codex CLI:OpenAI、ターミナル、OSS
    • Codex IDE 拡張:OpenAI、IDE、CLI と同エンジン

    混同を避けるコツは、「アプリ / CLI / IDE 拡張」という3つの提供形態軸を最初に立てること。同じ会社の窓口は内部的に近い親戚で、同じ提供形態どうしは別会社でも狙いが似ている。Anthropic と OpenAI を「2社 × 3形態 = 6窓口」のマトリクスとして眺めると、自分の使い方がどのセルに刺さるかが見えてくる。

    開発経験ゼロの私から見ても、両陣営とも「1本のサブスクで使える窓口を増やす」方向に動いているのは間違いなさそうで、しばらくはどちらに寄せても困らない時代に入っている。私はまず Cowork と Claude Code を使い倒すのが先になるけれど、地図だけは整えておくと、いざ片足踏み出すときに迷子にならない。整理整頓は事前にやるに限る。「備えあれば憂いなし」とはよく言ったもので、こういう地図づくりこそが開発経験ゼロの人間にとっての杖になる気がしている。


    参照した一次情報

  • ハルシネーション ー AIの「もっともらしい嘘」に2回ひっかかってから付き合い方を変えた

    ハルシネーション ー AIの「もっともらしい嘘」に2回ひっかかってから付き合い方を変えた


    「やけに堂々と間違えるな、この人…」

    AIを使い始めた最初の週、私はChatGPT時代から数えて2回、見事に騙された。

    1回目は、ある法律の条文番号を聞いたら実在しない条文を返してきた。書きぶりがあまりに堂々としていて、私は何の疑いもなく職場のメモに転記した。後日、同僚から「その第何条、どこにあるんですか」と聞かれて初めて気づいた。
    2回目は、ある書籍のタイトルと出版社を尋ねたら、ありそうな書名と実在の出版社をセットで返してきた。書名で検索したら一件もヒットしない。出版社のサイトでも見つからない。AIの中だけに存在する本だった。

    これがハルシネーションだ。中世の城下町で「あそこの井戸の底に金貨が埋まってる」と自信満々に語る吟遊詩人みたいなもので、節回しが立派なほど信じてしまう。

    💡 ハルシネーション(hallucination)とは、AIが事実と違うことを、もっともらしい言い回しで生成してしまう現象のこと。「幻覚」と訳されるが、AIが幻を見ているわけではなく、統計的に「次に来そうな単語」をつなげた結果、内容まで創作してしまった状態を指す。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面知る前の私知った後の私
    法律・制度の質問そのままメモに転記出典を聞き返す or 自分で公式サイトで照合
    書籍・論文の引用書名・著者をそのまま信じる検索で1件もヒットしないなら疑う
    「最新の〇〇は?」即答を鵜呑み「いつ時点の情報?」と必ず聞き返す

    「Claudeに聞いたから」をその場の最終決定にしない。これだけで2回目の同僚チェックを生き延びられる。


    ハルシネーションって、要は何

    Anthropic公式のヘルプセンターには、Claudeの回答が間違うことについてはっきり書いてある。要点を引くと、こうだ。

    In an attempt to be a helpful assistant, Claude can occasionally produce responses that are incorrect or misleading. This is known as “hallucinating” information.
    (役に立とうとするあまり、Claudeはときどき不正確だったり誤解を招く回答を返すことがある。これを「ハルシネーション」と呼ぶ)

    そして、起こる典型的なパターンとして公式は2つ挙げている。

    1. 最新情報に追いついていない場面:訓練データのカットオフより後の出来事を聞かれると、Claudeは混乱しやすい。
    2. 権威ありげな引用の捏造:実在の本・論文・条文に見える引用を生成してしまうことがある。「もっともらしく見えるが、根拠がない」のが厄介な特徴。

    IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の「AI利用者のためのセキュリティ豆知識」(2025年12月版)にも、生成AIの仕組みとして「情報の正しさを検証しているのではなく、統計的に次に続く確率が高い単語をつなげて文章を作る」と整理されている。事実より文章の自然さを優先する仕組みなので、精巧な嘘ほど作りやすいということになる。


    やってみるとこうなる:私の実例2件

    ケースA:架空の条文事件
    私「〇〇法の第◯条、どんな内容?」
    AI「第◯条は、…と定められています。実務では…の運用が一般的です」
    → 同僚に確認されて再検索。条文番号自体が存在しなかった。条文のあるべき形式(「〜について次の各号に掲げるとおりとする」みたいな言い回し)はそれっぽかったのに、中身は0%実在しなかった。

    ケースB:架空の書籍事件
    私「家計管理の入門書でおすすめは?」
    AI「『はじめての家計簿』(〇〇出版・著者×××・2019年刊)が定番です」
    → 出版社のサイトに該当書籍が無い。著者名で検索しても別人しか出てこない。書名・著者・出版社・年がバラバラに正しいけど、組み合わさった本は実在しない

    どちらも共通していたのは、「自信のある言い切り」「具体的な固有名詞」「もっともらしい背景説明」がセットになっていた点だった。AIが断定的に語るときほど、中身を疑った方がいい、というのが私の学習結果。


    公式が勧めている付き合い方(プロンプト編)

    Anthropicのプロンプトエンジニアリングガイド(”Reduce hallucinations”)には、ハルシネーションを減らすための工夫がいくつか紹介されている。私が試して効いたのは、次の3つだった。

    1. 「分からない」と言ってよいと先に伝える

    回答に確信が持てない場合は、「分かりません」と答えてください。
    推測で具体的な数字や固有名詞を埋めないでください。

    このひと言を冒頭に足すだけで、雰囲気で答えてくる頻度が減る。Anthropic公式も “Allow Claude to say “I don’t know”” として推奨している。

    2. 出典を一緒に出させる

    家計簿アプリで使える日本の家計調査の公的データを教えてください。
    - 各データについて、出典(公的機関名・URL)を一緒に明記してください。
    - URLが思い出せない場合は、データ名と発行機関のみを書き、URLは「不明」と明記してください。

    「URLを必ず書け」だけだと、URLまで創作される。「分からないなら不明と書け」までセットで指示するのがコツだった。

    3. 引用は原文のまま抜くよう頼む

    長い文書を渡してClaudeに要約させるとき、「まず該当箇所を原文ママで引用してから、要約してください」と頼むだけで、根拠のない言い換えが目に見えて減る。Anthropic公式もlong documents向けの定番手順として紹介している手法。


    ここで止まりそうなポイント

    • 「Claudeに聞いた」を出典にしない:高校の先生に教わった「孫引きはダメ」がそのまま当てはまる。Claudeが見せてくれたURLは、自分で開いて中身を確認するまで存在を信じない
    • 断定形ほど疑う:「〜です」「〜が定番です」と歯切れがいいときほど一拍置く。逆に「〜の可能性があります」「公開情報では確認できませんでした」と濁してくれたら、それはちゃんと不確実性を伝えている良い兆候
    • 最新情報はAIに聞かない方が早い:Claudeには知識のカットオフがある。「今月の〇〇は?」「昨日のニュースで…」みたいな質問は、Web検索を有効にするか、自分で公式サイトを開いた方が確実
    • 法律・医療・金銭はダブルチェック前提:公式も “should carefully scrutinize any high-stakes advice”(重要な助言は慎重に精査せよ)と書いている。AIは下書きや整理係として優秀だが、最終確認はAIにさせない

    まとめ

    ハルシネーションは「AIが時々起こす不具合」ではなく、今のAIの仕組みそのものに組み込まれた性質だ。完全には消えない。だから「無くす」方を目指さず、気づける側に立つのを目指すのが現実的な落とし所だった。

    私がこの2週間で身についたのは、ほんとに小さな3つだけ。断定形を一拍疑う/出典をセットで出させる/重要なことは自分で1ソース照合する。これだけで、職場のメモを書き直す回数がだいぶ減った。

    IPAの豆知識ページに、AIの付き合い方として「発展途上の新人だと思って使いましょう」という言い回しがあって、私はこれが一番しっくりきた。新人は素直で物覚えがよくて頼りになるけど、重要な書類のサインまでは任せない。AIとの距離感も、いまのところ、それくらいでちょうどいい。


    関連リンク(一次情報)

  • コンテキストウィンドウ ー Claudeの「同時に覚えていられる量」、知らずに使ってた

    コンテキストウィンドウ ー Claudeの「同時に覚えていられる量」、知らずに使ってた

    「会話、なんで急に重くなるの?」の正体

    Claude と長く話していると、ある日突然「あれ、Claude のレスが遅い」「さっき貼ったコードの話、忘れてない?」と感じる瞬間が来る。私の場合は、家計簿アプリの相談を1時間続けたあと、急に Claude が「先ほどの企画書とは?」と聞き返してきて凍った。

    私はずっと「Claude が眠いのかな」くらいに思っていた。違った。コンテキストウィンドウという、ちゃんと名前のついた天井があった。中世の貴族が「うちの家紋にはちゃんと意味があるのよ」と言うのと同じくらい、ちゃんと名前のついた話だった。

    💡 「メモリ機能」とは別物。コンテキストウィンドウは「今のこの会話で、いっぺんに見渡せる量」の話。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    場面知る前の私知った後の私
    会話が重くなったとき「Claudeが疲れた」と思ってリロード「窓が満員」と気づいて /compact
    モデル選びなんとなく Sonnet長文を渡す日は 1M 対応のモデル
    長いPDFを貼るとき全部コピペして Enter何トークン乗るか想像してから渡す

    「Claudeの脳みそ」じゃなくて「Claudeの机の広さ」だと思うと、わりと一発で腑に落ちる。


    コンテキストウィンドウって、要は何

    公式ドキュメント(Claude API Docs の “Context windows”)の説明を私の言葉に砕くと、こうなる。

    コンテキストウィンドウ:1回のやり取りで Claude が同時に見ていられる文章量の上限。単位は「トークン」。

    トークン、というのが最初の壁だった。「文字数とほぼイコール、でも完全には一致しない単位」だと思っておけば日常使いには十分。英語だと「1トークン ≒ 0.75単語」(Anthropic 公式の言い回し)、日本語だとひらがなや漢字 1〜2文字くらいで 1トークンになる、というぼんやりした感覚で困ったことはない。

    💡 ポイントは「メモリ機能」との切り分け。Claude には会話を超えて覚えておく メモリ や、プロジェクト内で永続する CLAUDE.md がある。コンテキストウィンドウは、そのうち「今このターンで、Claudeの目の前に並んでいる紙の枚数」のほうを指す。

    机の広さの話なので、新しい会話を始めれば、当然リセットされる。連休明けの机が綺麗に戻っているのと同じ理屈で、これに毎回ちょっと安心している。


    モデルごとの容量(2026-04-29 時点)

    ここが今回いちばん調べる甲斐があった。直近の公式情報(Anthropic 公式ブログ・Claude API Docs・サポート記事)を並べる:

    モデル標準のコンテキストウィンドウ1Mトークン対応
    Claude Opus 4.7200K トークン対応(GA)
    Claude Opus 4.6200K トークン対応(GA)
    Claude Sonnet 4.6200K トークン対応(GA)
    Claude Sonnet 4.5 / Sonnet 4200K トークンベータあり、2026-04-30 で終了
    Claude Haiku 4.5200K トークン非対応(標準のみ)

    ポイントは2つ。

    1. 「標準は 200K」が共通の床。雑に「Claudeのウィンドウ=200Kくらい」と覚えておけば、9割の会話には足りる。Anthropic 公式のヘルプセンターにも「200K トークンは英語でだいたい 500ページ分のテキスト」と書かれていて、500ページの本を一気に渡せる机だと思うと結構広い。
    2. 1M(100万トークン)に伸ばせるモデルがある。長いコードベース・大きな PDF を一発で読ませたい日に効く。ただし Sonnet 4.5 / Sonnet 4 のベータ枠は 2026-04-30 で店じまい。明日。引っ越し蕎麦が間に合うか怪しいタイミングなので、長文常連の人は 4.6 系へ移すのが穏当。

    💡 「200K で 500 ページ」の感覚は、文学全集の片手で持てるほうの巻 1冊ぶん、と覚えると忘れない。私が文学全集を所有しているかは、また別の話。


    実感する:トークンを数えてみる小ネタ

    たとえば架空の家計簿プロジェクトで、レシート画像のテキスト起こしと、3ヶ月分の取引明細CSV と、自分が書いた要件メモをまとめて渡したい、とする。Anthropic が公開しているトークン計測 API(anthropic.messages.count_tokens、Pythonクライアントの場合)は、こんな感じで呼べる:

    from anthropic import Anthropic
    client = Anthropic()
    response = client.messages.count_tokens(
    model="claude-opus-4-7",
    messages=[{
    "role": "user",
    "content": "(ここに渡す予定の長文テキストをまとめて入れる)"
    }],
    )
    print(f"このメッセージは {response.input_tokens} トークン使います")

    💡 上のコードは API を直接叩く人向け。私みたいに Cowork で雑談しているだけのユーザーは、「あれ、長くなったな」と思ったタイミングで /compact で十分。料金メーターが見えるレストランがあったら見てしまうけれど、伝票が来てから払うのでもだいたい間に合う、というのに近い。


    ここで止まりそうなポイント

    • 「広い=必ず賢い」ではない:コンテキストが広くても、奥に置いた情報ほど Claude が見落としやすくなる現象(NVIDIA の RULER ベンチマークなどで指摘されている “lost in the middle”)はある。Claude は他社モデルより劣化が緩やかとはいえ、原理的にゼロではない。要は、机が広くても端っこの紙は見落とすことがある。重要な指示は会話の冒頭か直前に置く、が安全
    • メモリ機能と混同しない:「Claude が私のことを覚えてる」のはメモリや CLAUDE.md の話で、これらは別予算。コンテキストウィンドウは「今このターンの机の広さ」だけを指す。机を片付けても、引き出し(メモリ)にしまった付箋は残る
    • コードを丸ごと貼ると一気に減る:私は最初、500行のPythonファイルを4つ貼って「Claudeが急に物忘れした」と慌てた。長いコードはトークンを食う(コメントもインデントも全部数えられる)。該当箇所だけ貼るを徹底するだけで、机がだいぶ広く保てる
    • /compact は「圧縮」、/clear は「全消し」:以前の記事で書いたが、長くなった会話を畳むなら /compact(要約して机を片付ける)、思いきってリセットするなら /clear。コンテキストウィンドウの観点ではどちらも机を空ける動作

    まとめ

    コンテキストウィンドウは Claude が一度に見ていられる文章量の上限で、ほとんどのモデルは 200Kトークン、最新の Opus 4.7 / Opus 4.6 / Sonnet 4.6 は 1Mトークンまで広げられる。Sonnet 4.5 / Sonnet 4 の 1M ベータは 2026-04-30 で終了するので、長文派は 4.6 系への乗り換えを検討する頃合い。

    私が次にやりたいのは、同じ長い PDF を Sonnet 4.6(200K運用)と Opus 4.7(1M運用)の両方に投げて、端っこに仕込んだ重要な一文をどっちが拾うかを見比べること。机を広げたぶん端っこの紙が読まれにくくなる、という話の真偽を、自分の目で確かめたい。

    「なんとなく重くなったらリロード」を卒業して「机がいっぱい? じゃあ片付けよう」と言える側に回るだけで、Claude との会話の体験はだいぶ静かで気持ちよくなる。少なくとも私は、Claude を眠そうな新人だと誤診するのをやめられた。


    関連リンク(一次情報)

  • Proと Claude Code ー SNSのスクショを一次情報で確かめてみた

    Proと Claude Code ー SNSのスクショを一次情報で確かめてみた

    タイムラインで見かけた一枚のスクショ

    昨日、Xをぼーっと眺めていたら、「新規で Pro に入っても Claude Code は使えないらしい」という投稿と、Anthropic 公式の価格ページらしきスクリーンショットが流れてきた。Claude Code の欄に ×印 が並んでいる画像つきで、リポストもそこそこ伸びていた。

    開発経験ゼロの私にとって、Claude Code は「いつかちゃんと触りたいやつ」リストの上位にいる機能だ。もしそれが Pro で使えなくなるとしたら、このブログの読者にも影響が大きい話になる。

    ただ、私はまだ Claude 歴6日のド初心者で、SNS のスクショ一枚を根拠にブログに書くほど自分の読解力を信じていない。というわけで、一次情報にあたってみることにした。


    結論マップ(噂/一次情報)

    SNSで見えていたもの一次情報で確認できたこと
    「新規 Pro で Claude Code が使えなくなる」公式ページでは現在も Pro に Claude Code が含まれると明記
    価格ページの Claude Code 欄に × 印のスクショ2026-04-21 に一時的な表示の揺れがあったあと、ページは元に戻されている
    既存ユーザーにも影響が出る読み方Anthropic の中の人が「既存ユーザーには影響なし」と明言

    実際は何が起きていたのか

    自分で公式ページを開いてみて、ざっくり3点にまとまった。ここからは全部、一次情報で裏が取れている話だけ書く。

    ひとつめ。今日時点(2026-04-22)の Anthropic 公式の料金ページPro プランのページ には、Pro プランの機能一覧のなかに「Includes Claude Code」と書かれている。Claude Code のセットアップを解説している 公式ドキュメント にも、「Claude Code requires a Pro, Max, Team, Enterprise, or Console account.」とある。つまり Pro は、Claude Code を使える前提のプランとして案内されている。

    ふたつめ。2026-04-21 の夕方ごろ、その Pro の機能一覧から「Claude Code」の表記が一時的に消えていた時間帯があった。スクショで出回っていたのはおそらくこの瞬間の画像だ。表記は数時間のうちに元に戻されている。

    みっつめ。Anthropic の Head of Growth、Amol Avasare 氏が X で公式に説明している。要点だけ訳して引用すると、「新規のプロシューマー向け登録のうち約2%に対する小規模テストを実施中で、既存の Pro・Max 加入者には影響しない」。裏返すと、新規で Pro に入った人のうち 98% は今までどおり Claude Code を使えるということになる。


    まず、既存の Pro ユーザーは心配しなくていい

    この記事にたどりついた人の多くは、「自分の契約、巻き込まれてるのでは」と不安になって検索してきた方だと思う。細かい話に入る前に、いちばん伝えたい結論から書く。

    既存の Pro・Max 加入者は、今回の件では影響を受けない。

    これは私の推測ではなく、Anthropic の Head of Growth である Amol Avasare 氏本人が X で明言している こと。さらに同じ投稿で、「将来的に料金体系が変わる場合も、既存ユーザーには事前に告知する」 とも書かれている。ある朝ログインしたら Claude Code のタブがごっそり消えていた、という種類の事件には少なくとも今回はならない、ということだ。

    ただし、ここは太字で釘を刺しておきたい。この「影響を受けない」はあくまで現時点の方針であって、恒久的な保証ではない。 今回走っているのは A/B テストなので、結果次第では将来、既存ユーザーにも何らかの形で影響が及ぶ可能性は当然ある。「事前に告知する」のほうも、あくまで Anthropic 側の現在のスタンスであって、仕組みとして約束されているわけではない。この方針が続く保証はない、というところは頭の隅に置いておきたい。

    だから、今日時点で契約をいじる必要はない。解約も、上位プランへの慌てた乗り換えも、今日時点では早すぎる。ただし「ずっと安泰」という話でもないので、Anthropic 側の続報にちゃんと気付ける程度には公式発信をフォローしておく——くらいの警戒は残したまま、普段どおり使っておくのがちょうどいい塩梅だと思う。


    それはそれとして、「やり方」にはひっかかる

    ここからは初心者の分際で意見を挟むパートなので、お手柔らかに願いたい(先に謝っておく)。

    今回 Anthropic は、Pricing ページとサポートドキュメントの両方で、Pro から Claude Code の表記を一気に外した状態のまま表示していた時間帯があった。公式ページの表記変更はそれ自体がひとつのプレスリリースに近い重みがあって、見た人が「正式な方針変更」と受け取るのは自然な流れだ。にもかかわらず、事前のアナウンスは見当たらず、SNS が騒ぎ始めてから「これは2%対象の小規模テストです」と補足が入る順番だった。あとから小規模テストと言い始めるあたりやり方がセコい。 表示を変えた瞬間から、既存ユーザーが不安になり、新規契約を止めて様子見する人が出てくる時間が確実に発生していたはずで、そのコストは誰が払うんだろうと少し思う。

    もうひとつ、今回 X で話題が大きくなった構造のほうも、冷静に見ておきたい。スクショ一枚は、撮影時刻も、その後にページが元に戻ったことも、映らない。「今の公式の姿」ではなく「ある瞬間の切り抜き」なのに、リポストで広がるあいだに時間軸の情報はどんどん落ちていく。バズの燃料として相性が良すぎるぶん、正確性は置き去りにされやすい。ただこれは投稿者個人の性質というより、公式側の事前アナウンスがあれば起きなかった類の騒ぎだと思う。投稿者の振る舞いを責めるより、発信設計の問題として見たほうが次につながるというのが、今回の私の立場だ。


    自分で確かめたい人向けのチェック手順

    プラン情報や価格は頻繁に変わるので、「記事の日付」と「自分が読んだ日」がズレている可能性を前提に、直接開いて見るのがいちばん早い。私がやった手順を残しておく。

    1. claude.com/pricing を開き、Pro の機能一覧に「Claude Code」があるか確認
    2. claude.com/pricing/pro も念のため開いて同じ文言があるか確認
    3. support.claude.com の Pro プラン解説 を開いて、Claude Code の項目が記載されているか確認
    4. code.claude.com/docs/en/setup の Authenticate の項を見て、対応プラン一覧に Pro が含まれているか確認
    5. 可能なら、Anthropic の公式発信(ブログや中の人の X)に更新情報が出ていないか検索

    ちなみに、普段こういう頼み方で Claude Code を動かしている

    今回は「公式ページを見る」寄りの話ばかりになってしまったので、バランスとして普段生産的に使っている頼み方も3つだけ残しておく。入力するファイル返してほしい成果物の形をはっきり書くと、開発経験ゼロの私でも Claude Code はちゃんと応えてくれる、という手触りだけ共有しておきたい。

    散らかった Markdown メモを棚卸しする

    C:\Users\(私)\Documents\memo フォルダ配下の .md を全部読んでほしい。
    タイトル行(# で始まる1行目)が抜けているファイルを洗い出す。
    抜けている場合は、本文冒頭の1段落からタイトル案を1つ提案する。
    結果は「ファイル名 → 提案タイトル」の表形式で返す。

    💡 下書きが散らかりがちなときに使う。タイトル未設定のメモが一覧で可視化されて、そのまま一括で直せる状態になるのがありがたい。

    バッチファイルを書いてもらう

    毎朝やっている「特定フォルダのバックアップ」を .bat にしたい。
    C:\Users\(私)\Documents\work を、同じ階層の backup\YYYY-MM-DD\ に
    コピーするスクリプトを書いてほしい。
    30日より古い backup サブフォルダは自動で削除する仕様。
    コメントは日本語、Windows の CMD で動くこと。

    💡 仕事で「毎日同じ操作を繰り返している」部分をバッチ化したいときの定番。架空のフォルダ名でもそのまま動く形で返してくれる。

    既存スクリプトのコードレビュー

    scripts/daily_report.gs を読んでほしい。以下3観点でレビューする。
    - 例外処理が抜けている箇所
    - 外に漏れたら困る値(トークン・URL等)のベタ書き
    - 変数名・関数名の読みづらさ
    指摘は番号つきで、修正案はそのあとに別枠でまとめて書く。

    💡 自分で書いたコードを他人の目で読んでもらう感覚に一番近い。非エンジニアの自分が一番恩恵を感じた頼み方で、心理的にも頼みやすい。


    今回つまずいたところ

    • スクショの時刻が書かれていない投稿を鵜呑みにしそうになった: 投稿文に「さっき」「たった今」と書いてあっても、本当にさっきかは画像からはわからない。自分で今のページを開くほうが早い。
    • 「公式に見える画像」=「最新の公式」ではない: 今回のように、一時的な表示変更の瞬間を切り取られていることもある。疑うのは投稿者ではなく、「画像が示している時間軸」のほうだと今回気づいた。
    • 報道記事だけで完結させない: The Register などの報道は経緯の把握には便利だったが、「Pro で使えるかどうか」の答え自体は公式ページを自分で開いて確認した。報道は背景、公式は結論、と分けるのがよさそう。

    新規で Pro を検討している人向けの注意点

    大多数の新規加入者はそのまま Claude Code を使える。ただし 約2%の A/B テスト対象になる可能性だけは頭の隅に置いておくといい。もし契約直後に「自分は Claude Code が使えない側だった」と気づいた場合は、サポートに問い合わせるのが早道。無言で解約する前に、まずは公式アカウントの発信をフォローして最新状況を確認するくらいで十分だと思う。


    「罪を憎んで人を憎まず」という諺は、「人格」を嫌うのではなく「言動」の更生を目指せという意味だ。そういう意味では、私は Claude もとい Anthropic を「お気に入り」だが、今回の言動については「憎いほど」なので、是非とも更生してほしいところだ。


    関連リンク(一次情報)

  • モデルの種類 ー Opus・Sonnet・Haiku、3つもある理由が今日わかった

    モデルの種類 ー Opus・Sonnet・Haiku、3つもある理由が今日わかった

    あれ、これだったのか

    「Opus・Sonnet・Haiku……何それ、全部 Claude じゃないの?」

    最初に聞いたとき正直そう思いました。「ひとつのAIに3種類もいる」ということの意味が、しばらく理解できなかった。でも使い始めたら、「あ、これは車でいうと排気量が違う感じか」と腑に落ちた。今日はその「腑に落ちたポイント」をそのまま書きます。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    改善前(Before)改善後(After)
    Opus・Sonnet・Haiku の違いが謎「速さ重視か、賢さ重視か」で選べるようになった
    とりあえず一番上(Opus)を選んでいたタスクに合わせて自動切り替えができる
    モデルの切り替え方がわからなかったチャット画面の1ステップで変えられると知った

    何の役に立つのか

    Claudeのモデルは現在3種類あります。それぞれ「得意なこと・速さ・コスト」が違います。

    3モデルの比較表

    項目Opus 4.7Sonnet 4.6Haiku 4.5
    ひとことで言うと最高の賢さ速さと賢さのバランス型圧倒的な速さ
    向いているタスク複雑な推論・長文分析・コード生成日常の質問・要約・翻訳・普通の作業短い質問・リアルタイム会話・繰り返し作業
    応答速度普通(じっくり考える)速い最速
    コンテキストウィンドウ100万トークン(約55万語分)100万トークン(約75万語分)20万トークン(約15万語分)
    API料金(入力)$5/100万トークン$3/100万トークン$1/100万トークン
    知識の新しさ2026年1月まで2025年8月まで2025年2月まで

    補足:「コンテキストウィンドウ」とは、Claudeが一度の会話で読み込める情報量のこと(「トークン」=テキストの最小単位で、日本語1文字 ≈ 1〜2トークン程度)。数字が大きいほど、長い文章やファイルをそのまま渡せます。「本を丸ごと読み込ませたい」という場合はここが重要——なのですが、普通のチャットでは気にしなくて大丈夫です(本1冊を毎日渡す人は多くない)。


    1モデルずつ、もう少し詳しく

    Opus 4.7 — 「頭のいい先輩」

    「Anthropicが出せる中で一番賢いモデルを使いたい」という場面向け。

    複雑な推論・コーディング・長文の分析・細かい指示への対応——こういった「一発で正確に仕上げてほしい」ときの選択肢です。応答は「速い」というより「丁寧」という感覚。考えてる感がある。「え、そんなに時間かかるの」と思ったことが2〜3回ありましたが、出てきた答えがちゃんとしていたのでまあよしとしています。

    API(開発者向け)での料金は入力 $5/100万トークン・出力 $25/100万トークン。チャットプランのユーザーには直接の料金換算はありませんが、「使用量が多い=Opusを使いすぎた」ということはあります。


    Sonnet 4.6 — 「頼れる同僚」

    「ほとんどの場面でこれを選べば間違いない」のがSonnet。

    速さもあって頭もいい。一番使いやすいポジション。「熱すぎず冷たすぎず、ちょうどいい」——イギリスの童話でゴルディロックスという少女が3匹のくまのおかゆを試して「これがちょうどいい」と言ったように、Sonnetはそういうポジションです。知らない人には「なんか例えが出てきた」で読み飛ばしてもらってOKです。

    Coworkでのデフォルトモデルも現在Sonnet 4.6です(このブログも全部これで書いています)。API料金は入力 $3/100万トークン・出力 $15/100万トークン。


    Haiku 4.5 — 「速攻で返すバイト君」

    「とにかく速く答えてほしい・シンプルな質問を大量にこなしたい」という場面向け。

    「今日の天気は?」「この単語の意味は?」「このメールの要点を3行で」——こういうシンプルなタスクで真価を発揮します。API料金は入力 $1/100万トークン・出力 $5/100万トークン。圧倒的に安い。

    ただし、コンテキストウィンドウがOpus・Sonnetの 1/5(20万トークン)なので、長〜い文書を渡すのには向かない。「あれ、なんか途中で読めてない?」となったらHaikuを使っている可能性が高いです(経験談)。


    3つをどう使い分けるか

    迷ったら以下を参考にしてください。

    こんな場面おすすめ
    複雑なコードを書かせたい・長い文書を深く分析したいOpus 4.7
    普通に質問・要約・翻訳・記事執筆Sonnet 4.6
    短い質問・素早く返してほしい・API呼び出しがたくさんあるHaiku 4.5
    とりあえずどれを選べばいいか迷っているSonnet 4.6

    「どれを選べばいいかわからない」→ Sonnet、で9割は解決します。Opusはピンポイントで「これはちゃんと考えさせたい」ときに切り替える、というスタイルが一番効率的だと思っています。


    チャット画面でのモデル切り替え方

    claude.aiの画面では、チャット入力欄の上(またはモデル名が表示されている箇所)をクリックするとモデルを切り替えられます。

    切り替え方:

    1. claude.ai を開く
    2. チャット画面の上部にあるモデル名(例:「Claude Sonnet 4.6」)をクリック
    3. ドロップダウンから使いたいモデルを選ぶ
    4. そのまま会話を続ける(切り替えは即反映)

    「え、こんな簡単に変えられたの」——と思ったあなた、私もそうでした。最初の1週間、ずっとデフォルトのままで使っていた(もったいなかった)。


    こう書いたら動いた

    モデルをOpus 4.7に切り替えて試した質問例です。

    このPythonコードを読んで、以下を教えてください:
    1. このコードが何をしているか(初心者向けに説明)
    2. 処理速度を改善できる部分はあるか
    3. エラーが起きやすい部分と、その対策
    [コードをここに貼り付ける]

    💡 ポイント: Opusに「初心者向けに説明」+「改善案」+「エラー対策」を同時に頼むのは、Opusの複合推論能力を活かすのに向いています。Haiku に同じことを頼むと、回答が表面的になることがあります。


    引っかかりやすいポイント


    • 「Opusが一番賢いから常にOpusを使うべき」は違う: タスクに見合ったモデルを使うのが正解。単純な質問にOpusを使うのは、宅配便を頼むのに飛行機をチャーターするような話です(多少大げさですが)。



    • 「API料金=チャットの料金」と思っていた: 表にある $5・$3・$1 はAPI(開発者が直接呼び出す用)の料金。Free・Pro・Max・TeamなどのチャットプランユーザーはAPIを直接使っているわけではないので、この数字が直接請求されるわけではありません。「使用量の消費の速さ」としてイメージするとよい。



    • 「Haiku 4.5 のコンテキストウィンドウは20万トークン」: Opus・Sonnetの1/5です。長い文書(本1冊分など)を渡す作業にHaikuを選ぶと「コンテキスト超えた」エラーが出ることがあります。



    • 「知識の新しさがモデルによって違う」: Opus 4.7 は2026年1月まで、Sonnet 4.6 は2025年8月まで、Haiku 4.5 は2025年2月まで。「最新ニュースを聞きたい」ときはWeb検索機能と組み合わせて使うのが前提です。



    これが言いたかった

    日常の作業はSonnet、難しいことはOpus、とにかく速くはHaiku。これが基本の使い分けです。

    最初から「全部Opus」でも「全部Haiku」でも動きます。でも使いながら「あ、ここはもっと賢さが必要だ」「ここは速さだけでいい」という感覚がついてくる。そうなったら自然にモデルを切り替えるようになります。

    「そのうちわかるから、まずSonnetで全部試す」——これが正直一番おすすめのスタートです。私もそうしました。いまだにSonnetが一番よく使っています(気づいたらそうなっていた)。


    関連リンク

  • アンチグラビティ vs Cowork ー 「AIツール多すぎ問題」、整理したら見えてきたもの

    アンチグラビティ vs Cowork ー 「AIツール多すぎ問題」、整理したら見えてきたもの


    先に言っておく

    「アンチグラビティって何?」「CoworkってClaude Codeとどう違うの?」——最近こういう質問を自分の中でグルグルさせていた。

    AIコーディングツールが乱立しているのはわかる。でも名前が増えすぎて、どれがどのポジションなのかわからなくなってきた(Cursor、Claude Code、Devin、Antigravity……ニュートンが見たら泣くラインナップだと思う)。

    今回は「アンチグラビティ(Google Antigravity)」と「Cowork(Claude Cowork)」を並べて整理してみる。結論から言うと、対象ユーザーがまったく違うので、どちらが優れているというより「どっちが自分向きか」の話になる。


    結論マップ(比較表)

    比較項目Google AntigravityClaude Cowork
    提供元GoogleAnthropic
    ベースモデルGemini 3.1 Pro / FlashClaude Sonnet / Opus
    主なユーザーエンジニア・開発者非エンジニア・知識労働者
    インターフェースVS Code ベースのIDEデスクトップアプリ
    価格個人は無料(パブリックプレビュー)Claudeの有料プランに含む
    コンテキストウィンドウ200万トークンプランによる
    Claude Code連携プロキシ経由で利用可能Claude Codeがベース

    要するに何ができるか

    Google Antigravity とは

    Antigravity は Google が2025年11月に Gemini 3 と同時発表したエージェント型IDE(統合開発環境)。VS Code をベースに作られていて、AI が自律的にコードを書き・テストし・デプロイまで進めてくれる仕組みになっている。

    IDEというのはコードを書くための専用アプリのことで、Antigravity はそこに AI エージェントを組み込んだもの——要するに「AIが自分でコードを書いて動かしてくれるプログラマー向けツール」だ。説明しておいてなんだが、「それって私には関係ないのでは?」という感想が湧いてくる。まあ後半で復活するのでもう少し付き合ってほしい。

    特徴的なのは Manager Surface(マネージャー画面) という機能。複数のエージェントを同時に走らせて別々の作業を並行処理できる。「え、AIをAIが管理するの?」という感じで、もう私の出る幕がどこにあるのか正直よくわからなくなってきた。

    さらに .gemini/antigravity/brain/ というフォルダに学習内容を蓄積する「記憶システム」まである。AIが経験を積んで賢くなっていく……読んでいて「これ、AIの方が先に成長するやつじゃないか」と少しソワソワした。

    コンテキストウィンドウは200万トークン(2M tokens)で、大きなコードベース全体を一度に読み込んで理解できる。200万トークンがどれくらいかというと、文庫本にして約15〜20冊分のテキストが一度に読み込める量だ。個人利用は現在パブリックプレビューで無料

    Claude Cowork とは

    Cowork は Anthropic が2026年1月にリリースしたデスクトップ専用の Claude 拡張機能。2026年4月に正式公開(GA)になったばかりの比較的新しいツールで、「あれ、こんな機能あったっけ」と思っている人もいるかもしれない。私もつい最近まで知らなかった(こちらも正直に言っておく)。

    Cowork が大きく違うのは、エンジニアじゃない人向けに設計されている点。資料作成、ファイル整理、リサーチ、メール処理——そういった「知識労働者の日常業務」を Claude が代わりにやってくれる。「AIにコードじゃなく仕事をさせる」という発想で、これは私にも関係ある話だ。

    コンピューター操作まで丸投げできる「コンピューターユース」機能があって、Claude がマウスをクリックしてアプリを開いて作業を進める……という動きが実際にできる。「え、画面を見ながら操作するの?」と思うかもしれないが、そう、そういうことだ。見ていて少し不思議な気持ちになる。

    スケジュールタスク機能を使えば、毎朝決まった時間に自動で仕事を進めることも可能。つまり「私が寝ている間にClaudeが仕事してる」状態を作れる(倫理的かどうかは一旦置いておく)。


    私が気になったポイント

    アンチグラビティで Claude Code が使える

    これを知ったとき「え、競合のツールで競合のツールが動くの?」と思った。AIツール業界、意外とおおらかだ。

    antigravity-claude-proxy というオープンソースプロジェクトを使うと、Antigravity のトークン(無料)を経由して Claude のモデルを Claude Code で使えるようになる。つまり「Anthropicの課金なしで Claude Code を走らせる」ことが可能になる。

    ざっくりした流れはこうだ:

    1. Antigravity IDE にログイン(Google アカウント)
    2. antigravity-claude-proxy start でプロキシサーバーを起動(ポート 8080)
    3. Claude Code の認証をリセットして、プロキシ経由で接続するよう設定する
    4. あとは普通に Claude Code として使える

    ……うん、手順だけ読むと「これエンジニアじゃないと無理では」というオーラを正直感じる。でも「無料で Claude Code を試したい」という需要には確実に刺さる話だ。私は試せる自信が4割くらいしかないが、情報として知っておいて損はない(残り6割は「諦める」で補完する)。


    こう書いたら動いた

    アンチグラビティ × Claude Code プロキシの設定例(settings.json の変更部分):

    {
      "apiBaseUrl": "http://localhost:8080",
      "apiKey": "antigravity-proxy-key"
    }
    

    💡 ポイント: apiBaseUrl を Antigravity プロキシのローカルアドレスに向けるだけで、Claude Code が Antigravity 経由のモデルに切り替わる。

    Cowork 側でのタスク指示例:

    フォルダ「議事録_2026」の中にあるMarkdownファイルをすべて読み込んで、
    「決定事項」「保留事項」「次回アクション」の3列で一覧表をExcelに出力して。

    💡 ポイント: Cowork は「自然言語で結果を頼む」スタイル。ファイルの読み書きからExcel出力まで一気通貫で処理できる。「どのフォルダ?」「どのファイル形式?」を省いた雑な頼み方でも意外と動いてくれる。


    引っかかりやすいポイント


    • Antigravity はエンジニア向け、Cowork は非エンジニア向け:ここを間違えると「使いにくい」と感じる原因になる。Antigravity でコードを書かずにファイル整理をしようとするのは、スーパーカーで渋滞の商店街を走るようなもの——速さが一切活かせない。



    • Cowork はウェブ版・スマホでは使えない:デスクトップアプリ(macOS か Windows)が必要。「ブラウザから Claude にアクセスするだけでいいや」と思っていると、Cowork の機能はまるごと使えない。私もデスクトップアプリを入れるまで Cowork の入口が見つからず少し迷ったので、「アプリが先」と覚えておくといい。



    • プロキシ経由の Claude Code はあくまで「非公式連携」:Antigravity の利用規約の変化や、プロキシの仕様変更でいつでも動かなくなる可能性がある。本番業務に使うのはリスクがあるので注意。「無料だからといって全力依存するのは危ない」という話は、人間関係にも通じるものがある気がする(話が逸れた)。



    今日のまとめ

    おすすめ対象
    Google Antigravityコードを書く人・複数エージェントを並行で動かしたい人・Gemini ベースで開発したい人
    Claude Coworkコードを書かない人・業務自動化をしたい人・ファイル整理や資料作成を Claude に任せたい人
    Antigravity × Claude Code無料枠で Claude Code を試したい開発者・両方のツールをうまく組み合わせたい人

    私は非エンジニアなので、日常的に使うのは Cowork の方が合っている。でも「Antigravity でも Claude Code が動く」という話は純粋に面白かった。世界が広がる感じがした——まあ、「広がった世界を私が使いこなせるか」はまったくの別問題なんだけれど(現実逃避)。


    関連リンク


    この記事について

    本記事はAI支援を経て作成しているため、内容に誤りが含まれる可能性があります。実行前に公式ドキュメントをご確認ください。
    情報は2026-04-20時点でのものです。Claudeの機能は頻繁に更新されるため、最新情報はAnthropic公式サイトをご参照ください。
    本記事の内容は筆者個人の学習過程であり、いかなる保証もするものではありません。

  • Claude Design ー 知った瞬間、一昨日の2時間を返してほしくなった

    Claude Design ー 知った瞬間、一昨日の2時間を返してほしくなった

    先に言っておく

    デザイン、怖くないですか。私は怖い。

    Canvaを開くたびに「このフォントで合ってる?」「この余白、多すぎ? 少なすぎ?」と30分以上悩む側の人間です。プレゼン資料を作るとき、レイアウト調整に溶けていく時間の量、両手で数えたら足りないくらいある(そしてそれはデザインの腕前とは無関係だということにそろそろ気づいている)。

    そんな私の前に2026年4月17日、颯爽と登場したのが Claude Design。Anthropicが「これ、どうぞ」と差し出してきた、プロンプトを入力するだけでデザインが出てくるやつです。

    「これ知ってたら昨日の2時間が返ってきた」案件です。もう返ってきませんが(合掌)。

    ちなみに結論だけ先に言うと、現時点で私が試した限りでは、プレゼン・資料・ワンページャーには強い。ゲーム素材・イラスト・映像には向いていない。この一文を最初に読んでいたら、私の試行錯誤の時間もいくらか返ってきたと思います——本当に。


    結論マップ(ビフォー/アフター)

    改善前(Before)改善後(After)
    Canvaを開いて途方に暮れるプロンプトを入力するだけで第一案が出る
    フォント・色・余白の調整に1時間「もう少し余白を増やして」と言うだけ
    デザインの知識がないと怖くて触れない知識ゼロでも動く(それが私の活路)

    要するに何ができるか

    Claude Designは、テキスト・画像・ドキュメントを入力すると、デザイン・プロトタイプ・スライド・ワンページャーなどを作ってくれるAIツールです。

    Anthropicが「Anthropic Labs」ブランドで出したリサーチプレビュー版で、Claude Pro・Max・Team・Enterpriseのサブスクライバーが対象です(無料プランの方はもう少し待ちましょう——私はMax 1プランなので今回は先に行かせてもらいます)。

    エンジンは Claude Opus 4.7(=Anthropicが同タイミングで発表した最新のビジョンモデル)。「Claude Opus 4.7という本質の上に、Claude Designというインターフェースが乗っている」構造です——本質と表象の関係、とでも言いましょうか。少し哲学めいてきたので先に進みます。

    完成したら、PDF・PPTX・Canva・ZIP・スタンドアロンHTMLのいずれかでエクスポートできます。さらに、エンジニアがいる環境ならClaude Codeにそのままハンドオフ(引き渡し)もできます。

    「Canvaに送れる」と書いておいてなんですが、「Canvaのかわりになれるツール」がCanvaに送れるの、ちょっとシュールな関係ですよね(業界の仲良し案件)。


    画面の構造から理解する

    Claude Designは「普通のClaude画面」とは別物なので、まずURLから別です(claude.ai/design)。この入り口だけ最初に覚えておくと5分の迷子が防げます——私は5分迷いました(完全に自業自得)。

    Step 1: プロジェクトを作る

    ログインして claude.ai/design を開くと、プロジェクト一覧またはそのまま作業画面が表示されます。「New project」をクリックすると、まずこの2択を迫られます:

    • Wireframe(ワイヤーフレーム): 色もフォントも最小限で、「レイアウトと構成だけ確認したい」とき用。「まずどこに何を置くか」の設計図です
    • High Fidelity(ハイフィデリティ): 色・フォント・質感まで含んだ本格的なデザイン。「そのまま使える完成物に近いものを作りたい」とき用

    どちらかを選んでプロジェクト名を入力し、「Create」を押すと次の画面に進みます。


    Step 2: コンテキスト(参考資料)を渡す(任意)

    チャット欄には最初から4つのボタンが並んでいます:

    • Design System: デザインシステムを設定・読み込む(後述)
    • Add screenshot: スクリーンショットや画像を追加する
    • Attach codebase: コードベースを添付する
    • Drag in a Figma file: Figmaファイルを直接ドロップする

    さらにチャット欄の下部に「DROP FILES HERE」エリアがあり、画像・ドキュメント・Figmaリンク・フォルダをまとめてドロップできます。

    💡 「Design System」ボタンから「Set up your design system」ページに入れます(後のセクションで詳しく説明します)。

    もちろん何も渡さずにプロンプトだけで始めることもできます。「素材ゼロから気軽に試す」でも十分動きます。


    Step 2.5: デザインモードを選ぶ

    チャット入力欄の左下に2つのモード切り替えがあります:

    • Hi-fi design: 色・フォント・質感まで含んだ本格的なデザイン(通常はこちら)
    • Interactive prototype: クリックなどのインタラクションが動くプロトタイプ

    これは後から変更もできます。「まず形を見たい」なら Hi-fi design で始めるのが無難です。


    Step 3: プロンプトを入力する → 右に現れる

    チャット欄にやりたいことを書いて送ると、右のキャンバスにデザインがリアルタイムで生成されます

    最初の一手はざっくりでOKです。「週次レポートのワンページャー、青系で」くらいの粒度でも形は出てきます。「プロンプトが短すぎると薄いのが出てくる」問題は実際あるので、後の「詰まったポイント」欄で対策を書きます。


    Step 4: 修正する(3通りの方法)

    最初の出力がそのまま使えることはまずないと思っておくと気が楽です。修正は3通りの方法を組み合わせます:

    ① チャットで大きく変える

    左のチャット欄にそのまま指示します。「全体的にもう少し明るいトーンに」「ヘッダーのレイアウトを変えて」のような構造的・全体的な変更はここが向いています。

    全体的に余白を増やして、もう少し「読みやすい」感じにしてほしい。
    あとフォントサイズ、見出しと本文の差を大きくして。

    ② インラインコメントでピンポイントに変える

    これが個人的に一番「わかった」感があった機能です。

    キャンバス上の要素を直接クリックすると、そこにコメント欄が出現します。「このボタンの色をブランドカラーに合わせて」「ここのテキスト、もう少し小さく」と書いてEnterを押すと、その要素だけ変わります。

    全体を巻き込まずに「ここだけ直したい」というときに威力を発揮します。「一箇所直したら全体が崩れた」というCanvaあるある体験を回避できます(私だけじゃないと信じています)。

    💡 メモ: インラインコメントが消えてしまう場合、コメント内容をチャットに貼り付けて送ると同じ効果が得られます。

    ③ スライダーで微調整する

    Claudeが特定のデザインを生成すると、キャンバス上に専用のスライダーが自動で作られることがあります。パディング(余白)・カラーの濃さ・フォントサイズなど、数値で動かせる要素を直感的に操作できます。

    「なんとなくここだけずらしたい」という感覚的な調整に向いています。スライダーが出る出ないはClaudeが判断するので、いつでも出るわけではありません——その辺のムラも含めてリサーチプレビューです。


    Step 5: エクスポートする

    右上の「Export」ボタンから書き出します。

    形式使いどき
    PDF印刷・共有用
    PPTXPowerPoint形式で持ち出したいとき
    CanvaCanvaでさらに編集したいとき
    ZIPHTMLごとまとめてダウンロード
    スタンドアロンHTMLそのままブラウザで動くページとして
    Claude Codeにハンドオフエンジニアに実装を引き渡すとき

    デザインシステムを設定する(最初の1回だけ・任意)

    「デザインシステム」って言葉、なんか難しそうに聞こえますよね。私も最初「別に個人で使うしいいか」と読み飛ばしかけました。

    でも要するに「あなたのブランドを覚えさせる設定画面」です。ここに情報を入れておくと、以降のすべてのプロジェクトで自動的に会社のブランドカラー・フォント・スタイルが適用されます。「うちのブランドカラーって何色でしたっけ」事件が永遠に起きなくなります(起きてたのは私だけかもしれませんが)。

    チャット欄の「Design System」ボタンをクリックすると、「Set up your design system」というページが開きます。


    各フィールドの説明

    Company name and blurb(会社名とひとこと説明)

    最上部にあるテキスト入力欄です。

    「会社名:何をしている会社か」をひとこと書きます。Claudeはこれをもとに、デザインのトーンや用途を判断します。

    例の入力テキスト(画面上の例示):
    Mission Impastabowl: fast-casual pasta restaurant
    with in-store touchscreen kiosk, mobile app and website

    個人ブログなら「セルシー: 非エンジニアによるClaudeの学習ブログ、読みやすいカジュアルなデザイン」くらいの感じで書けばOKです。


    その下の 「Provide examples of your design system and products」 というセクションは全部任意(all optional)です。1つだけ入れても、全部入れても、何も入れなくても先に進めます。入れれば入れるほど精度が上がる、という仕組みです。

    Link code on GitHub

    GitHubのリポジトリURL(https://github.com/owner/repo の形式)を貼り付けて「Add」を押します。

    ReactなどのUIコンポーネントライブラリを持っているチームが使う項目です。「そもそもGitHubって何?」という場合は、ここは完全にスキップして問題ありません——私もスキップしました(きっぱり)。

    Link code from your computer

    フォルダをドラッグ&ドロップするか「browse」からフォルダを選択します。

    注記に「This doesn’t upload the whole codebase; Claude will copy selected files.」とあります。大きなプロジェクトの場合は「frontend-focused subfolder(フロントエンド関連のサブフォルダ)を渡すことを推奨」との説明があります。コードがないなら飛ばして大丈夫です。

    Upload a .fig file

    Figmaのデザインファイル(.fig形式)をドロップまたはブラウズでアップロードします。

    ここで重要なのは「Parsed locally in your browser — never uploaded.(ブラウザ内でローカル処理され、Anthropicのサーバーにはアップロードされない)」という記載。Figmaのデータをクラウドに渡したくない場合でも使えます。.figファイルの取り出し方は画面内のリンクで案内されています。

    Add fonts, logos and assets

    ロゴ画像・フォントファイル・ブランドアセットをドラッグ&ドロップまたはブラウズで追加します。

    「うちのロゴPNGとブランドカラーのPDF1枚」でも十分です。Claudeはここから色・フォント・スタイルを読み取り、デザインシステムを自動生成します。

    Any other notes?(その他メモ)

    自由記述欄です。フォームでは伝えきれない補足を書く場所。

    例の入力テキスト(画面上の例示):
    We use a warm, earthy color palette with rounded corners.
    Our brand voice is playful but professional...

    「角を丸くしたい」「暖色系で統一したい」「フォーマルすぎず、くだけすぎず」のような言葉でしか伝えられないニュアンスはここに書きます。


    すべて入力したら右上の「Continue to generation →」を押すと、Claudeがデザインシステムを生成して以降のプロジェクトに自動適用します。


    実際に打ったプロンプト

    以下のワンページャーを作ってください:
    テーマ:「週次レポートのポイントまとめ」
    対象:上司への共有用(IT知識なし)
    構成:
    - タイトルと1〜2行の概要
    - 今週のトピック3つ(アイコン付き箇条書き)
    - 来週の予定(シンプルなリスト)
    - 問い合わせ先
    カラー:落ち着いた青系
    フォント:読みやすいもの、1種類で統一

    💡 ポイント: 「対象」「構成」「カラーイメージ」の3つを最初から伝えると修正回数がぐっと減ります。最初から全部言う、これがコツです(人間相手でも同じでは……と思いますが、それはまた別の話)。


    最初で詰まった3つ


    • 「どこで使えるの?」問題: 入り口は claude.ai/design です。Claudeの通常チャット画面とは別のURLになっているので、チャット画面をいくら探しても見つかりません。私は見つかりませんでした(5分)。



    • 「プロンプトが短すぎると薄いのが出てくる」問題: 「プレゼン作って」だけ入力すると、当然ながら非常にシンプルなものが出てきます。「対象は誰か」「何を伝えたいか」「トーンは?」の3点をある程度伝えてから頼むと、やり直しが減ります。ここだけは少し丁寧に書く価値があります。



    • 「Enterpriseの場合は管理者設定が必要」問題: Enterpriseプランは、デフォルトでClaude Designが無効になっていることがあります。Organization settings → Capabilities から管理者に有効化してもらう必要があります。私はEnterpriseではないので直接は体験していないのですが、ドキュメントを読んでいて「これは絶対ひっかかる人いるな」と思ったので念のためメモしておきます。



    で、結局どうなの

    Claude Designは「デザイン作業を完全に置き換える魔法」ではなく、「とりあえず形にする」ための強力な道具です。

    実際に試してわかったのは、「何を作るか」によって向き・不向きがかなりはっきりしているということ。

    プレゼンスライド・ワンページャー・レポート資料・ランディングページといった「文字と構造が中心のデザイン」は本当によく仕上がります。「これで作ったの?」というクオリティが、プロンプト数回で出てきます。

    一方で、ゲーム素材・イラスト・アイコンセット・映像といった「画像や映像そのものを生成したい」用途には向いていません。そこは画像生成AIや動画AIに任せる仕事で、Claude Designの守備範囲の外です(最初それをやろうとして「あれ?」となったのは私です)。

    現時点での私の結論は——「画像・映像よりプレゼンなどの制作向け」。ここさえ最初からわかっていれば、余計な試行錯誤が省けます。

    ただしこれはリサーチプレビュー段階の話で、今後の機能拡張に期待しています。画像・映像系の生成がうまくいったという方がいれば、ぜひコメントで教えてください。

    リリース発表の数時間以内にFigmaの株が約7%下落したとのことで、業界的にはかなりざわついています。「AnthropicはAIラボからフルスタック製品会社へ移行している」という声もあちこちで見かけました(Figma側のコメントは確認できていませんが、複雑な気持ちだろうとは思います)。

    教育系スタートアップのBrilliantによると、競合ツールで複雑なページを再現しようとすると20回以上プロンプトが必要だったところ、Claude Designでは2回で済んだとのこと。20対2、です。……この数字を見て「私の一昨日の資料作業はいったい何だったのか」と遠い目になりましたが、まあ、今日から使えばいい話です。


    まだリサーチプレビューで今後機能が変わる可能性はありますが、今のうちに触っておくと後々きっと役立つはず。

    百聞は一見にしかず、百見は一触れにしかず——というわけで、まず claude.ai/design を開いてみてください。昨日の2時間は返ってきませんが、明日の2時間は守れるかもしれません。


    関連リンク